ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信)

第75号(2018年3月30日発行)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
☆      □■□ ビジネス・アーカイブズ通信 □■□

☆       No.75 (2018年3月30日発行)

☆    発行:公益財団法人 渋沢栄一記念財団 情報資源センター

☆                        〔ISSN:1884-2666〕
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


この通信では海外(主として英語圏)のビジネス・アーカイブズ(BA)に関する情報をお届けします。

海外BAに関わる国内関連情報も適宜掲載しております。(今号は国内BA関連情報も掲載しております。)

今号は行事情報2件、文献情報2件です。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 目次 ◆

[掲載事項の凡例とご注意]

■文献情報:日本における社史づくりの長期的動向

■行事情報:ICA/SBA主催 ビジネス・アーカイブズ国際シンポジウム併催ソーシャル・イベント
     シプラ・アーカイブズ・ツアー/ダラビ・ツアー(インド・ムンバイ)

■文献情報:ビジネス・アーカイブズ論文集 7
◎『最良のビジネス・アーカイブズを作り上げる:投資に対し望ましい利益を得る』2017年

■行事情報:企業史料協議会 第31回地方施設見学研究会「秋の愛知県内企業めぐり」参加記抜粋
     2017年11月16~17日

☆★ 編集部より:あとがき、次号予告 ★☆
金甫榮「記録を残すことの意味:ワクワク、ドキドキする新しい世界への旅話」(『青淵』2018年4月号)紹介他

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

[掲載事項の凡例]

・欧文の場合、日本語で読みやすいものになるように、タイトルははじめに日本語訳を、続いて原文を記します。
・人名や固有名詞の発音が不明の場合も日本語表記を添えました。便宜的なものですので、検索等を行う場合はかならず原文を用いてください。
・普通名詞として資料室や文書室、物理的な記録資料を表現する際は「アーカイブズ」を用います。固有名詞の場合はこの限りではありません。また物理的およびデジタル記録資料の蓄積や組織化に関しては「アーカイブ」「アーカイブ化」「アーカイビング」などの表現を用いることもあります。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

[ご注意]
・受信時にリンク先を示すURLが途中で改行されてしまう場合があります。通常のURLクリックで表示されない場合にはお手数ですがコピー&ペーストで一行にしたものをブラウザのアドレス・バーに挿入し、リンク先をご覧ください。


===================================

■文献情報:日本における社史づくりの長期的動向

===================================
◎「日本における社史づくりの長期的動向」
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/pdf/doc015_shashi.pdf
PDF版
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc015_shashi.html#01

当情報資源センター・ウェブページ「世界/日本のビジネス・アーカイブズ」にて「日本における社史づくりの長期的動向」を2018年3月7日に公開しました。本稿では日本で独特に発展した出版物である社史の特徴、明治期以来刊行されてきた社史の書き方が1960年代の経営史学の導入によって大きく変化したこと、さらに1990年代以降の経済のグローバル化が社史制作に大きな変化をもたらしたことを示しています。

諸外国とは異なり、日本には近年まで史資料管理の専門家であるアーキビストがほとんど存在しませんでした。そういった中で、企業情報の開示と企業文化の継承において、社史は重要な役割を果たしてきました。デジタル化時代を迎え、社史の作り方も多様化する一方、恒常的な機能・組織としてアーカイブズを整備する企業も増えています。本稿が今後の社史づくり、企業アーカイブズの整備の方向性を考えるひとつの材料となることを期待します。

なお、本稿の基となったのは、2013年4月にスイス・バーゼルで開催された国際アーカイブズ評議会企業労働アーカイブズ部会(ICA/SBL、現・国際アーカイブズ評議会企業アーカイブズ部会:ICA/SBA)国際セミナーでの発表 "75 Years of TOYOTA: Toyota Motor Corporation's latest shashi and trends in the writing of Japanese corporate history" (「トヨタの75年:トヨタ自動車の最新『社史』と日本における会社史づくりの動向」)の一部です。同発表の日本語原稿の一部(トヨタ自動車株式会社における社史編纂の歴史と同社アーカイブズに関する部分)は加筆・編集の上、当センターウェブページ「世界/日本のビジネス・アーカイブズ」にて2014年9月3日に公開しています。
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc002_toyota.html

<目次>
【解題】
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc015_shashi.html#01

【本文】
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc015_shashi.html#02

・はじめに
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc015_shashi.html#03

・「社史」とは?
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc015_shashi.html#04

・書き方の変化:羅列的・業界史的・PR的叙述から経営史学的叙述へ
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc015_shashi.html#05

・バブル崩壊とグローバリゼーションの中での社史づくり
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc015_shashi.html#06

・おわりに
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc015_shashi.html#07

【注】
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc015_shashi.html#08


★☆★...編集部より...★☆★

社史を取り上げた記事を最近いくつか見かけました。ご参考にどうぞ。

・「「社史を読みなさい」元富士電機会長が若手に説く理由」
〔AERA dot. (アエラドット) - 2018年3月7日〕
https://dot.asahi.com/aera/2018030600015.html
国立公文書館の加藤丈夫館長は元富士電機会長です。企業経営者時代は社史を作った経験もある、とのことです。

・「象印「社史編纂室」潜入 かつては窓際族もいまや最前線部隊」
〔NEWSポストセブン - 2018年1月14日〕
https://www.news-postseven.com/archives/20180114_641056.html
今年創業100周年を迎えた、象印マホービンの「周年事業事務局」の取り組みについての記事です。日本経営史研究所による優秀会社史賞特別賞を目標として、現在制作中の100年史編纂も大詰めを迎えています。局長樋川さんは、今月16日に大阪で開催された、企業史料協議会主催ビジネスアーキビスト研修講座での講師も務められました。体系的でわかりやすく、そして何より熱のこもった講義でした。
http://www.baa.gr.jp/syousai.asp?id=549

・「雪印乳業社史 110ページにわたり食中毒、牛肉偽装事件を反省」
〔NEWSポストセブン - 2018年1月12日〕
https://www.news-postseven.com/archives/20180112_641050.html
過去の失敗に学ぼうと、過去の事件を振り返り、淡々と、しかし110ページもの叙述を行なっています。

・「すごい社史 日清食品はCM網羅DVD付でケースは飛び出す絵本」
〔NEWSポストセブン - 2018年1月8日〕
https://www.news-postseven.com/archives/20180108_641045.html
当編集部が昨年2017年12月に、インド・ムンバイでのICA/SBA国際シンポジウムで海外のビジネス・アーカイブズ関係者に紹介させていただいた、日清食品の50年史です。実はインドには画像データだけでなく、現物を持って行きました。その凝った作りは大人気で、ご所望される方もおられました。
https://www.youtube.com/watch?v=IwhAWFNdJ4s

===================================

■行事情報:ICA/SBA主催 ビジネス・アーカイブズ国際シンポジウム併催ソーシャル・イベント
     シプラ・アーカイブズ・ツアー/ダラビ・ツアー(インド・ムンバイ)

===================================
◎シプラ・アーカイブズ・ツアー Cipla Archives Tour

2日間のシンポジウムの前後には、ゴードレージ・グループとゴードレージ・アーカイブズ主催の見学会がありました。一つはムンバイを本拠とする製薬会社シプラ社 Cipla Inc. の企業アーカイブズ見学ツアー、もう一つはムンバイ南部のスラム地域を歩くダラビ・ツアーです。

■シプラ社とシプラ・アーカイブズ
シプラ社は1935年創業の製薬会社で、ジェネリック薬生産で知られています。創業者はK・A・ハミード博士。
https://www.cipla.com/en/

インドにおける企業アーカイブズの歴史はそれほど長くありません。1981年8月24日に開設された中央銀行であるインド準備銀行のアーカイブズ(RBIA)が最初のもので、その後1991年1月7日にタタ・グループのアーカイブズであるタタ・セントラル・アーカイブズがオープンしています。ゴードレージ・アーカイブズに、最初の専門的なアーキビスト(ブルンダ・パターレ)が着任したのは、2006年2月のことでした。ここ数年、企業アーカイブズを開設する企業が現れてきており、その一つがシプラ社のシプラ・アーカイブズです。シプラ社のアーカイブズは、ゴードレージ・アーカイブズなどのサポートを受けて、2014年に始まりました。過去の記録を収集することから始めました。現在、アーカイブズが所蔵する記録資料は、コミュニケーション(広報など)関係の文書・画像が主なものです。資料はエクセルで管理し、13~14のメタデータ・フィールドを用意しているというお話でした。

シプラ・アーカイブズの核となるのは、創業者であるハミード博士の個人アーカイブズで、2015年から着手したものです。創業者アーカイブズの資料の中には、ハミード博士の幼友達であった音楽家ズービン・メータとの交友に関する記録もありました。

★シプラ・アーカイブズによる当日の見学の模様のツイート
https://twitter.com/CiplaArchives/status/939023825890459648

--------------------------------------------

◎ダラビ・ツアー Dharavi Tour

今回のICA/SBAカンファレンスのプログラムが、例年の同会合のプログラムと違っていた点の一つに、ユニークなソーシャル・イベントがありました。会期中2回(12月3日と7日)開催された、ダラビ・ツアーがそれです。7日のツアーにはゴードレージ・アーカイブズのスタッフ、その他のゴードレージ社内カンファレンス関係者、そして海外からの希望者が参加しました。

ゴードレージでは今回の会議のソーシャル・プログラムに関して社内で議論し、ムンバイが持ついろいろな顔、例えばゴードレージのような大企業がある一方、まったく別の顔も参加者に見てもらうのがいいだろう、という結論を得たとのことです。そこで選ばれたのが、ダラビ Dharavi というムンバイ南部の人口密集地域(ウィキペディアによるとアジアで2番目に大きなスラム、世界で3番目)の見学でした。ムンバイの人口の約半分から6割ぐらいとみられる、70万人が2.1平方kmに集住する地域です。
https://en.wikipedia.org/wiki/Dharavi

二つのエリアを見学しました。前半はリサイクル(プラスチックや金属、木材その他)による生産活動が行われているエリアです。informal economyとして10億USドル(1,000億円)規模の経済規模を持つと言われています。この地域で見かけるのは生産活動に携わる人たちで、ほぼ男性に限られました。このエリアでは写真撮影もOKでした。もう一つのエリアは居住エリア。女性や子ども(特に制服をきた小学生など)をたくさんみかけました。このエリアでは写真撮影はしないでください、という指示がガイドの方からありました。ガイドの若い男性はこのエリアの出身者で、ムンバイ大学卒。ダラビ地区で大学に進学した第一世代ということです。ツアーが始まる前に、はっきりした言い回しはちょっとちがっていたかもしれませんが、You don't have to feel anything.とアドバイスしていたのが印象に残っています。

12月のムンバイの気候は過ごしやすいものでした。しかし現地に足を運ぶことによって、もっと暑く湿度が高くなり、洪水などの災害に見舞われると、この地区の衛生状況は非常に悪化するいうことがよく理解できました。

事前に伝えられた注意事項は次の通りです。
- 服装は控えめに(肩や脚は覆う)。歩きやすい靴で。
- 日焼け対策を。
- 排気ガス等から鼻、口を守るためにスカーフなどを準備。
-水分補給。

ゴードレージ・グループの地域社会への配慮と関わりの姿勢を感じたツアーでした。

なおこのツアーをアレンジしてくれたのは、今回の会議全体のロジスティックのうち、移動関係担当のオーセンティカという教育関係のトラベル・エージェンシーでした。
https://www.authentica.travel/
(同社のスタッフの何人かは、建築や文化財関係の専門教育を受けた人材ということです。シンポジウムで知り合いになったインドの大学の先生によれば、大学で歴史を専攻したインド人学生の就職先の一つに観光業がある、というお話でした。このお話と併せ、大変興味深く感じました。)

ゴードレージ・グループ ウェブサイト
http://www.godrej.com/

===================================

■文献情報:ビジネス・アーカイブズ論文集 7

===================================
◎『最良のビジネス・アーカイブズを作り上げる:投資に対し望ましい利益を得る』
Creating the best business archive: achieving a good return on investment
https://www.hoepli.it/libro/creative-the-best-business-archive/9788820379872.html

ICA/SBA主催ビジネス・アーカイブズ国際シンポジウム「最良のビジネス・アーカイブズを作り上げる:投資に対し望ましい利益を得る」(2015年6月、イタリア・ミラノ)の会議プロシーディングスが昨年ミラノの出版社から刊行されました(2017年3月刊、Hoepli社)。今号では書籍として刊行された会議のプロシーディングスの書誌情報、目次情報をご紹介します。

【書誌情報】
日本語タイトル:最良のビジネス・アーカイブズを作り上げる:投資に対し望ましい利益を得る
タイトル原文:Creating the best business archive: achieving a good return on investment
編者名:フランチェスカ・ピノ
編者名原文:Francesca Pino
発行者:Ulrico Hoepli Editore S.p.A.
発行地:ミラノ(イタリア)
刊行年:2017年
ISBN:978-88-203-7987-2
版元Webページ
https://www.hoepli.it/libro/creative-the-best-business-archive/9788820379872.html


【目次】(所属等は巻末のAuthors curriculaによる)

日本語タイトル:はじめに
タイトル原文:Introduction
著者名:フランチェスカ・ピノ
著者名原文:Francesca Pino
著者所属等:インテーザ・サンパウロ・グループ・アーカイブズ ヘッド
著者所属等原文:Head of the Intesa Sanpaolo Group Archives


日本語タイトル:歓迎のあいさつ
タイトル原文:Welcoming address
著者名:マウリツィオ・サボーヤ
著者名原文:Maurizio Savoja
著者所属等:ロンバルディ・アーカイブズ監督機関マネージャー
著者所属等原文:Manager at the Archives Superintendence of Lombardy
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Welcoming%20addresses.pdf


日本語タイトル:レコード(記録)を保存するのは誰の責任であるべきか?公的領域と私的領域両方での企業文化センター(ミラノ)の経験
タイトル原文:Who should be responsible for preserving records? The experience - in both the public and private sphere - of the Centro per la cultura d'impresa [Center for Corporate Culture] in Milan
著者名:アントネッラ・ビロット
著者名原文:Antonella Bilotto
著者所属等:フリーランス・コンサルタント
著者所属等原文:Freelance consultant


日本語タイトル:脱産業化が急激に進む地域におけるアーカイブ・センターの役割と持続可能性
タイトル原文:The role and sustainability of an archive center in an area of rapid deindustrialization
著者名:プリモ・フェラーリ
著者名原文:Primo Ferrari
著者所属等:現代史研究所(ISEC財団)
著者所属等原文:Institute for the Study of Contemporary History (Fondazione ISEC)


日本語タイトル:ビジネス・アーカイブズのための管理モデル:概観
タイトル原文:Models of management for business archives - an overview
著者名:ジャネット・ストリックランド
著者名原文:Jeannette Strickland
著者所属等:アーカイブズ・レコード・コンサルタント、前ユニリーバ・アーカイブズ ヘッド
著者所属等原文:Independent archives and records consultant, former Head of Art, Archives & Records Management at Unilever PLC
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20J.%20Strickland.pdf


日本語タイトル:信頼という問題:英国郵便サービスのための最良のビジネス・アーカイブ
タイトル原文:A question of trust: the best business archive for the British Postal Service
著者名:エイドリアン・スティール、ヴィッキー・パーキンソン
著者名原文:Adrian Steel and Vicky Parkinson
著者所属等:英国郵便博物館・アーカイブズ
著者所属等原文:British Postal Museum and Archive
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20A.%20Steel_V.%20Parkinson.pdf


日本語タイトル:ストックホルム経営史センターに関するプレゼンテーション
タイトル原文:Presentation of the Centre for Business History in Stockholm
著者名:アレクザンダー・ヒュースビー
著者名原文:Alexander Husebye
著者所属等:ストックホルム経営史センター
著者所属等原文:Centre for Business History in Stockholm
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20A.%20Husebye.pdf


日本語タイトル:スコットランド・ビジネス・アーカイブ:企業コレクションと顧客管理の新たな方法
タイトル原文:The Scottish Business Archive: new methods of managing business collections and clients
著者名:クレア・ペイターソン
著者名原文:Clare Paterson
著者所属等:英国グラスゴー大学シニア・アーキビスト、大学図書館員
著者所属等原文:Senior Archivist & College Librarian at the University of Glasgow
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20C.%20Paterson.pdf


日本語タイトル:中国のビジネス・アーカイブズ:歴史と最先端
タイトル原文:Business archives in China: history and state of the art
著者名:ユージゥ・ワン
著者名原文:Yujue Wang
著者所属等:中国重慶大学情報学大学院助教
著者所属等原文:Assistant Professor at the School of Information Management, Wuhan University, China
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20Y.%20Wang.pdf


日本語タイトル:インドでのビジネス・アーカイブズのためのモデル:現在のシナリオと課題
タイトル原文:Models for business archives in India: present scenarios and challenges
著者名:アショク・カプール
著者名原文:Ashok Kapoor
著者所属等:コンサルタント、前インド準備銀行アーカイブズ ヘッド
著者所属等原文:Consultant, former Head of the Reserve Bank of India Archives
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20A.%20Kapoor.pdf


日本語タイトル:サウジ・アラムコにおけるアーカイブ管理による恩恵
タイトル原文:The benefits of archive management in Saudi Aramco
著者名:アダム・レイノルズ
著者名原文:Adam Reynolds
著者所属等:サウジ・アラムコ アーカイブズ ヘッド
著者所属等原文:Head of Archives at Saudi Aramco
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20A.%20Reynolds.pdf


日本語タイトル:製薬会社における法律面、規制面での問題と課題
タイトル原文:Legal and regulatory issues and challenges in a pharmaceutical company
著者名:ジル・ベイチ
著者名原文:Jill Veitch
著者所属等:ヘリテージ・アーキビスト、グラクソスミスクライン
著者所属等原文:Heritage Archivist for GlaxoSmithCline
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20J.%20Veitch.pdf


日本語タイトル:ベネトン・アーカイブ:データベースとアーカイブズを統合する諸問題と解決方法
タイトル原文:The Benetton Archive: problems and solutions integrating databases and archives
著者名:フランチェスカ・ジェルセッティ、グレータ・ガンバ
著者名原文:Francesca Ghersetti and Greta Gamba
著者所属等:ベネトン財団研究所(ジェルセッティ)、ベネトン・グループ広報(ガンバ)
著者所属等原文:Fondazione Benetton Studi Ricerche (Ghersetti), Corporate Communication & Public Affairs department of Benetton Group (Gamba)
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20F.%20Ghersetti_G.%20Gamba.pdf


日本語タイトル:AP通信のための企業アーカイブズを立ち上げる
タイトル原文:Building a corporate archive for the Associated Press
著者名:ヴァレリー・S・コモー
著者名原文:Valerie S. Komor
著者所属等:AP通信アーカイブズ ディレクター
著者所属等原文:Director of the Associated Press Corporate Archives
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20V.%20Komor.pdf


日本語タイトル:北海海洋石油ガス産業のアーカイブ遺産保存での、アドボカシー(理解増進のための活動)の中心的役割
タイトル原文:The central role of advocacy in preserving the archival heritage of the North Sea Offshore Oil and Gas Industry
著者名:キャシー・ジョンソン
著者名原文:Kathy Johnson
著者所属等:アバディーン大学プロジェクト開発官
著者所属等原文:Capturing the Energy Project Development Officer at the University of Aberdeen
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20T.%20Thime_S.%20Convery_K.%20Johnson.pdf


日本語タイトル:成功をどのように測れるか?ビジネス・アーカイブの最初の頃をふり返る
タイトル原文:How do we measure success? Reflections on a business archive in its infancy
著者名:アレクサンドラ・ミッチェル
著者名原文:Alexandra Mitchell
著者所属等:ピール・グループ アーキビスト
著者所属等原文:Archivist for the Peel Group
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20A.%20Mitchell.pdf


日本語タイトル:価値を証明する - ハーパーコリンズ・アーカイブの価値を高める
タイトル原文:Proving the value - building the worth of the HarperCollins Archive
著者名:ドーン・シンクレア
著者名原文:Dawn Sinclair
著者所属等:ハーパーコリンズ出版 アーキビスト
著者所属等原文:Archivist for HarperCollins Publishers
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20D.%20Sinclair.pdf


日本語タイトル:ビジネス・チャンスとしての企業アーカイブズに関する統計:ビジネスマンにかれらのアーカイブズと自分自身のエネルギーを通して、どのようにビジネスの成功を教えるか
タイトル原文:The census of enterprise archives as an opportunity for the business. How to teach businessmen to boost their business through their archives, their own energy
著者名:ジェンマ・トーレ
著者名原文:Gemma Torre
著者所属等:フリーランス・アーキビスト
著者所属等原文:Freelance archivist
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20G.%20Torre.pdf


日本語タイトル:りゅうごと天使:日本での連携によるビジネス・アーカイブズ展示
タイトル原文:Ryugo and the angel: cross-industrial and cross-sector
collaboration on business archives exhibitions in Japan
著者名:松崎裕子
著者名原文:Yuko Matsuzaki
著者所属等:渋沢栄一記念財団情報資源センター
著者所属等原文:Information Resources Center, Shibusawa Eiichi Memorial Foundation
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20Y.%20Matsuzaki.pdf
[関連ページ]
◆森永製菓株式会社とたばこと塩の博物館:りゅうごと天使 - 連携によるアーカイブズ展示 [前編]
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc005_angel.html
◆澁澤倉庫株式会社と渋沢史料館:りゅうごと天使 - 連携によるアーカイブズ展示 [後編]
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc006_ryugo.html
Ryugo and the angel: Cross-industrial and cross-sector collaboration on business archives exhibitions in Japan
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc007_ryugo-and-angel_en.html


日本語タイトル:アーキビストをひとつにつなげる:オーストリアの非営利ネットワーク"経営史"
タイトル原文:Bringing archivists together. The Austrian non-profit network business history [Newzwerk Unternehmensgeschichte]
著者名:マーティン・シュトュルツリンガー
著者名原文:Martin Stuerzlinger
著者所属等:非営利ネットワーク"経営史"共同創立者
著者所属等原文:Co-founder of the non-profit network "Business History"
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20M.%20Stuerzlinger.pdf


日本語タイトル:アーカイブズ・リポジトリと企業とともに行うアドボカシー(理解増進のための活動)
タイトル原文:Advocacy with archival repositories and businesses: business archives surveying officer in Scotland
著者名:シェリル・ブラウン
著者名原文:Cheryl Brown
著者所属等:スコットランド・ビジネス・アーカイブズ調査官
著者所属等原文:Business Archives Surveying Officer for Scotland
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20C.%20Brown.pdf


日本語タイトル:前門の虎、後門の狼? 学術研究コミュニティとグローバル・ビジネスの要求を満たす
タイトル原文:Between Scylla and Charybdis? Meeting the demands of the academic research community and a global business
著者名:ジャスティン・キャヴェルニス=フロスト、ナタリー・ブロード
著者名原文:Justin Cavernelis-Frost and Natalie Broad
著者所属等:ロスチャイルド・アーカイブ
著者所属等原文:The Rothschild Archive
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20J.%20Cavernelis_Frost_N.%20Broad.pdf


日本語タイトル:アーキビストか文献学者か? ケーススタディとしてのENIフィルム・アーカイブ
タイトル原文:Archivist or philologist? The ENI film archive as a case study
著者名:マティア・ボルタッジョ
著者名原文:Mattia Voltaggio
著者所属等:ENI歴史アーカイブズ
著者所属等原文:ENI Historical Archive
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20M.%20Voltaggio.pdf


日本語タイトル:ブルージーンズからデータバイトへ:流行に敏感なデジタル・アーカイブズをデザインする
タイトル原文:From blue jeans to data bytes: designing a fashion-forward digital archives
著者名:トレイシー・パネック
著者名原文:Tracey Panek
著者所属等:リーバイ・ストラウス ヒストリアン
著者所属等原文:Historian for Levi Strauss & Co.
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20T.%20Panek.pdf


日本語タイトル:飛び込む:HSBCにおけるデジタル・アーカイブズ
タイトル原文:Taking the plunge: digital archives at HSBC
著者名:ティナ・スティプルズ
著者名原文:Tina Staples
著者所属等:HSBCグローバル・アーカイブズ グローバル・ヘッド
著者所属等原文:Global Head of Global Archives at HSBC
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20T.%20Staples.pdf
[関連ページ]
◆<講演ノート> つながる世界のビッグデータ:敵か味方か?
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bunken/doc014_staples.html


日本語タイトル:グループ・アーキビスト:管理職か専門職か?この質問についてのイタリアの状況
タイトル原文:Group archivist: manager or professional? The Italian state of the question
著者名:フランチェスカ・ピノ
著者名原文:Francesca Pino
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20F.%20Pino.pdf


日本語タイトル:マネージャー対アーキビスト:アーキタイプ(原型)か?またはスペクトラム上の極か?
タイトル原文:Manager versus archivist: archetypes? Or poles on a spectrum?
著者名:ポール・ラーサウィッツ
著者名原文:Paul Lasewicz
著者所属等:マッキンゼー・カンパニー アーキビスト
著者所属等原文:Archivist for McKinsey & Company


日本語タイトル:ダルミネ財団:見学にあたって
タイトル原文:Fondazione Dalmine: introduction to the visit
著者名:カロリーナ・ルッサーナ
著者名原文:Carolina Lussana
著者所属等:ダルミネ財団歴史アーカイブ ヘッド
著者所属等原文:Head of the Historical Arhcive of the Fondazione Dalmine
プレゼンテーション・スライド(PDF):
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Paper%20C.%20Lussana.pdf


★☆★...編集部より...★☆★

◆関連記事掲載バックナンバーは次の通りです。

本通信バックナンバーでのミラノでのシンポジウム
No.57 (2015年4月14日発行)
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bn/20150414.html

No.59 (2015年9月19日発行)
https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bn/20150919.html

◆ICAサイト内 SBAシンポジウム in ミラノ のページ
https://www.ica.org/en/sba-conference-%E2%80%9Ccreating-best-business-archive%E2%80%9D-milan-italy-15-16-june-2015-2015-ica-sba-conference

◆シンポジウムで配布されたプログラム冊子
https://www.ica.org/sites/default/files/SBA%20Conference%202015%20Programme%20Eng.pdf


===================================

■行事情報:企業史料協議会 第31回地方施設見学研究会「秋の愛知県内企業めぐり」参加記抜粋
     2017年11月16~17日

===================================
◎企業史料協議会 第31回地方施設見学研究会「秋の愛知県内企業めぐり」参加記抜粋

当財団も会員である企業史料協議会が開催する見学会や研究会は、日本における企業アーカイブズに関する知見を得る貴重な機会です。このうち、毎年11月に開催されている見学会は、2日間かけて、地方における産業遺産を訪ねます。2017年度は2017年11月16日と17日の2日間、愛知県内の複数の施設を見学しました。見学した施設は下記の通りです。見学の模様を簡単にご紹介いたします。

■トヨタ自動車株式会社「トヨタ会館」
(愛知県豊田市トヨタ町1)
創業40周年に当たる1977年11月2日にオープンした施設です。工場見学(1960年より開始)と合わせて来館されるお客様も多いということです。施設は2層構造で、1階には「環境と感動」「安全と自由」「生産と創造」「モータースポーツ」「ショールーム」のパートが、2階には「クルマ教室」「ミュージアムショップ」の各エリアが配置されています。2005年の愛知万博の年にリニューアル後、ここ数年はエリアごとにリニューアルを進めているというお話でした。現在の技術開発は全て環境に関わっており、省エネルギーや燃料多様化への対応、といったテーマを子どもたちにも理解しやすいように提示しています。全世界からの多様なお客様に対応するための取り組みとして、イスラームの人々がお祈り前に行う、足洗いのためのスペースとその設備や、お祈り用のお部屋が用意されていました。訪問した当時は、LGBTの人々に配慮したサインの導入などのための勉強を予定しているというお話でした。プロジェクション・マッピングが多用されていました。
https://toyota.jp/
(コーポレートサイト・トップページ)

■株式会社デンソー「デンソーギャラリー」
(愛知県刈谷市昭和町1-1)
以前は別の場所にあったギャラリーを移転し、2008年にリニューアル・オープンした展示施設です。「ウェルカムゾーン」「コーポレートガイダンス」「デンソーのあゆみ」「製品・技術ゾーン」「デンソーを支える力」「デンソーシアター」「映像コーナー」の各コーナーが用意されています。「デンソーのあゆみ」では創業以来の社史と代表的製品を展示しています。2008年の移設後は誰でも来館が可能になりました。従業員のほか、取引先、仕入先、学生(高校生ほか)、一般の人々といった来場者に加え、就職活動中の学生の来場も、というご説明がありました。デンソーシアターでは、デンソーの考える未来のクルマ社会の映像(プロジェクション・マッピング)を鑑賞しました。
https://www.denso.com/jp/ja/about-us/hall/
(デンソーギャラリーに関するページ)

■アイシン精機株式会社「コムセンター」
(愛知県刈谷市朝日町2-1)
初代コムセンターは2005年にオープン。その後手狭になったこともあり、現在のコムセンターをアイシングループ・アイシン精機設立50周年を記念して2015年に建設しました。ここではグループ創業当時から現在までの代表的な製品、企業の歴史を展示しています。誰でも自由に見学できるそうで、事前の連絡があれば団体見学も受け入れています。現在は海外からの顧客の来館が増えるとともに、地域住民との交流の場にもなっているということでした。設立50周年にあたっては50年史も刊行し、アイシングループの精神の継承に務めています。なおこの50年史編纂では資料収集が困難であったところから、50年史のデータは総務できちんと管理する一方、初代コムセンターは倉庫に転用しているというお話でした。プロジェクション・マッピング・シアターによる展示も行われていました。なお、アイシン精機にはこのほか、失敗の歴史を伝えるための「伝承館」もあります。こちらは非公開施設で、社内研修等に利用されているということです。
http://www.aisin.co.jp/pickup/com/
(コムセンター)

■半田赤レンガ建物
(愛知県半田市榎下町8)
明治31年(1898年)にカブトビール製造工場として竣工した歴史的建物です。1943年に閉鎖されたのち、保存するか取り壊すかの議論が起こり、1997年、保存を願う有志が集まり半田赤レンガ倶楽部を結成、この方々の運動が実り、保存が決定されました。その後、国の登録有形文化財に指定されています。館内「常設展示室」ではビール作りに関わる歴史的資料を展示するほか、カフェやショップを備えた観光施設として、活用されています。過去の歴史遺産が地域の観光や活性化にうまく繋がった興味深い事例です。
https://handa-akarenga-tatemono.jp/ (2022.02.16修正)
(半田赤レンガ建物 )
http://www.akarenga-handa.jp/
(一般社団法人 赤煉瓦倶楽部半田)

■ミツカンミュージアム
(愛知県半田市中村町2-6)
お酢などの調味料生産で著名なミツカンが2015年に開設した完全予約制の体験型博物館です。5つのゾーン(大地の蔵、時の蔵、水のシアター、風の回廊、光の庭)に分かれた館内をガイドさんの案内に従って見学しました。時の蔵ゾーンの壁面には、ビジュアルな大型の会社史年表が配置されています。さらにこの博物館の一番の見どころである、再現された長さ約20メートルの弁才船上での歴史映像の視聴体験は、他に類を見ないものでしょう。なおミツカン・グループの創業家である中埜家に伝わる帳簿や書状、地域に関わる文書資料約17万点は一般財団法人招鶴亭文庫(愛知県半田市北末広町10番地)に2008年に寄贈され、学術研究のために利用されています。過去には『半田史誌』(1971年)や『新修半田史誌』(1989年)にも利用され、地域の経済史や文化史研究に貢献してきたということです。
http://www.mizkan.co.jp/mim/
(ミツカンミュージアム)
http://shoukakutei.or.jp/
(一般財団法人 招鶴亭文庫)

■盛田味の館
(愛知県常滑市小鈴谷字脇浜10)
2日目の昼食会場です。170年前の醸造蔵を改装し、内部に杉樽を並べたレストランです。盛田は「ねのひ」ブランドの日本酒醸造等で著名な食品メーカーです。敷地内にある、みそ・酒工場をガイドの方の説明をうかがいながら見学。よく知られている通り、ソニー創業者の1人である盛田昭夫氏は、盛田家第十五代当主でした。レストラン部分の隣にある展示室では「常設展 第十五代当主」が日英バイリンガルのキャプション付きで展示されており、大変興味深い写真や盛田昭夫氏宛の著名人の書簡・ハガキ等も公開されていました。
http://moritakk.com/know_enjoy/ajinoyakata/
(盛田味の館ページ)

■株式会社LIXIL「INAXライブミュージアム」
(愛知県常滑市奥栄町1-130)
2011年にトステム、INAX、新日軽、東洋エクステリア、川島織物などが合併してLIXILとなりました。旧5社時代から文化活動を行なっていたのがINAXです。LIXILのミュージアム活動としてINAXライブミュージアム、INAX資料館、織物文化館を運営するほか、東京と大阪にギャラリーを持ち、出版活動も展開しています。社内では広報文化推進グループに属し、ワークショップ・イベントを頻繁に行っています。地域貢献と文化発信を重視しているというお話でした。創業者伊奈長三郎氏は保有株式150万株を常滑市に寄付したこともあり、同市では創業者の命日10月10日を「陶と灯の日」」(とうととうのひ)と定め、常滑焼の歴史をはじめとする地域のヘリテージの継承活動が行われています。
http://www.livingculture.lixil/ilm/
(INAXライブミュージアム)

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

[略称一覧]
ACA: Association of Canadian Archivists(カナダ・アーキビスト協会)
ARA: Archives and Records Association(アーカイブズとレコード協会)
ASA: Australian Society of Archivists(オーストラリア・アーキビスト協会)
BAC: Business Archives Council(ビジネス・アーカイブズ・カウンシル)
BACS: Business Archives Council in Scotland
(スコットランド・ビジネス・アーカイブズ・カウンシル)
BAS: Business Archives Section
(ビジネス・アーカイブズ部会:SAA内の部会)
CoSA:Council of State Archivists(米国・州文書館長評議会)
DCC: Digital Curation Center(英国デジタル・キュレーション・センター)
EDRMS:Electronic Document and Record Management System
(電子文書記録管理システム)
ERM:Electronic Record Management(電子記録管理)
ICA: International Council on Archives(国際文書館評議会)
NAGARA: National Association of Government Archives and Records
Administrators
(米国・全国政府アーカイブズ記録管理者協会)
NARA: National Archives and Records Administration
(米国 国立公文書館記録管理庁)
RIKAR: Research Institute of Korean Archives and Records
(韓国国家記録研究院)
RMS:Record Management System(記録管理システム)
SAA: Society of American Archivists(アメリカ・アーキビスト協会)
SBA: Section for Business Archives
(企業アーカイブズ部会、ICA内の部会)
TNA: The National Archives(英国国立公文書館)

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

☆★ 編集部より:あとがき、次号予告 ★☆

当財団の機関誌『青淵』の2018年4月号に財団のデジタル・キュレーター金甫榮(キム・ボヨン)による記事「記録を残すことの意味:ワクワク、ドキドキする新しい世界への旅話」が掲載されています。博物館におけるアーカイブ担当、学習院大学大学院アーカイブズ学専攻修士課程をへて、3年前にデジタル・キュレーターとして働きはじめた金は、当財団の文書管理・アーカイブズ管理の仕組みづくりに取り組んできました。この記事はその立ち上げ期に関する報告です。次のような目次です。

【目次】
・アーカイブズとは?
・組織アーカイブズを管理する意味
・記録保存勉強会
・記録写真アーカイブズ
・組織アーカイブズへの期待

【簡単な紹介】
以前に比べると、アーカイブ(ズ)という言葉を耳にする機会ははるかに増えました。しかし、その意味は実はまだそれほどよく理解されていません。そこで、本稿は、アーカイブズの意味について、ICA(国際アーカイブズ評議会)の多言語用語集を使っての説明から始めます。アーカイブズの中でも、組織が業務の過程で作成する記録の固まりである「組織アーカイブズ」は、文書の作成、保存、廃棄または移管、アーカイブというサイクルの中で生まれ、管理する対象であり、その意味は組織に信頼性を与え、組織の透明性を維持するものである、と言います。

昨今、行政機関における文書管理が毎日ニュースに取り上げられています。しかし、組織アーカイブズの考え方に基づく文書管理の仕組みをもつ民間組織は、日本ではまだそれほど多くありません。情報の安全で効率的な管理・活用のためには必須の仕組みです。

本稿の本論部分では、2016年から月1回当財団で開催している「記録保存勉強会」を紹介しています。財団組織の業務を理解し、業務内容を分類して「業務分類表」を作成し、さらにこれを使って文書の保存期間を定めました。これによって現在管理している文書(現用文書)の効率的管理が実現しています。さらに2017年5月から5回の勉強会の時間を利用して行った約1,200冊(約80箱)の文書内容を読んで行った評価選別作業、目録作成作業を紹介しています。文書だけでなく、業務の中で撮影している写真の収集・管理を進め、「記録写真アーカイブズ」というイントラネットサイトを構築、現在約12,000ファイルの画像を収録し、財団内部で公開をおこなっています。

「倉庫に眠らせているだけのアーカイブズからは、何も生まれません。しかし、そこに適切な手当を施し、利用できるよう工夫をすれば、膨大な情報が活用できるようになり、新しいアイデアや知恵を発見することが期待できます」
――金甫榮

ぜひ多くの方々に読んでいただき、自分の関わる会社、団体、グループ・・・(あるいは家庭)での、アーカイブズの仕組みづくりの参考にしていただければ、と思います。

ご購入はこちらからどうぞ。
https://www.shibusawa.or.jp/shop/products/detail.php?product_id=236

そして、本稿の著者である渋沢栄一記念財団デジタル・キュレーターの金甫榮が2018年4月15日(日)に、東京大学小島ホール(本郷キャンパス)で開催される「2018 Spring Tokyo Digital History Symposium」(Tokyo Digital History主催)で、登壇者の一人として発表「デジタル時代に史料とどう向き合うか」を行います。金の話を直接聞いてみたい、という方はぜひお運びください(要事前申し込み)。詳しくは下記のリンク先をご覧ください。

2018 Spring Tokyo Digital History Symposium
https://naokicocaze.wordpress.com/2018/03/20/2018-spring-tokyo-digital-history-symposium-%E9%96%8B%E5%82%AC%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B/

◆関連ブログ記事
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20180327/1522140810

☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆

次号は2018年4月下旬発行の予定です。どうぞお楽しみに。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆◇◆バックナンバーもご活用ください◆◇◆

https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bn/index.html

***********************************

ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信) No.75
2018年3月30日発行 (不定期発行)
【創刊日】2008年2月15日
【発行者】公益財団法人渋沢栄一記念財団事業部情報資源センター
【編集者】公益財団法人渋沢栄一記念財団事業部情報資源センター
      「ビジネス・アーカイブズ通信」編集部/
      株式会社アーカイブズ工房
【発行地】日本/東京都/北区
【ISSN】1884-2666
【E-Mail】
【サイト】https://www.shibusawa.or.jp/center/ba/index.html

***********************************

一覧へ戻る