『渋沢栄一伝記資料』

【new!】 デジタル版『渋沢栄一伝記資料』を公開しました。(2016.11.11)

『渋沢栄一伝記資料』

『渋沢栄一伝記資料』  渋沢青淵記念財団竜門社編、渋沢栄一伝記資料刊行会刊。本編全58巻、別巻全10巻。編纂主任は土屋喬雄。第1巻は昭和19(1944)年に岩波書店から刊行されたが、戦後昭和30(1955)年に渋沢栄一伝記資料刊行会から再刊され、以後同会から刊行される。昭和40(1965)年に本編刊行終了、続いて別巻が渋沢青淵記念財団竜門社より刊行され昭和46(1971)年に完了した。

 本書は、渋沢栄一の事績・人格・思想を観察し、叙述し、論評する伝記が数多く書かれても、それらが必ずしも正確さや詳細さにおいて十分でない、との認識から、伝記を書くための資料を蒐集、編纂したものである。第二次世界大戦中に出版された第1巻の明石照男による昭和18(1943)年10月12日付序文には、これが単に過去を語る資料に過ぎないと等閑視されると心配する向きもあるかもしれないが、その憂いは無用である。「即ち本集成は『伝記資料』とは云へ、その包容するところのものは、必ずしも一個人として伝記に関する資料に止まらず、実に幕末以来、明治、大正、昭和の三聖代に亙る経済方面の史実を始め、政治、外交、社会、教育、宗教、文化、学芸、等等に関する諸般の状勢を知悉せしむる上に資するところ、恐らく多大なるものあるべきを信じて疑はない・・・」と記されている。このように書くことができるのは、第一義的には渋沢栄一の活動が日本の近代に大きな影響を及ぼしたことによるが、その上ここに収録されている「資料は、・・・活動及び関係事業の広汎・多岐にわたるに鑑み、明治六年以後に就ては、各方面の重要文献について総当り的に渉猟し、・・・」(凡例)て収められたものであるからである。

  本編のうち57巻までは3編に分かれている。第一編「在郷及ビ仕官時代」は、天保11(1840)年2月13日(旧暦)武蔵国榛沢郡安部領血洗島の農家に誕生したときから、明治6(1873)年5月に大蔵省を辞するまでの33年間についての資料が、3巻にわたって編年体で編成されている。日本が維新をへて近代国家の礎を築いたこの時期に、栄一が何を考えてどのように活躍したのかについて、書簡や日記など当時の資料や後年の回想文などによって明らかにされている。第二編「実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代」は、明治6(1873)年6月の第一国立銀行総監就任から、70歳を機に明治42(1909)年6月、第一銀行など一部を残して、関係した会社や団体の一切の職を退任したときまでの36年間について、第4巻から第29巻までの26巻を費やし、実業・経済、社会公共事業、身辺のように分野と事業や団体に分類し、類別された項目の下では編年体で編集している。近代日本の経済社会は、多くの企業活動やそれらを結ぶさまざまな組織によって形づくられてきたが、その各処に足跡をのこした栄一の多岐にわたる活動を、書簡や公的な文書、新聞報道などの同時代の記録や出版された資料によって跡付けている。第三編「社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代」には残りの28巻をあて、明治42(1909)年から亡くなる昭和6(1931)年までの22年間を中心に、社会事業、国際親善、教育などに尽くした栄一の事績に関する資料を分野ごとの編年体で編成している。第58巻は事業別年譜、総目次、五十音順款項目索引、別巻10巻には日記、書簡、講演、談話、余録、遺墨、写真を収録している。

デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

 渋沢栄一記念財団では全68巻、約48,000ページにわたる『渋沢栄一伝記資料』のデジタル化を進めてまいりましたが、2016年11月11日、デジタル版『渋沢栄一伝記資料』の公開を開始しました。

 現在は、本編のうち第1巻から第57巻までを公開しています。

デジタル版『渋沢栄一伝記資料』