渋沢栄一と関東大震災

写真:関東大震災翌年の渋沢栄一(1924年)
関東大震災翌年の渋沢栄一
(1924年)

 このたびの東日本大震災でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災されたすべての皆様に心からのお見舞いを申し上げます。
 未曾有の災害からの復興を考える中で、関東大震災で自らも被災した渋沢栄一が、震災後に何を考え、どのような行動をとったのかを知ることは、現代を生きる私たちにとっても参考となることでしょう。
 渋沢栄一記念財団では、テーマ展 シリーズ"平和を考える"「渋沢栄一と関東大震災 - 復興へのまなざし -」(渋沢史料館 2010年)の開催を通じ、大災害に対する渋沢栄一の行動や考えを紹介してきました。
 ここでは、このテーマ展の内容を中心に、渋沢栄一が関東大震災からの復興に関してどのように尽力したかに関する論考や講演などを掲載しています。

公開日 2011年5月15日


 関東大震災から100年を経た2023年、その災害と復興の過程を改めて検証し、次世代へと繋ぐ記念事業が各所で行われています。渋沢栄一記念財団では渋沢栄一と関東大震災に関する資料・情報の資源化を進めてきました。渋沢栄一や企業の活動の記録が、災害と復興を検証し未来を考える一助となれば幸いです。

更新日 2023年9月2日

1. "民"の力を結集して震災復興を - 渋沢栄一に学ぶ / 研究部・木村昌人

"民"の力を結集して震災復興を - 渋沢栄一に学ぶ / 研究部・木村昌人
渋沢栄一は経済界の重鎮として、長期的かつ国際的な視野から"民"の力を結集し、政府に協力しながら、震災復興に尽力しました。(公益法人協会『公法協メール通信』より転載)

[ はじめに / 1. 震災と向き合う渋沢栄一 / 2. 復興へ向けての"民"の力 - 協調会と大震災善後会 / 3. 米国からの支援 / 4. 東京を軍都から商業都市へ / 5. 「精神の復興」 - 徳のある社会を目指して / 参考文献 ]

2. 関東大震災後における渋沢栄一の復興支援 / 守屋淳

関東大震災後における渋沢栄一の復興支援 / 守屋淳
渋沢栄一から学ぶべきこととは「逆境の時にこそ力を尽くす」。東日本大震災復興シンポジウム「渋沢栄一の経験から考える、いま「民」にできること」(2011年6月8日、東商ホール)から、作家・守屋淳氏の基調講演。

[ はじめに / 1. その時、渋沢栄一は / 2. 逆境の時にこそ力を尽くす / 3. 天譴論 / 4. 渋沢栄一の復興支援 / 5. 協調会と大震災善後会、海外への呼びかけ / 6. 帝都復興審議会 / 7. 日本をめぐる3つの考え方 / 8. 渋沢栄一から学ぶこと / / 参考文献 ]

3. 渋沢史料館テーマ展「渋沢栄一と関東大震災 - 復興へのまなざし -」(2010年)

渋沢史料館では、関東大震災復興80年にあたる2010年にテーマ展「渋沢栄一と関東大震災」を開催しました。このテーマ展では平和を考えるシリーズの一環として、災害を受けた都市の復興のみならず、人々の心の復興をも目指した渋沢栄一の活動を紹介しました。

4. 関東大震災から100年:渋沢栄一と企業の記録から知る災害と復興(2023年)

関東大震災から100年を経た2023年、渋沢栄一記念財団は、国立科学博物館の関東大震災100年企画展「震災からのあゆみ-未来へつなげる科学技術-」(2023年9月1日~11月26日)に協賛し、デジタルコンテンツの制作に参加しました。このコンテンツは、震災当時の企業の被災状況や渋沢栄一の行動などを、地理情報を用いて可視化し、経済に関する情報資源として「渋沢社史データベース」および「渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図」を活用しています。