ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信)

第44号(2013年2月15日発行)

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☆      □■□ ビジネス・アーカイブズ通信 □■□

☆       No.44 (2013年2月15日発行)

☆ 発行:公益財団法人 渋沢栄一記念財団 実業史研究情報センター

☆                        〔ISSN:1884-2666〕
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この通信では海外(主として英語圏)のビジネス・アーカイブズ(BA)に関する情報をお届けします。

海外BAに関わる国内関連情報も適宜掲載しております。

今号は文献情報1件です。

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◆ 目次 ◆

[掲載事項の凡例とご注意]

■文献情報:アーカイブズ論文集 4
◎『企業とその記憶:モーリス・アモンを称えるエッセイ集』

☆★ 編集部より:次号予告 ★☆

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[掲載事項の凡例]

・欧文の場合、日本語で読みやすいものになるように、タイトルははじめに日本語訳を、続いて原文を記します。
・人名や固有名詞の発音が不明の場合も日本語表記を添えました。便宜的なものですので、検索等を行う場合はかならず原文を用いてください。

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[ご注意]
・受信時にリンク先を示すURLが途中で改行されてしまう場合があります。通常のURLクリックで表示されない場合にはお手数ですがコピー&ペーストで一行にしたものをブラウザのアドレス・バーに挿入し、リンク先をご覧ください。

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■文献情報:アーカイブズ論文集 3

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◎『企業とその記憶:モーリス・アモンを称えるエッセイ集』
L'entreprise et sa memoire: Melanges en l'honneur de Maurice Hamon

2011年5月に東京で開催した国際アーカイブズ評議会(ICA)企業労働アーカイブズ部会(SBL)国際シンポジウム「ビジネス・アーカイブズの価値」に参加し、『世界のビジネス・アーカイブズ:企業価値の源泉』にも寄稿してくれたSBL部会長(2010-2012)ディディエ・ボンデュー氏が所属するサンゴバン社アーカイブズは、世界有数の企業アーカイブズです。このアーカイブズを立ち上げたモーリス・アモン氏の業績を称える論文集がこの度ソルボンヌ大学出版会から刊行されました。編集にあたったのはボンデュー氏です。

英語圏・英語文献からの情報は比較的容易に集まってきますが、それ以外の言語からの情報は不足しがちです。しかしICAの本部はパリに置かれ、ICA自体も当初はヨーロッパを中心に発展してきたこともあり、フランス語によるアーカイブズ関連情報はアーカイブズの国際動向を知るのにとても有用でしょう。今号ではアモン氏の略歴、本書の目次、各章著者概要をご紹介します。

*文字コードの関係で、原文におけるアクサン記号は省略して掲載しました。

◇◆◇モーリス・アモン略歴◇◆◇
モーリス・アモン氏はフランス国立古文書学校(Ecole Nationale des Chartes)出身でアーキビスト・古文書学者です。1971年にフランス国立公文書館で保存修復家としてキャリアのスタートを切りました。1974年にサンゴバン社に入社し初代アーカイブズ部長となり、1991年以降はサンゴバン・グループ・ジェネラル・リレイションズ・ディレクター。現在は、フランス政府の歴史・学術著作委員会委員(1834年に当時の文部大臣フランソワ・ギゾーが設置)であり、2011年以降は同委員会の近現代史部会会長を務めています。

[書誌情報]

日本語タイトル:企業とその記憶:モーリス・アモンを称えるエッセイ集
原題:L'entreprise et sa memoire: Melanges en l'honneur de Maurice Hamon
編者名:ディディエ・ボンデュー編、ロジャー・ヌガレ、ブルーノ・デルマ協力
編者名原文:Didier Bondue (dir.), en collaboration avec Roger Nougaret et Bruno Delmas
発行地:パリ Paris
発行者名原文:PUPS
発行年:2012
ページ数:390 p.
ISBN:978-2-84050-878-6
版元紹介頁:http://pups.paris-sorbonne.fr/pages/aff_livre.php?Id=1008

[目次情報]

ジャン・ファビエによる序文
Preface de Jean Favier

◆目次
TABLE DES MATIERES

◇◇序文
Preface

ジャン・ファビエ
Jean Favier 7

[著者について]
ジャン・ファビエ氏は1932年生まれ。フランス国立古文書学校に学び、1956年にアーキビスト・古文書学者になるとともに、歴史学教授資格を得る。ローマのフランス語学校に勤務した後、高等研究実習院の研究ディレクター(1965-1997)とソルボンヌ大学教授 (1969-1997)を務める。この期間フランス政府文部省のアーカイブズ局の局長、フランス国立公文書館の館長、最後にはフランス国立図書館の館長。フランス学士院碑文・文芸アカデミー会員で、1985年から2010年までユネスコ・フランス委員会委員長。著書多数。レジオンドヌール勲章グランクロワ〔最高位〕を授与される。

◇◇冒頭の挨拶
Propos liminaires

ピエール=アンドレ・ドゥ・シャレンダール
Pierre-Andre de Chalendar 11

[著者について]
1958年4月生まれ。エセック経済商科大学院大学を卒業、国立行政学院に学ぶ。産業省で財務監査官、エネルギー・素材担当次長を務め、1989年に経営企画担当副社長としてサンゴバン社に入社。1996年〜2000年まで研磨剤部門のプレジデント、2000年〜2002年はイギリス及びアイルランド共和国駐在代表。2003年に建築物販売担当副社長、2005年5月に最高執行責任者に。2006年6月に取締役、2010年6月以来会長兼最高経営責任者。

◇◇まえがき:いかに、なぜ、かれらは出会ったのか?
Avant-Propos, Comment et pourquoi se sont-ils rencontres?

ロジャー・フォルー
Roger Fauroux 13

[著者について]
1926年11月21日モンペリエ生まれ。高等師範学校(1947)、国立行政学院(1955-1956)に学ぶ。ドイツ語のアグレガシオン(1級教員資格)と人文学・神学での学位を持っている。財務監査官(1957-1961)、M・ルイ・ジョクス国民教育相の内閣ミッションのための政策官 (1960)。その後ナンシーのポンタムソン社の財務ディレクター(1961-1969)、1970年の合併時はサンゴバン・ポンタムソン社の財務ディレクター。1972年〜1977年にサンゴバン社グループの副最高経営責任者、1980年7月〜1986年1月同最高経営責任者。以後名誉会長。さらに1986年〜1988年5月国立行政学院の院長を務めた後、1988年5月12日から1991年5月15日までロカール内閣で、観光、貿易、工芸、エネルギーに責任を持つ産業・地域開発大臣を務めた。

◆第1部
PREMIERE PARTIE

ビジネス・アーカイブズ
ARCHIVES D'ENTREPRISE

◇◇モーリス・アモンとともに働く
Travailler avec Maurice Hamon

ディディエ・ボンデュー
Didier Bondue 19

[著者について]
2001年11月からサンゴバン社アーカイブズのディレクター。1972年リヨン政治学院卒業。1989年以来サンゴバン社グループで主として販売、マーケティング関係で働く。2010年からICA/SBL部会長、2012年よりICAのマーケティング担当副会長。パリ第4大学(ソルボンヌ)歴史学博士。

◇◇アーカイブズの救出を振り返る:フランス国立信用銀行のアーカイブズ
Retour sur un sauvetage archivistique: les archives de la Banque nationale de credit

ロジャー・ヌガレ
Roger Nougaret 29

[著者について]
2011年からBNB-パリバのアーカイブズ・サービスとグループ史の責任者。フランス国立古文書学校に学び、1982年から1991年までロワール=アトランティック県公文書館の保存修復家としてキャリアをスタート。その後クレディ・リヨネに入社し歴史アーカイブズ部門を率いる(1991-2004)。取締役会書記(2003-2004)。クレディ・アグリコル社と合併後はグループの歴史アーカイブズの責任者 (2005-2010) とコーポレート・フィランソロピーの責任者(2009-2010)を務める。現在はフランス政府の歴史・学術著作委員会近現代史部会委員ならびに欧州金融史協議会(EABH)の委員。歴史、アーカイブズ関係編著多数。

[編集部注]
フランス国立信用銀行はBNB-パリバの前身銀行。

◇◇企業のアーカイブズ、公共機関のアーカイブズ(1970-1990):出会いの物語
Archives d'entreprises, archives publiques (1970-1990). Histoire d'une rencontre

ブルーノ・デルマ
Bruno Delmas 37

[著者について]
フランス国立古文書学校名誉教授。1978年から2011年まで同校で組織の歴史、外交、現代アーカイブズ学を教えた。アーキビスト・古文書学者であり、フランス国立公文書館や国連エキスパートとしてコートジボワールとセネガルで保存修復の業務に携わった。フランス政府の歴史・学術著作委員会現代史部会(1997-2011)、フランス国立ドキュメンテーション技術研究所(1981-1997)、フランス国立視聴覚研究所(1997-2001)を率いた。諸外国で専門的な職務ならびに教育に携わる。組織、ドキュメンテーションとアーカイブズ、学術団体をテーマとした230以上の書籍、著作集、論文を表しており、その多くは他言語に翻訳されている。モスクワの国立人文科学大学の名誉博士号も授与された。

◇◇ビジネス・アーキビスト、新しい人間の肖像画:刷新
L'archiviste d'entreprise, portrait d'un homme nouveau. Un aggiornamento

シルビー・デゾラン=ボーマン
Sylvie Dessolin-Baumann 51

[著者について]
シルビー・デゾラン=ボーマンは、1989年にフランスの石炭鉱業会社Houilleres du Bassin de Lorraine社のアーカイブズと記録サービス部門を立ち上げて、1999年まで同部門のディレクターを務めた。ゴールドマン・サックス社のフランス現地法人のレコードマネージャーとして勤務した後、ビジネス・アナリストとコンサルタントとして働いた。2005年に全国成人専門職養成協議会(AFPA)の全国アーカイブズ・センターのディレクターに就任した。現在ISO-AFNOR(フランス規格協会)の記録管理委員会の委員であり、フランス・アーキビスト協会記録管理委員会委員長である。

◇◇企業アーカイブズ委員会から労働企業アーカイブズ部会へ:国際アーカイブズ評議会におけるアーカイブズの国際協力の例
Du comite des archives d'entreprises a la section des archives du monde du travail et des affaires: un exemple de cooperation archivistique internationale au sein du Conseil international de archives

ペリンヌ・カナバッジョ
Perrine Canavaggio 59

[著者について]
歴史遺産名誉保存修復家。内務省内の国立公文書館部部長 (1973-1980)、フランス共和国大統領のためのアーカイブズ・サービス部長 (1974-1994)、国立公文書館内公証人記録中央保存所責任者(1994-1995)、フランス政府文部省のアーカイブズ局副局長(1995-1996)を歴任したほか、法学者Guy Braibantによる「フランスにおけるアーカイブズ」報告書(1996)の作成にも関わった。2001年から2009年までICAの副事務局長、2000年から2008年までICAの円卓会議(CITRA)事務局長。2003年から2008年までICAのヒューマンライツ・ワーキンググループの長を務めた。

◇◇国際アーカイブズ評議会の企業アーカイブズ委員会(1974-)1976-1988年
Le comite des archives d'entreprises aupres du conseil international des archives (1974) 1976- 1988

オットフリート・ダッシャー
Ottfried Dascher 67

[著者について]
1936年生まれ。ベルリン大学とマールブルク大学で歴史学、ドイツ文学、政治学、経済学を研究 (1957-1962)。1965年に博士論文を完成させ、同年から1967年までマールブルク・アーカイブズ学校に学び、アーキビスト・古文書学者になった。ヴェストファリア地方経済アーカイブズ財団ディレクター (1967-1970/1973)、デュッセルドルフにあるノルトライン・ヴェストファーレン州公文書館の主任保存修復家(1992-2001)。1980年にボーフム大学教授。経済史関係の著書多数。

[編集部注]
タイトルの「(1974-)1976-1988年」とは、企業アーカイブズ委員会の設立がある特定の日時によってあらわされるのではなく、設立の準備が1974年に始まり76年に設立準備が完了し、活動がスタートしたという意味を表しています。

◇◇フォンテーヌブロー省庁間アーカイブズ都市の起源
Aux origines de la Cite interministerielle des Archives de Fontainebleau

ジャン・バレット、マリ=クロード・デルマによる
par Jean Valette, Marie-Claude Delmas 73

[著者について]
ジャン・バレットは2012年6月30日死去。歴史遺産保存修復家。人文科学の学位を持つアーキビスト・古文書学者。パリの公的病院システム(L'Assistance publique de Paris)のアーカイブズに1955年に加わった。1958年にマダガスカル共和国のアーカイブズとドキュメンテーション・サービス部門の主任、ならびに歴史的建造物と美術品の保存修復家になる。1969年にフランスに戻り、フランス国立公文書館が立ち上げたばかりのフォンテーヌブロー省庁間アーカイブズ都市の責任者となった。1976年から1995年までジロンド県とアキテーヌ地域圏の公文書館館長。アキテーヌではボルドー・モンテスキュー学院の院長(1985-2000)を務め、第二の故郷マダガスカルではマダガスカル学院のメンバーであった。著作多数。

マリ=クロード・デルマはフランス国立公文書館の歴史遺産名誉保存修復家。同公文書館の保存修復部門を組織し、指導した(2000-2010)。フランス国立古文書学校に学び、外交アーカイブズのためのセンターの保存修復家であった(1972-1975)。オート・コルス県の県公文書館(1976-1978)とイル・ド・フランス地域圏の公文書館(1973-1993)を立ち上げて勤務した 。ジャン・ムーラン・リヨン第3大学(1981-1993)その他のさまざまな大学、国内外の機関でアーカイブズ学を教授した。コルス県の歴史、印章学、保存修復、アーカイブズ学の教育と研究、研究ツールに関して80の著作物がある。ICAの印章学委員会の委員長(1994-2000)、温帯気候諸国におけるアーカイブズ保存委員会メンバーであり、現在はブルーシールド・フランス委員会の副会長である。

◆第2部
DEUXIEME PARTIE

企業の歴史
HISTOIRE D'ENTREPRISE

◇◇サンゴバンと会社史
Saint-Gobain et l'histoire d'entreprise

ジャン=ピエール・ダビエ
Jean-Pierre Daviet 91

[著者について]
高等師範学校に学び、歴史学教授資格を得た後、国立教育研究所研究員、フランス国立科学研究センター研究員を歴任。1988年から2008年まで大学教授として、カシャン高等師範学校、バス・ノルマンディー地域圏カーン大学で教えた。ビジネス、産業、経営、歴史遺産、産業社会に関する著作者。1978年から1983年にかけて、1830年から1939年を対象とするサンゴバン社の歴史を執筆した。

◇◇文芸家が企業で成功するにはどのような性質を持つべきか
Quelles qualites faut-il a un litteraire pour reussir en entreprise

アラン・ボーダン
Alain Baudant 101

[著者について]
1949年9月28日、ロート・エ・ガロンヌ県カンコン生まれ。国家奨学金でタルブのリセとリセ・ルイ=ル=グランに学んだ後、1970年に高等師範学校入学。1974年に歴史学と地理学の教授資格を得る。1974年10月サンゴバン社に入社し、「ポンタムソン社 1918-1938:ロレーヌ王朝の産業戦略」の論文執筆。この論文で1979年2月に博士号取得。同年8月よりサンゴバン・ポンタムソン社の中心で産業分野でのキャリアをスタートさせた。1995年までサンゴバン社グループに所属、同年ジェファーソン・スムルフィット社(Jefferson Smurfit Group)グループに入社。ぺリゴール地域圏と中国での業務を指揮し、現在スムルフィット・カッパ社(Smurfit Kappa)の紙板部門の最高経営責任者。

◇◇会社とは記憶を持つのか
Les entreprises ont-elles une memoire?

フェリックス・トレス
Felix Torres 105

[著者について]
高等師範学校に学び、歴史学教授資格取得、続いて人類学博士号を社会科学高等研究院より取得。歴史家、民族学者、そして編集者。1983年に歴史に関わるコンサルタント会社「プブリック・イストワール」Public Histoire を設立し、同社はこれまで200以上の照会を受けている。1985年にはモーリス・アモンと協力して、(現在サンゴバン社アーカイブズがある)フランス・ブロワ市で公共的な歴史に関する初めてのシンポジウム「未来の記憶:ビジネスにおける歴史」Memoires d'avenir: L'Histoire dans l'entreprise を1987年に開催した。アルカテル社、フランス国鉄、シュナイダ―社、ダノン社、フランス労働省、ロレアル社等の社史・団体史も数多く執筆。多数の実業家回想記出版を組織・指揮する一方で、フランスにおける原子力プログラムの成立から今日までの歴史を現在準備中。

◇◇1960年代と1970年代におけるSNCFでのコンピュータ化の第一段階
Les premiers pas de l'informatique a la SNCF dans les annees 1960 et 1970

フランソワ・カロン
Francois Caron 117

[著者について]
パリ・ソルボンヌ大学名誉教授。1976年から1998年まで同大学で教壇に立つ。1981年ソルボンヌ大学に「イノベーションの歴史研究センター」Centre de Recherches en Histoire de l'Innovation (CRHI)を作った。彼は企業人と大学人を結びつけるような研究機関を多数設立した。そのいくつかは、例えば「フランスにおける電力史のための協会」(これは後にフランス電力財団内の一つの委員会である電力史委員会となった)、「アルミニウム史研究所」、「フランスにおける鉄道史のための協会」等である。鉄道史、産業革命史、社会変容史といった分野の著作を持つ。

◇◇サンゴバンとBTP(公共建設部門):妨げられた道筋の理論
Saint-Gobain et le BTP: une logique de filiere contrariee?

ドミニック・バルジョー
Dominique Barjot 125

[著者について]
パリ・ソルボンヌ大学の現代経済史教授。高等教育研究省の学術ディレクター(2003-2007)、フランス経済史学者協会会長(1998-2000)、フランス国立科学研究センター (CNRS)人文科学および社会科学部門 (SHS)副ディレクター(1994-1997)、欧州科学財団人文科学常任委員会運営委員を歴任(1994-1998)。経済史と経営史専門。カルテル、アメリカニゼーション、建設業界の企業と実業家、戦争経済、国有化と民営化、植民地における社会基盤といったテーマの研究を行う。

◇◇企業アーカイブズと会計史の執筆
Les archives d'entreprise et l'ecriture de l'histoire de la compatibilite

ヤンニック・ルマルシャン
Yannick Lemarchand 157

[著者について]
ナント大学経営科学名誉教授。人文社会科学のためのアンジェ・ゲパン研究所 Maison des Sciences de l'Homme Ange-Guepin 元所長。経済と経営に関するナント大西洋研究所 Laboratoire d'Economie et de Management de Nantes Atlantique のメンバー。経営に関する知識と実務の歴史を研究対象とし、特に会計技術が専門。経営ならびに経済史に関する定期刊行物に多数論文執筆。会計・経営学に関わる学術団体会員で、会誌の編集にも携わる。2008年にベルギーのゲント大学からメダイユ・ジョルジュ・サルトンを、2000年には会計史学アカデミーからアワーグラス章を授与される。

◇◇1970年以降のサンゴバン社の企業文化:「ドイツモデル」と「フランス式例外」の間で
La culture d'entreprise chez Saint-Gobain depuis 1970: entre "modele allemand" et "exception francaise"

ジャン=フランソワ・エク
Jean-Francois Eck 171

[著者について]
リール第3大学現代史名誉教授。20世紀経営史、独仏経済関係、旧産業地域の転換を専門とする。著書多数。

◇◇会社を記念する?二つの100周年についてのエッセイ
Commemorer les entreprises? Essai sur deux centenaires

フィリップ・ミオシュ
Philippe Mioche 183

[著者について]
エクス=マルセイユ大学現代史教授。1940年代から60年代にかけてのフランスにおける国家と鉄鋼のテーマでパリ・ソルボンヌ大学から1992年博士号取得。指導教官はジャン・ブービエとフランソワ・カロン。第1次欧州共同体(CECA)を専門とする。鉄鋼、アルミニウム、化学、鉱業を中心とした産業史に関する著作多数。

◇◇ウィリアム・シュターン博士(1882-1945)、外科医、ブリエの鉱山・冶金学クリニック所長
Le docteur William Stern (1882-1945), chirurgien, directeur de la Clinique des Mines et de la Metallurgie, a Briey

ジャン=マリ・モワン
Jean Marie Moine 203

[著者について]
ロレーヌ出身。歴史学教授資格取得。メッツとナンシーのリセで歴史教師を務めた後、1989年から2011年までトゥールのフランソワ・ラベレ大学の教育研究教授。19世紀半ばから1930年代にかけてのロレーヌ地方における鍛冶屋職人親方に関する研究の過程で、フランス・ブロワ市のサンゴバン・ポンタムソン社アーカイブズ・センターを定期的に利用するようになる。その後も鉄鋼の技術史、経済史、社会史、文化史に関わる多彩な研究のために頻繁に同アーカイブズ・センターを利用している。ジャン=マリ・モワンはまたアマチュア芸術家であり、過去10年以上数多くの音楽会で手回しオルガンを演奏してきた。

◆第3部
TROISIEME PARTIE

企業の歴史遺産
PATRIMOINE D'ENTREPRISE

◇◇あのぼんやりとした欲望の対象:手稿愛好家からの一言
Cet obscur objet du desir. Propos d'un amateur d'autographes

フランソワ・ラバダン
Francois Labadens 227

[著者について]
フランソワ・ラバダンは73歳。ストラスブール大学で法律、商業、ジャーナリズムを学んだ。フランス放送協会に勤務した後、ポンタムソン社グループに入社。同グループ内の広報部門で働く。1986年10月にウジノール・セシロール社(この後他社との合併を経て現在はアルセロール・ミッタル社に吸収)に入社し広報部門の部長、後に総務部長。ラバダンは鉄鋼グループの歴史アーカイブズ・センターを立ち上げ、2002年から2009年まで「歴史遺産と企業の歴史」の会会長。産業遺産保存ならびに文学研究を続けている。

◇◇アーカイブズと歴史遺産:鉄道セクターにおける20年の実務と経験
Archives et patrimoine. Vingt ans de pratiques et d'experiences dans le domaine ferroviaire

アンリ・ズュベール
Henri Zuber 245

[著者について]
1982年にアーキビスト・古文書学者となる。フランス政府文部省アーカイブズ局(1984-1987)ならびに外務省(1987-1990)で保存修復事業に携わる。 その後パリ交通公団(RATP)でアーカイブズ・サービスを立ち上げて指揮する(1990-1997、2000-2004)。パリの国立公文書館の公共サービス部部長(1997-2000)、司法省アーカイブズ部長(2004-2006)。最近6年間はフランス国有鉄道(SNCF)のアーカイブズ・ドキュメンテーション部門責任者。2001年から2004年までフランス・アーキビスト協会ビジネス・アーカイブズ部会部会長。2004年から2007年まで同協会会長。2001年にICAの専門職団体部会(SPA)運営委員となり、2009年から同部会部会長。2012年から2014年までICAのプログラム担当副会長。

◇◇芸術と産業:オルセー美術館の冶金学ならびに配管のアート
Art et Industrie: metallurgie et plomberie d'art au musee d'Orsay

カロリーヌ・マチュー
Caroline Mathieu 255

[著者について]
1980年からオルセー美術館の学術プログラムで働く。建築コレクションの責任者。オルセーでは美術と産業のつながりを強調するプログラムに関わる。例えば、エッフェル塔と万国博覧会に関する展示(1989年)、サンゴバン社に関わる展示(2006年)など。19世紀後半の美術コレクションに関する理解増進に貢献する展示を、フランスのみならず日本、米国、韓国、オーストラリア、中国、ブラジル、シンガポールで開催した。2010年には東京でマネと近代パリに関する展示を行っている。現在はオルセー美術館の主任学芸員。

◇◇産業遺産と会社史:場所の記憶
Patrimoine industriel et histoire d'entreprise: la memoire des lieux

デニス・ウォロノフ
Denis Woronoff 279

[著者について]
パリ第1大学パンテオン・ソルボンヌの歴史学名誉教授。研究テーマは産業史、技術史、産業遺産、とりわけ鉄鋼業と鉱業。「産業遺産に関わる考古学、学術、開発のための情報と連絡委員会」の結成に参加(CILAC)。数多くの博物館や技術文化センターの顧問をしている。産業史に関する著書多数。

◇◇鏡の間とサンゴバン社:鏡に関する賢い戯れ
La galerie des Glaces et la Compagnie de Saint-Gobain: un savant jeu de miroirs

フレデリック・ティベルギヤン
Frederic Tiberghien 291

[著者について]
フレデリック・ティベルギヤンは公的部門(大臣官房、経済諮問委員会、社会経済関係省庁間代表)、民間企業(ルイ・ヴィトン、フランス・テレコム等)で様々な役職を果たしてきた。現在国民議会評議会のメンバーであり、同評議会では公共事業部会メンバーならびに高等司法評議会メンバーである。司法・法務関係の著書多数。

◇◇1937年万国博覧会からArchinovoへ:企業価値を高める建築の革新
De l'Exposition universelle de 1937 a Archinovo: l'innovation architecturale au service de la valorisation entrepreneuriale

マリ=ポール・アルノー
Marie-Paule Arnauld 313

[著者について]
1946年生まれ。フランス国立古文書学校を1971年に卒業。ドゥー県公文書館(1974-1975)、コートドール県公文書館(1982-1983)キュレーター。その後セーヌ・サン・ドニ県公文書館(1983-1988)とオート・ヴィエンヌ県公文書館(1990-1996)の館長を務める。中央政府のアーカイブズ局の技術サービス部門でもキュレーターとして働く(1988-1990)。1992年から1998年まではアーカイブズ一般監察局の監察官ならびに局長(1992-1998)。1998年から2004年までパリの国立公文書館歴史センター責任者。その後2008年までフランス国立建築物博物館館長。1984年から1996年までフランス・アーキビスト協会事務局長。現在はフランス考古学会会長、ならびに古文書学校協会会長。アーカイブズ研究ガイドや論文多数。

[編集部注]
Archinovoとは2010年にサンゴバン社によって設立された建築コンクールの賞を指します。建築の革新が企業イメージを高める役割を果たすという趣旨です。

◆第4部
QUATRIEME PARTIE

ビジネスの世界
MONDE DE L'ENTREPRISE

◇◇企業のロゴとシンボル:紋章学的視点からのスケッチ
Les logos et l'emblematique d'entreprise: Esquisse d'un regard heraldique

ミッシェル・パストゥーロー
Michel Pastoureau 327

[著者について]
1947年生まれ。色彩、紋章、象徴を専門とする歴史家。フランス国立古文書学校に学び、現在高等研究実習院教授。同研究院では1983年以来西洋のシンボリズム史の主任。過去25年にわたって同時に社会科学高等研究院の教授も務めてきた。フランス学士院碑文・文芸アカデミー会員。フランス紋章学学会会長。著書多数。30カ国語に翻訳されている。 Les Couleurs de nos souvenirs (Le Seuil, 2010)は2010年にメディチ・エッセイ賞を、2011年にフランステレビ・グランプリを受賞。

◇◇歴史家モーリス・アモン?いいえ、演出家!
Historien, Maurice Hamon? Non, metteur en scene!

アルベール・メルラン
Albert Merlin 341

[著者について]
パリ政治学院卒業後、経済学博士号取得。1978年から1995年までサンゴバン社の主任エコノミスト、1996年から2000年まで Societal 誌のディレクター。2001年からPRESAJE研究所副所長、現在政治経済学会名誉会長である。パリ政治学院、フランス国立行政学院、HEC経営大学院等で教鞭をとった。著作多数。

◇◇歴史とは企業が予測できるようにさせることができる?
L'histoire peut-elle preparer la firme a anticiper?

エルベ・リュイリエ
Herve l'Huillier 349

[著者について]
フランス国立古文書学校に学ぶ。国立公文書館のキュレーター(1976)。長年にわたり、フォンテンブローの現代公文書センターで働く。1982年にトタル社に入社(当時はフランス石油会社)し、セントラル・アーカイブズ・サービスを立ち上げた。グループ内の多様な部門に勤務の後、経済情報部門の創設に関わる。現在この部門の副社長である。エルベ・リュイリエはグループ・アーカイブズを研究者にも開放したほか、自身も石油産業の歴史や将来展望に関する論文を多数発表してきた。さらに、パリ・カトリック大学の図書文書学校(EBD)の校長である。

[編集部注]
本章に登場する「現代公文書センター」は、本書第1部の「フォンテーヌブロー省庁間アーカイブズ都市」が発展したものです。

◇◇オーベルビリエールでのサンゴバン社の150年間にわたる歴史
Un siecle et demi d'histoire de Saint-Gobain a Aubervilliers

ジャン=ポール・ストレットマン
Jean-Paul Straetmans 357

[著者について]
2000年1月以来サンゴバン・リサーチのコーポレート秘書。商業と経営を学んだ後、ランベール社グループに入社。1984年にサンゴバン社グループ入社。アルザス、イル・ド・フランス、ノルマンディーの板硝子部門の子会社の経営にあたる。2004年以来研究開発の人材養成分野で働く。

◇◇あとがき
Postface

ジャン=ルイ・ベファ
Jean-Louis Beffa 373

[著者について]
サンゴバン社名誉会長。鉱山分野のチーフエンジニア。1941年8月生まれ。エコール・ポリテクニークに学び、国立高等石油エンジン学校とパリ政治学院卒業。エンジニアとして燃料管理関係でキャリアのスタートを切った。精錬サービス分野の責任者を経て、1974年サンゴバン社には経営企画部門副社長として入社。ポンタムソン社の会長兼最高経営責任者を務め、同時に1979年から1982年までサンゴバン社のパイプ・構造分野のディレクター。1982年にサンゴバン社会長に就任後、1986年1月より2007年6月まで最高経営責任者。2010年6月まで取締役会議長を務め、現在はサンゴバン社の名誉会長。ラザード社 Lazard の上級顧問、ラザード・アジア投資銀行会長でもある。レジオンドヌール勲章グラントフィシエ、大英勲章第3位(CBE)を授与された。

◇◇モーリス・アモン、主要著作と刊行物
Maurice Hamon, principaux travaux et publications 375

◇◇結論。モーリス・アモン:一人のアーキビストの道
Conclusion. Maurice Hamon: l'itineraire d'un archiviste

ディディエ・ボンデュー、ロジャー・ヌガレ
Didier Bondue, Roger Nougaret 379

◇◇著者について
Presentation des auteurs 387

◇◇祝賀者一覧
Tabula gratulatoria 399

◇◇目次
Table des matieres 401

★☆★...編集部よりひと言...★☆★

本書第1部のペリンヌ・カナバッジョ「企業アーカイブズ委員会から労働企業アーカイブズ部会へ:国際アーカイブズ評議会におけるアーカイブズの国際協力の例」とオットフリート・ダッシャー「国際アーカイブズ評議会の企業アーカイブズ委員会(1974-)1976-1988年」はICA内の企業アーカイブズ関連部会の沿革に言及したものとして貴重です。「近年の海外における企業アーカイブズをめぐる動向と企業史料専門アーキビスト」(『企業と史料』第7集、2011年5月)によると、現在のSBL(企業労働アーカイブズ部会)の形になったのが1990年代はじめ、とされています。これ以前の企業アーカイブズ関係者の動向をこれまで記した記録や刊行物を編集部も目にしたことはなく、現役SBL関係者もほとんど当事者ではなかったことから、本書にカナバッジョ、ダッシャー両氏の論稿が収録された意義は小さくありません。

なお、カナバッジョ論文の65ページには本通信編集部が事務局を担当した東京での国際シンポジウムに関して1段落ですが、言及されています。Ustreamを用いて、より多くの人々に視聴しもらおうとインターネット中継した点が特に注目されたようです。

[関連ページ]

公益財団法人渋沢栄一記念財団、ICA/SBL、企業史料協議会共催国際シンポジウム「ビジネス・アーカイブズの価値」
http://www.shibusawa.or.jp/center/network/01_icasbl/Tokyo/index.html

公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター編『世界のビジネス・アーカイブズ:企業価値の源泉』
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20120215/1329283710

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[略称一覧]
ACA: Association of Canadian Archivists(カナダ・アーキビスト協会)
ARA: Archives and Records Association(アーカイブズとレコード協会)
ARC: ARC magazine: archives - records management - conservation
(SoAが発行する月刊ニュースレター)
ASA: Australian Society of Archivists(オーストラリア・アーキビスト協会)
BAC: Business Archives Council(ビジネス・アーカイブズ・カウンシル)
BACS: Business Archives Council in Scotland
(スコットランド・ビジネス・アーカイブズ・カウンシル)
BAS: Business Archives Section
(ビジネス・アーカイブズ部会:SAA内の部会)
CITRA: International Conference of the Round Table on Archives
(アーカイブズに関する国際円卓会議:ICAの年次会議)
CoSA:Council of State Archivists(米国・州文書館長評議会)
DCC: Digital Curation Center(英国デジタル・キュレーション・センター)
EDRMS:Electronic Document and Record Management System
(電子文書記録管理システム)
ERM:Electronic Record Management(電子記録管理)
ICA: International Council on Archives(国際文書館評議会)
LSE: London School of Economics and Political Science
(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)
MLA: Museums, Libraries and Archives Council
(英国 博物館、図書館、アーカイブズ評議会)
NAGARA: National Association of Government Archives and Records
Administrators
(米国・全国政府アーカイブズ記録管理者協会)
NARA: National Archives and Records Administration
(米国 国立公文書館記録管理庁)
RIKAR: Research Institute of Korean Archives and Records
(韓国国家記録研究院)
RMS:Record Management System(記録管理システム)
SAA: Society of American Archivists(米国アーキビスト協会)
SBL: Section for Business and Labour Archives
(企業労働アーカイブズ部会、ICA内の部会)
SoA: Society of Archivists(イギリス・アーキビスト協会)
TNA: The National Archives(英国国立公文書館)

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☆★ 編集部より:あとがき、次号予告 ★☆

今号では『企業とその記憶:モーリス・アモンを称えるエッセイ集』L'entreprise et sa memoire: Melanges en l'honneur de Maurice Hamon への寄稿者情報を中心にご紹介してみました。

感想は、ひと言で言うと「ところ変われば品変わる」

企業アーカイブズをめぐる人脈にもお国柄が表れているようです。国立公文書館と民間企業のアーカイブズ部門での人事交流が活発であること、また企業アーカイブズ経験者が代々政府の学術関係の委員会の委員を務めるなど、日ごろ接している米国や英国の企業アーカイブズの景色とはずいぶん違っているように感じられました。

外国の事例をいろいろ参考にしつつも、国柄に根ざした持続可能なモデルを見つけていくことが大切ではないかと考えます。本通信が、海外モデルの模倣一辺倒ではなく、革新的でありつつも日本の土壌の中で持続可能な企業アーカイブズのあり方をさぐる材料になれば、と考えます。

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フェリックス・トレス氏の紹介に出てきたPublic Histoire(これは英語とフランス語の造語かと思われます)、英語で表記するとPublic Historyも日本語に訳しにくい言葉です(本通信42号でご紹介した「歴史マーケティング」を思い起こします)。「公共の歴史」と訳してしまうと、どうももともとの言葉が持っている意味とはずれてしまうように思われます。日本語でpublicを公共と訳すと、「政府」や「官」と結びついてしまうことがありますが、そのような意味はないようです。ちなみにウィキぺディアでpublic historyを検索すると4ヶ国語で提供されています。フランス語ではhistoire publiqueではなく、Commemorationの見出し語に対応しています。public historyのpublicは集団とかグループ、またその記憶や記憶の留め方、といったものと結びついているようです。英語のページの二つ目の文章を参照すると

「public historyの実践は歴史的保存、アーカイブズ学、オーラルヒストリー、博物館の学芸員職務(museum curatorship)、その他の関連分野に深く根ざしている」

とあります。

英語:Public History
http://en.wikipedia.org/wiki/Public_history

フランス語:Commemoration
http://fr.wikipedia.org/wiki/Comm%C3%A9moration

ドイツ語:Erinnerungskultur
http://de.wikipedia.org/wiki/Erinnerungskultur

ポーランド語(文字コードの関係で表示不可)
http://pl.wikipedia.org/wiki/Pami%C4%99%C4%87_zbiorowa

ポーランド語はたった二つの段落しかありません。Google翻訳で英語にしてみると最初の段落は次のように訳せます。

Collective memory, social memory - a set of ideas about the past, the group, and all the characters and events of the past, which is commemorated in various ways. It also includes various ways of remembrance.

「集団的記憶、社会的記憶-過去、グループ、そして過去の人物と出来事全てに関わるひと組の考えであり、これは様々な方法で記念される。それはまた、記憶することにおけるさまざまな方法を含む」

ウェブ上では「歴史とデジタル」というブログがpublic historyに関して日本語で言及しています。
http://historyanddigital.tumblr.com/post/19429071456/history-work
http://historyanddigital.tumblr.com/post/11815168012/international-federation-for-public

ICAやSBLの会議で他の国々の方々とお話する機会があります。実りある議論を作っていくためには、なじみのない考え方も理解していかなくてはいけない、と常日頃感じています。読者のみなさまからの感想もお待ちしております。宛先はです。

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さて、本通信はおかげさまで本日2013年2月15日をもちまして創刊5周年を迎えました。創刊号を配信したのが2008年2月15日でした。

本通信編集部が事務局となった2011年5月11日のICASBL国際シンポジウム前後は、準備作業とシンポジウム後の書籍編集作業が増大し、2010年10月22日に第34号を配信以降、1年半の間3号しか発行できませんでした(第35号を2011年6月10日に、第36号を2012年2月29日に配信)。この5年間を平均すると1年間の発行回数が8.8回です。

企業のアーカイブズと記録、そして会社史等を扱う方々にとり、読んで役に立つ、あるいは興味を持っていただけるものを目指しております。引き続きよりよいものを目指してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

次号は3月下旬発行予定です。どうぞお楽しみに。

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◆◇◆〈渋沢栄一記念財団からのお知らせ〉◆◇◆

■『渋沢栄一を知る事典』(東京堂出版、2012)

2012年10月19日に公益財団法人渋沢栄一記念財団編『渋沢栄一を知る事典』が刊行されました。本書は渋沢栄一の事績を網羅的に解説した初めての事典となります。第1部では栄一の生涯と活動を100の項目に分けてわかりやすく紹介し、第2部では栄一をより深く理解するための資料と情報をまとめました。

なお、実業史研究情報センターでは、項目の執筆のほか第2部「資料からみた渋沢栄一」の編集を担当いたしました。ご高覧いただければ幸いです。
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20121102/1351818423

□「企業史料ディレクトリ」:企業アーカイブズと企業史料の所在・概要ガイド

2008年7月22日公開いたしました。日本を代表する企業を中心とした企業アーカイブズと史料保存・学術研究機関合わせて30企業・団体・機関の概要、所蔵資料に関する情報を掲載しております。ぜひご覧ください。
http://www.shibusawa.or.jp/center/dir/index.html

□実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」

渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。文化資源に関わる東日本大震災と復興についての情報は「震災関連」カテゴリーに集約しています。
http://d.hatena.ne.jp/tobira/

「アーカイブズニュース」では公文書管理法に関する動向やアーカイブズのデジタル化、資料の発見・公開に関わるニュースを随時ご紹介しております。ブログ画面右側の「カテゴリー」にある「アーカイブズニュース」をクリックしてください。「アーカイブズニュース」として掲載した記事をまとめて一覧することができます。

・主なカテゴリーの紹介
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20080203

□「社史に見る災害と復興」

2011年3月の東日本大震災に際し実業史研究情報センターでは、センター・ブログに「社史に見る災害と復興」というカテゴリーを新設しました。そこでは現在構築中の「社史索引データベースプロジェクト」の蓄積データを検索し、「災害と復興」に関する記事を含む社史について紹介しています。
http://goo.gl/WUE3b

災害の中で特に関東大震災についての社史記述をまとめたものが2012年12月にピッツバーグ大学図書館発行の電子ジャーナル「社史」に掲載されましたのでご紹介します。

The Great Kanto Earthquake as Seen in Shashi / Yuriko Kadokura
(社史に見る関東大震災 / 門倉百合子)
〔Shashi: the Journal of Japanese Business and Company History〕
http://shashi.pitt.edu/ojs/index.php/shashi/article/view/7

実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」はほぼ毎日更新しております。どうぞご利用ください。

□「渋沢栄一関連会社社名変遷図」

渋沢栄一がどのような会社に関わったか、それが今にどうつながっているのか、一目でわかるように業種別にまとめて変遷図にしました。現在122図掲載中です。社名索引もありますので、どうぞご覧ください。またセンター・ブログのカテゴリー「社名変遷図紹介」も併せてご覧ください。なお上記『渋沢栄一を知る事典』第2部には、この社名変遷図のうち100図を掲載してあります。
http://www.shibusawa.or.jp/eiichi/companyname/index.html

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★渋沢栄一記念財団は2010年9月1日に「公益財団法人」になりました★

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ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信) No.44
2013年2月15日発行 (不定期発行)
【創刊日】2008年2月15日
【発行者】公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター
【編集者】公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター
      「ビジネス・アーカイブズ通信」編集部
【発行地】日本/東京都/北区
【ISSN】1884-2666
【E-Mail】
【サイト】http://www.shibusawa.or.jp/center/ba/index.html

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