渋沢栄一詳細年譜

明治26年(1893)〔 53歳 〕

最終更新日:2018年8月7日 公開日:2013年3月11日
社会の主なできごと : 7月 商法施行
身 辺 : 1月27日 関西地方へ/ 10月27日 関西地方へ


この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。(⇒凡例

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
1月27日 [旅行]
是日栄一、東京を発し関西地方に出張、二月八日帰京す。
第29巻
p.450
【DK290134k】
1月28日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
第一期営業報告書を承認す。
第05巻
p.22-p.25
【DK050005k】
1月(?)-- 【01.銀行/第八十九国立銀行】
徳島第八十九国立銀行岩下敏之を招聘す。栄一の斡旋する所なり。
第05巻
p.338-p.339
【DK050075k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
2月10日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先当会議所、東京府知事富田鉄之助より明治二十五年度東京市内商況調査を依頼されしが、調査成るを以て是日栄一、当会議所会頭として之を同府知事に答申す。爾後毎年同様の調査報告をなし明治三十三年度に至る。
第20巻
p.174-p.306
【DK200021k】
2月10日 【35.政府諸会/鉄道会議】
是日栄一、第一回鉄道会議に出席して北陸線を坂井・伏木両港へ連絡するの必要を主張す。容れられず。
第23巻
p.108-p.111
【DK230015k】
2月12日 【35.政府諸会/鉄道会議】
是日栄一、第一回鉄道会議に出席し、奥羽線中軍部の主張する仁別線を廃して檜山線又は能代線を取らんことを力説し、陸軍中将児玉源太郎と激論す。十三日に至り檜山線を取るに決す。
第23巻
p.111-p.118
【DK230016k】
2月20日 【11.綿業/大日本紡績同業聯合会】
是より先、明治二十五年十二月一日、第四帝国議会召集に先立ち、理事菅沼政経及び請願委員等免除請願書を貴衆両院に提出す。理事菅沼政経は前理事岡田令高の歿後、その後任として栄一の推薦により就任したるものなり。
是日棉花輸入税免除法律案は衆議院に於て第三読会を結了し貴族院に廻附さる。因りて請願委員等貴族院議員を歴問して運動するに及び、栄一その間に周旋し、該案の貴族院通過に尽力す。是月二十二日該法律案は貴族院特別委員付托に決したるも、会期切迫して遂に通過を見ず。
第10巻
p.368-p.394
【DK100034k】
2月24日 【08.陸運/北海道炭礦鉄道株式会社】
是より先、九州炭礦業者等同会社に対する政府の補助金支給に反対し之が廃止を第四回帝国議会に請願す。栄一同会社の為めに福地源一郎に嘱し反駁書を起草せしめ、之を議員に頒布して請願書上程の阻止に努む。是日、衆議院に於て該請願の採択否決さる。
第08巻
p.703-p.721
【DK080062k】
2月25日 【58.修養団体/財団法人竜門社】
是日栄一、当社月次会に出席し「竜門社員ニ告グ」と題する演説をなす。
第26巻
p.151-p.154
【DK260033k】
2月-- 【11.綿業/大阪紡績株式会社】
明治二十五年十二月二十日、第一・第二号両工場焼失し、その損害金約四十万円に及ぶや、是月栄一大阪に至り工場復旧の議に与る。即ち四月社債二十六万円を募集して復旧工事に着手し、最新改良の紡機二万四千本及附属機械を英国より購入して、二十七年其工を竣る。
第10巻
p.101-p.106
【DK100010k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
3月3日 【27.倉庫/土崎港ニ於ケル倉庫会社】
沢村友蔵、秋田県土崎港に米穀取引所を創設せんとし、先づ之に要する倉庫会社を設けんとす。仍つて栄一を訪ね倉庫会社組織につき指導を受くべく、是日、長岡護美の紹介を得。
第14巻
p.346-p.347
【DK140033k】
3月16日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先農商務省商工局長斎藤修一郎より当会議所に対し香水用カナンガ油の原料取調の依頼ありしが、取調成るにより是日栄一当会議所会頭として之を同省商工局長若宮正音に答申す。
第20巻
p.306-p.308
【DK200022k】
3月18日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
小口の貸付金を取扱ふことに決し、四月一日より開始す。
第05巻
p.25-p.26
【DK050006k】
3月21日 【35.政府諸会/鉄道会議】
是日栄一、第一回鉄道会議に出席し、私設鉄道敷設の許否に関する政府への答申に付意見を条陳す。尚ほ去る二月十日に議せし北陸線に関し、修正案を提出せしも否決さる。
第23巻
p.118-p.125
【DK230017k】
3月28日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日以降数次に亘り当会議所、商業部会の建案に係る同業組合準則修正案を審議す。栄一会頭として之に与る。
第20巻
p.308-p.310
【DK200023k】
3月-- 【45.国際団体及ビ親善事業/喜賓会】
是日栄一、侯爵蜂須賀茂韶・益田孝等と共に外客誘致の目的を以て喜賓会を設立し、其幹事長となる。
第25巻
p.454-p.465
【DK250017k】
3月-- 【55.神社/諏訪神社(埼玉県大里郡明戸村)】
是月栄一、埼玉県大里郡明戸村村社諏訪神社の扁額を揮毫す。
第26巻
p.55
【DK260015k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
4月1日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先農商務省商工局長若宮正音より当会議所に対し、コロンブス世界博覧会附属万国会議へ本邦労働者に関する報告提出者を選定ありたき旨依頼ありしが、是日栄一当会議所会頭として報告提出者は当会議所最も適任なる旨を回答す。
第20巻
p.310-p.316
【DK200024k】
4月1日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先二月二十二日、法典調査会規則公布さる。仍て是日当会議所はその委員に当会議所会員を任命ありたき旨を内閣総理大臣伯爵伊藤博文に建議す。四月二十日栄一及び阿部泰蔵同会査定委員を仰付けらる。
第20巻
p.316-p.317
【DK200025k】
4月1日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一、当会議所商業部長に選挙せらる。爾後任期満了毎に再選され明治三十四年に至る。
第20巻
p.317-p.323
【DK200026k】
4月14日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
当会議所、是日の会議に於て議事細則修正案を可決す。栄一会頭として之に与る。
第20巻
p.323-p.326
【DK200027k】
4月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是日栄一、帝国ホテルに於て開かれし春季懇親会に出席す。
第06巻
p.323-p.324
【DK060089k】
4月15日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先東京地方裁判所長古荘一雄より当会議所に対し、商法第十九条第二項に依り商業登記の公告を為すべき新聞紙を選定されたき旨依頼ありしが、是日栄一当会議所会頭として、依頼に応じがたき旨を回答す。
第20巻
p.326-p.328
【DK200028k】
4月16日 【58.修養団体/財団法人竜門社】
是日栄一、当社第十回春季総集会に出席し「商人ノ本分」と題する演説をなす。
第26巻
p.155-p.161
【DK260034k】
4月20日 【35.政府諸会/法典調査会】
是年二月二十二日法典調査会規則公布され、是日栄一、査定委員を仰付らる。
第23巻
p.159
【DK230026k】
4月22日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先農商務省商工局長斎藤修一郎より当会議所に対し、南濠洲アデレイド府ゴリン商会より送付せる該地方産物見本を当業者に開示し品評ありたき旨の依頼ありしが、是日栄一当会議所会頭として、当業者品評の結果を同省商工局長若宮正音へ回答す。
第20巻
p.328-p.329
【DK200029k】
4月26日 【68.政治・行政/東京市参事会】
是日栄一、東京市名誉職参事会員を辞し、六月八日、再び選挙せらる。
第28巻
p.374-p.378
【DK280040k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
5月3日 【22.化学工業/東京人造肥料株式会社】
是日当会社工場焼失す。株主中之を機会として会社を解散せんと説く者あり。栄一之に反対し、会社存続に努む。
是年商法施行に伴ひ東京人造肥料株式会社と改称し、栄一初代取締役会長となる。
第12巻
p.168-p.177
【DK120025k】
5月24日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先当会議所、公債証書・株券を授受売買する際に添付する委任状の効力に就き調査中なりしが、是日、此種委任状には代理人の氏名委任の目的及月日を詳記せざるも之を以て其公債証書・株券の処分権を交付したるものと看做す商慣習ある旨を決議す。栄一会頭として之に与る。
第20巻
p.329-p.331
【DK200030k】
5月-- 【11.綿業/大日本紡績同業聯合会】
明治二十二年孟買綿業視察の結果印度棉花輸入の道開け、爾来大に其量を増加したるも、当時日印航路は英国彼阿会社の独占にして運賃甚だ高価なり。明治二十四年印度の綿商タタ・アンド・サンス商会の一員アール・デ・タタ来朝し、栄一を訪ひ印度棉花輸入の事を談じ、議船腹問題に及びしも纏まらずして帰印す。是月同商会の首領ゼー・エヌ・タタ来朝し、栄一を訪ひ同問題につき熟議す。栄一乃ち当聯合会並に日本郵船会社とタタ商会の間を斡旋し、七月十三日タタを同道して日本郵船会社を訪ひ、重役と会して孟買航路開設の事を決す。
第10巻
p.394-p.400
【DK100035k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
6月3日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先神戸商業会議所より当会議所に対し、鉄道敷設法第に章第七条近畿鉄道予定線中、土山より舞鶴に至る線路は国家経済上最も主要と認めらるゝに就き、貴会議所に於ても其旨当局に請願ありたしとの照会ありしが、是日栄一当会議所会頭として、右は詳密なる調査を必要とする故賛否決しがたき旨を回答す。
第20巻
p.331-p.338
【DK200031k】
6月7日 【01.銀行/第三十三国立銀行】
大蔵大臣より東京第三十三国立銀行跡引受人を免ぜられ、且つ感謝状及び物を贈らる。
第05巻
p.330-p.337
【DK050074k】
6月8日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先農商務省商工局長若宮正音、当会議所に対し、在イタリア国パレルム帝国領事館内へ本邦商品の見本を陳列せんとする希望者あらば其住所氏名並に出品名等を回報ありたき旨照会ありしが、是日栄一当会議所会頭として、当業者中に希望者なき旨を回答す。
第20巻
p.338-p.340
【DK200032k】
6月17日 【39.保健団体及ビ医療施設/博愛社(社団法人日本赤十字社)】
是より先明治十九年、我政府万国赤十字に関する「ヂユネーブ条約」に加盟するに及び、当社は事業を拡張し、翌二十年日本赤十字社と改称す。是日、上野公園元第三回内国博覧会会場第五号館に於て当社第七回総会催され、栄一、常議員に就任す。明治三十七年十月之を辞す。
第24巻
p.437-p.443
【DK240052k】
6月-- 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
第十五国立銀行延期請願の発議をなし栄一の同意を得んとす。蓋し栄一の内意は行政処分によりて国立銀行延期問題を解決せんとし第十五国立銀行の意は法律の変更にあるなり。栄一当初の希望達するの場合には之に拠るべしとの条件を附して、東京同盟銀行に諮り此の請願に関する特別委員となる。
第06巻
p.324-p.327
【DK060090k】
6月-- 【74.祝賀会・歓迎会・送別会・追悼会/平安遷都紀念祭協賛会】
是より先、桓武天皇平安遷都千百年記念祭の事業を賛助せん為め平安遷都千百年紀念祭協賛会設立せらる。是月栄一、特別会員並に幹事を嘱託せられ、会計を担任し、明治二十九年解散に至る迄尽力す。
第28巻
p.635-p.655
【DK280102k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
7月5日 【35.政府諸会/鉄道会議】
第二回鉄道会議是月一日より開かれ、是日栄一、会議に出席して神鶴電気鉄道敷設の件、房総線電車鉄道免許状下附の件を議し、次いで十五日報告あり。栄一委員たり。
第23巻
p.125-p.128
【DK230018k】
7月14日 【11.綿業/大阪紡績株式会社】
商法の施行により大阪紡績株式会社と改称す。栄一引き続き相談役たり。是年当社創立十周年に際し模造華原磬を贈らる。
第10巻
p.106-p.107
【DK100011k】
7月15日 【19.鉄鋼・精錬/東京製綱株式会社】
当会社、商法の施行に因りて東京製綱株式会社と改称す。栄一取締役となり、爾後毎期重任し、明治三十一年七月取締役会長に推さる。
第12巻
p.111-p.117
【DK120014k】
7月25日 【59.実業教育/高等商業学校】
是より先矢野二郎、当校校長を辞す。是日、有志者相謀り矢野を請じて慰労会を開く。栄一同会の発起賛成人として出席演説す。
第26巻
p.586-p.594
【DK260093k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
8月3日 【32.農・牧・林・水産業/耕牧舎】
是日栄一須永に書を送つて、商法実施に伴ひ経営組織は更新されしも引続き尽力あらん事を望む。尋いで二十八年、用水問題にて須永拘因さるる等の事ありしも、牛乳及乳製品の販売は漸次伸張して東京市内に四ヶ所の支店、他に六ヶ所の支舎を有するに至る。
第15巻
p.510-p.518
【DK150065k】
8月5日 【11.綿業/大日本紡績同業聯合会】
是日より同月十日に亘り臨時聯合会を開き、孟買航路開設に際して日本郵船会社に対する要求条件を議決し、相談委員五名を撰び常務委員三名と共に交渉に当らしむ。委員等は栄一の斡旋により交渉に努めたるも、加盟紡績会社中に不同意なる者もありて議容易に決せず。遂に九月九日有志団体として鐘淵・大阪・三重の三紡績会社及び内外綿会社・日本棉花[日本綿花]会社の五会社と日本郵船会社との間に仮契約成立し、後漸次加盟紡績会社の合流を見るに至る。
第10巻
p.400-p.418
【DK100036k】
8月8日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
第二期営業報告書を承認す。
第05巻
p.26-p.32
【DK050007k】
8月8日 【18.窯業/日本煉瓦製造株式会社】
当会社商法の施行に因りて定款を改正し、日本煉瓦製造株式会社と改称す。尋いで栄一取締役会長に就任し、此後毎期重任して明治四十二年六月に至る。
第11巻
p.545-p.549
【DK110078k】
8月9日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先農商務大臣伯爵後藤象二郎、当会議所に対し、本邦商品の販路を拡張するが為め海外に調査委員を派遣し、商品陳列所を設置し、又は商品の試売を為すの得失如何を諮問せしが、是日栄一当会議所会頭として会議所の意見を答申す。
第20巻
p.340-p.352
【DK200033k】
8月11日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、勅令第五十八号酒精営業税免除に関する規定に修正を加へ、其範囲を拡大されたき旨の建議書を大蔵大臣渡辺国武に呈出す。
第20巻
p.352-p.363
【DK200034k】
8月11日 【36.博覧会/第四回内国勧業博覧会】
是日栄一、当博覧会評議員を仰付らる。
第23巻
p.595-p.597
【DK230055k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | --/ 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
9月5日 【20.船渠・造船/株式会社東京石川島造船所】
是日当造船所臨時株主総会を開き、株式会社東京石川島造船所と改称す。栄一取締役会長に撰ばれ、爾後重任して明治四十二年七月十三日に至る。
第11巻
p.619-p.632
【DK110095k】
9月22日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先神戸商業会議所より第二回全国商業会議所聯合会を同所にて開催するに付当会議所も之に加入されたき旨の依頼あり。是日当会議所、商法及民法の修正並に商業会議所条例修正の二件に限り之に参加するに決し、中野武営・佐久間貞一の両名を参会員に推す。両名聯合会に参会し帰京後議事の結果を報告す。栄一会頭として之に与る。
第20巻
p.363-p.384
【DK200035k】
9月22日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先当会議所、会員選挙人及被選挙人の資格に就き調査中なりしが、調査成るを以て是日の会議に付し之を可決す。栄一会頭として之に与る。
第20巻
p.384-p.385
【DK200036k】
9月24日 【14.製紙/抄紙会社・製紙会社・王子製紙株式会社】
製紙会社、商法の施行に因りて王子製紙株式会社と改称す。栄一取締役会長に就任す。此後毎期重任して明治三十一年九月に至る。
第11巻
p.78-p.84
【DK110014k】
9月25日 【34.経済団体及ビ民間諸会/商業会議所聯合会】
第二回定期会の開催に当つて当聯合会幹事神戸商業会議所副会頭岡田元太郎は、栄一を通じて東京商業会議所の定期加盟を勧誘せり。同会議所は依然議題により臨時会同するに決し、是日中野武営・佐久間貞一の両名を参会員として商法・民法の修正並に商業会議所条例修正の二案に限り臨時会同せしむ。栄一東京商業会議所会頭として之に与る。
第22巻
p.5
【DK220002k】
9月27日 【08.陸運/北海道炭礦鉄道株式会社】
栄一同会社常議員を辞す。
第08巻
p.721-p.726
【DK080063k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
10月7日 【32.農・牧・林・水産業/大日本水産会】
是日栄一、我国の水産業上功績あるを認められ当水産会より有功章を贈与せらる。
第15巻
p.668-p.670
【DK150088k】
10月8日 【11.綿業/三重紡績株式会社】
是日商法施行に因りて三重紡績株式会社と改称し、翌九日取締役会議を以て栄一を相談役に推薦す。是より先今年二月当社は更に資本金十四万円を増加し、愛知分工場を設置す。
第10巻
p.149-p.150
【DK100017k】
10月14日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、全国各地に銀行団体を組織すべき方案を決議し、各国立銀行に照会書を発して同意を受く。依つて先づ当組合銀行を以て関東銀行会を組織せんとし、栄一委員の一人として規程草案を審議す。是日来る二十三日を以て第一回関東銀行会を開催すべきことを報道す。
第06巻
p.327-p.330
【DK060091k】
10月14日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
近時兌換銀行券を偽造して之が行使をなすものあるに付ては、若し各銀行に於て右を収納したる時は、其種類枚数を報告すべき旨日本銀行より請求ありたる事を報告す。
第06巻
p.330
【DK060092k】
10月17日 【11.綿業/大日本紡績同業聯合会】
孟買航路開設のこと決するや、予て日印航路を独占せし英国彼阿会社の東洋支店総支配人ヂヨセフ来朝し、十月十六日日本郵船会社を訪ひ更に是日栄一を訪ふて同航路開設の議を中止せしめんとす。栄一乃ち理を尽してこれを拒絶す。尋いで十月二十八日日本郵船会社と紡績聯合会との間に第一回印棉運送契約成立し、日本郵船会社は翌十一月七日を以て孟買航路第一船広島丸を神戸より解纜せしむ。
第10巻
p.418-p.423
【DK100037k】
10月22日 【58.修養団体/財団法人竜門社】
是日栄一、当社第十一回秋季総集会に出席し「精神ト知能」と題する演説をなす。
第26巻
p.161-p.163
【DK260035k】
10月23日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
是より先、七月二十二日、栄一の奔走によりて田尻大蔵次官より国立銀行紙幣銷却方案を内示せられしが、該案内容に就き各国立銀行と日本銀行間に意見の一致を見ず、其後追加約定書案も不成立に帰せり。依て全国の銀行者一致して之が善後策を講ずるの外なきに至り、関東にては関東銀行会を創立し之が協議を為すに決す。是日関東銀行会創立せられ栄一同行を代表して之に加はる。
第04巻
p.498-p.499
【DK040048k】
10月23日 【02.銀行団体/関東銀行会】
是日、東京銀行集会所同盟銀行の首唱により組織せられたる関東銀行会第一回会同を開く。栄一会長として規定草案を議し、尋いで銀行条例の改正、貯蓄銀行条例廃止案、国立銀行営業年限延期請願の件等を審議す。
第07巻
p.142-p.149
【DK070019k】
10月23日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先七月二十二日、栄一の奔走によりて田尻大蔵次官より国立銀行紙幣消却方案を内示せられしか、該案内容に就き各国立銀行と日本銀行間に意見一致せす、其後追加約定書案も不成立に帰したり。依て全国の銀行者一致して之が善後策を講ずるの外なきに至り関東にては関東銀行会を創立し、是日第一回の協議を為せり。
第06巻
p.330-p.345
【DK060093k】
10月24日 【28.ホテル/帝国ホテル】
是日株主臨時総会を当会社に開き、商法の施行に伴う定款の改正を議す。尋いで十二月十六日定款改正を農商務大臣伯爵後藤象二郎に願出で、同二十九日認可を得、帝国ホテル株式会社と改称す。栄一取締役会長に就任、以後毎期重任して明治四十二年六月に至る。
第14巻
p.386-p.399
【DK140040k】
10月24日 【35.政府諸会/貨幣制度調査会】
是月十四日貨幣制度調査会規則公布され、是日栄一、委員を仰付らる。
第23巻
p.165-p.169
【DK230029k】
10月27日 [旅行]
是日栄一、夫人同伴東京を発し、関西地方に出張し、十一月十一日帰京す。
第29巻
p.450
【DK290135k】
10月~11月 [家庭生活/趣味/和歌]
是月栄一、関西地方に旅行し、名所旧跡を訪ねて、和歌を詠ず。
第29巻
p.189-p.190
【DK290058k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
11月5日 【12.蚕糸・絹織業/京都織物株式会社】
商法の施行によりて会社を京都織物株式会社と改称す。栄一先に七月二十八日の株主総会に於て委員に重任せるが、是日臨時総会に於て取締役に選挙せられ、互選によりて取締役会長となる。是日又臨時総会は資本金を四十五万円に減額決議を為す。以後会社漸く隆昌に赴き、二十九年に至り倍額増資して資本金九十万円となれり。此間栄一専ら尽力するところあり。
第10巻
p.613-p.621
【DK100053k】
11月7日 【07.海運/日本郵船株式会社】
是より先、栄一印度棉花輸入に関し孟買定期航路開設の意あり。印度タタ・エンド・サンス商会、大日本紡績聯合会、日本郵船会社の間に斡旋して契約を了し、是日第一船広島丸孟買に向け神戸港を出港す。
第08巻
p.151-p.168
【DK080006k】
11月12日 【26.取引所/東京商品取引所】
是より先、東京商品取引所設立に際し、浜口吉右衛門等と田中平八等との両派競願して譲らず。農商務省商工局長若宮正音、之が協調を計り、栄一及び東京府知事三浦安に仲裁を依頼せんとし、是日栄一を兜町に訪ふ。栄一両派より無条件一任を受くるにあらずんば応ぜざる旨を答ふ。然れども両派無条件一任を肯んぜざるを以て商工局長の斡旋も亦空しからんとす。
第14巻
p.237-p.249
【DK140022k】
11月18日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、輸出税を全廃されたき旨を再び大蔵大臣渡辺国武・農商務大臣伯爵後藤象二郎へ建議し、次いで十二月二日衆議院議長星亨に、同四日貴族院議長侯爵蜂須賀茂韶に請願す。
第20巻
p.385-p.389
【DK200037k】
11月18日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、二十五年十二月十五日建議せる商業会議所条例の修正を速にせんことを、重ねて農商務大臣伯爵後藤象二郎に建議す。
第20巻
p.389-p.390
【DK200038k】
11月24日 【31.鉱業/磐城炭礦株式会社】
盤城炭礦社、商法の施行に依り盤城岩礦株式会社[磐城炭礦株式会社]と改称す。是日栄一取締役会長と為る。爾来明治四十二年六月六日辞任に至るまで会長たり。
翌二十七年十一月嚮に浅野総一郎と共に個人として得たる借区特許証を当会社に譲渡す。
第15巻
p.388-p.398
【DK150047k】
11月28日 【11.綿業/大日本紡績同業聯合会】
栄一、東京商業会議所を代表し第二回商業会議所聯合会の決議による綿糸輸出税及び棉花輸入税免除の儀を再び大蔵大臣渡辺国武、農商務大臣伯爵後藤象二郎へ建議し、尋いで同年十二月二日附を以て衆議院議長星亨へ、同四日附を以て貴族院議長侯爵蜂須賀茂韶へ請願す。
第10巻
p.423
【DK100038k】
11月28日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、綿糸輸出税及棉花輸入税を免除せんことを再び大蔵大臣渡辺国武・農商務大臣伯爵後藤象二郎へ建議す。次いで十二月二日衆議院議長星亨に、同四日貴族院議長侯爵蜂須賀茂韶に請願す。翌二十七年綿糸輸出税免除案第六帝国議会に於て可決せられ、同年五月二十五日法律第四号を以て公布せらる。依て同年八月当会議所、大日本綿糸紡績同業聯合会委員長佐伯勢一郎より謝状を贈らる。
第20巻
p.390-p.399
【DK200039k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
12月1日 【07.海運/日本郵船株式会社】
是年七月一日より我商法施行せられたるに依り、同会社其組織を改めんとし、定款改正の審議及び重役の選定を為す。栄一亦之に参与す。是日臨時株主総会を開き定款を議定し、新定款に従ひ取締役並に監査役を選任せしが、栄一取締役に当選せり。
第08巻
p.168-p.184
【DK080007k】
12月1日 【26.取引所/東京商品取引所】
栄一、東京商品取引所設立出願両派中、浜口派に属する柿沼谷蔵を穂積陳重に紹介し、取引所法の条文解釈につき便宜を得せしむ。
第14巻
p.249
【DK140023k】
12月4日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、旧電信局建物を当会議所仮事務所として使用せんことを農商務省商工局長若宮正音に申請す。同月十一日許可せられ、翌二十七年五月三十一日当会議所、京橋区木挽町十丁目十一番地に移転す。
第20巻
p.399-p.400
【DK200040k】
12月6日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
是より先、十一月中、商法施行条例第十条による同行定款改正を出願し、是日認可さる。
第05巻
p.32-p.35
【DK050008k】
12月6日 【25.土木・築港・土地会社・其他/日本土木会社】
是より先前年十月、当会社解散に決し、是日解散届を東京府知事三浦安に提出す。
第13巻
p.81-p.83
【DK130015k】
12月6日 【33.対外事業/韓国ニ於ケル第一銀行】
是日栄一、第一国立銀行頭取として、大阪商業会議所より送付せられたる、同所立案の日韓貿易拡張策に関する照会書に対し、同所会頭田中市兵衛宛に回答書を発す。
第16巻
p.37-p.46
【DK160007k】
12月11日 【35.政府諸会/鉄道会議】
是日栄一、第三回鉄道会議に出席し、私設鉄道許可に関し審議し、委員に選ばる。委員は十九日報告書を提出し、議決を経て当会議意見として逓信大臣に上申す。
第23巻
p.128-p.133
【DK230019k】
12月13日 【33.対外事業/韓国ニ於ケル第一銀行】
是より先、第一国立銀行京城出張所を廃止せんとするの説あり。是日、外務大臣陸奥宗光書を栄一に贈りて両国の便宜の為め之を存続せんことを懇請す。十五日大蔵大臣渡辺国武も亦書を贈りて之を懇嘱す。
第16巻
p.46-p.47
【DK160008k】
12月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、二十六年七月一日を以て銀行条例及貯蓄銀行条例施行さる。是日右の改正法律案を第五議会に提出すべきことを決議す。後明治二十八年に至り両条例は何れも改正せられたり。
第06巻
p.345-p.353
【DK060094k】
12月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、商法実施せられるに付ては大蔵省監査局長より、国立銀行にも登記並に株式会社の名称を冠するの要ある旨通達せられたり。よつて協議の結果登記はなすも株式会社の文字は之を附記する必要を認めざる旨の決議をなす。是日右に関する法律案を議会に提出中なる旨を報道す。後右の法律案は両院を通過し法律第十八号を以て公布せられたり。
第06巻
p.353-p.357
【DK060095k】
12月16日 【20.船渠・造船/横浜船渠株式会社】
是より先、明治二十三年の恐慌以来明治二十六年に至るまで経済界は不況に沈滞せり。従て当会社の株式払込に支障を来し、明治二十五年三月二十一日内海神奈川県知事に船渠築造並に海面埋立起工延期を願出でたり。然るに又船渠の設計に変更の必要を生じ、且つ工師エツチ・スペンサー・パーマー病死したるに因り、同二十六年三月二十一日右起工延期の再願を為せり。是日発起人臨時総会を日本郵船株式会社横浜支店に開き、資本金を五十万円に減額し、定款の改正・役員の選挙其他数項を議決せり。栄一之に関与す。尋いで同三十二年五月一日工事漸く竣功を遂げ、第一・第二船渠開渠式を挙げたり。
第12巻
p.32-p.41
【DK120003k】
12月25日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先当会議所、委員を設けて民法及商法に関し調査中なりしが、商法第六章第二百十二条に就いては全部の調査の終了を待たず特に報告するの必要ありと認め、是日の会議に上程し之を可決す。栄一会頭として之に与る。
第20巻
p.400-p.405
【DK200041k】
12月27日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一、当会議所会頭として英領印度に領事館の設置を要する儀に付、外務大臣陸奥宗光・農商務大臣伯爵後藤象二郎に建議す。
第20巻
p.405-p.407
【DK200042k】
12月-- [家庭生活/同族・親族/同族]
平九郎が討死の時帯びたる小刀は広島藩神機隊隊長川合鱗三の所有に帰す、是月鱗三右の小刀に一書を添へて栄一に贈る。翌年六月、栄一感謝の一文を草し、菊地容斎画一幅を添へてその厚意に報ず。
第29巻
p.64-p.67
【DK290012k】
12月-- 【13.製麻・毛織・製帽/北海道製麻株式会社】
明治二十年十一月以来栄一相談役として会社創業の事に与りしが、是月商法実施に付き定款を改正し、渋沢喜作社長となるに及び、山中利右衛門・本野小平と共に監査役に当選し、以後重任して明治四十年五月帝国製麻株式会社創立に及ぶ。
第10巻
p.698-p.701
【DK100063k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1893年
(明治26)
事 項 『伝記資料』
-- 【32.農・牧・林・水産業/力田協会】
田島武平、農村の疲弊著しきを憂へ、之を振興すべく栄一の指導により力田協会を組織す。
第15巻
p.659
【DK150083k】
-- 【64.編纂・刊行/徳川慶喜公伝編纂 付.昔夢会】
栄一夙に明治維新の際に於ける徳川慶喜の真意の世人に著しく曲解せられ居るを遺憾とし、慶喜伝編纂を畢生の念願とす。是年夏秋の頃、右を福地源一郎に謀る。福地また予て徳川幕府の歴史編述の意あるを以て慶喜伝編纂主任たることを諾す。仍つて栄一慶喜の許可を得んと欲し、側近たりし平岡準蔵を通じて再三懇請したるのち、本伝記は慶喜歿後相当の期間を置きて公表するを条件として許可を得たり。翌二十七年に至り尾高惇忠の紹介に依り江間政発に資料蒐集を託す。明治三十四年深川区福住町の栄一宅に事務所を設け、福地・江間両名を以て編纂に着手せるも、三十七年福地は代議士となり多忙のため捗らず、加ふるに其後病身となり執筆進まず、中止のやむなきに至る。
第27巻
p.445-p.457
【DK270127k】

「渋沢栄一詳細年譜」凡例

この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。

  1. 日時、固有名等は、『渋沢栄一伝記資料』に再録された歴史的な資料に基づいています。
  2. ページ冒頭に付記した年齢は、当該年の誕生日における渋沢栄一の満年齢を示します。
  3. 身辺欄には、『渋沢栄一伝記資料』第29巻・第57巻より、家庭生活など主に栄一の身辺のできごとを要約・掲載しています。
  4. 事項欄の[ ]には、『渋沢栄一伝記資料』第1巻から第3巻の章名と、第29巻・第57巻収載「第3部 身辺」以下の章名を掲載しています。
  5. 事項欄の【 】には、『渋沢栄一伝記資料』第58巻「事業別年譜」の事業名を掲載し、事業一覧へリンクしています。