多くの会社によって発行されている社史を集積することによって、日本の経済発展の足跡をたどり、また経済発展が社会の変化や日常生活に与えた影響を、具体的な出来事に即して知ることができるようになります。経済発展の情報と知恵の宝庫である社史に書かれている内容が容易に探し出せるよう、社史の内容を抽出して集積した「渋沢社史データベース」を公開しています。
公益財団法人渋沢栄一記念財団は、近代日本経済の父とも呼ばれる渋沢栄一が唱えた「道徳経済合一主義」に基く経済道義の昂揚を目的としています。民間の企業・団体において、整備されたアーカイブズは自らの姿を示すものとして組織運営の姿勢を正し、企業文化の発展に寄与するだけではなく、事業の継続性を担保し、イノベーションの源泉となる優れた経営資源です。
このような観点から、道徳と経済の一致点であるビジネス・アーカイブズの振興を目的として、内外の優良事例を紹介しています。
〔協力事業〕
情報資源センターでは、国際アーカイブズ評議会(ICA)に加盟してビジネス・アーカイブズ部会(SBA)運営委員会に委員を送り、ビジネス・アーカイブズや企業史料関係の国際ネットワークとの協力活動を行っています。
国際アーカイブズ評議会ビジネス・アーカイブズ部会
での活動
2011年に開催した国際シンポジウム
実業史資料の核は企業史料ですが、これは社史が書かれるときの基本資料となります。社史刊行を機に企業博物館やアーカイブズが創設される例もあります。企業史(資)料と実業史資料は下図のような関係です。
実業史資料分類イメージ