渋沢栄一詳細年譜

明治11年(1878)〔 38歳 〕

最終更新日:2018年8月7日 公開日:2013年3月11日
社会の主なできごと : 5月 大久保利通暗殺。 貿易銀の一般通用許可制
身 辺 : 8月26日 上州へ


この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。(⇒凡例

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1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
1月14日 【02.銀行団体/択善会】
駿河町三井銀行に於て択善会第七回の会同開かれしも栄一病気のため欠席す。須藤時一郎をして頃日述作する論文一篇を演説せしむ。
第05巻
p.472-p.474
【DK050105k】
1月(?)-- 【01.銀行/第三十二国立銀行】
大阪第三十二国立銀行は明治十一年一月十六日開業免状の下付を受け、同年二月一日より開業せしが、同行創立の際栄一、五代友厚と共に、外山修造を同行の業務指導者として雇入るる契約の締結に斡旋せるものの如し。而して同行の株主となり、援助少からず。
第05巻
p.290-p.293
【DK050065k】

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1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
2月-- 【50.国際災害救助/清国饑饉救済】
清国北中部の諸省不作連年に及び人民多く飢餓に瀕す。仍て是月栄一、益田孝・岩崎弥太郎等と首唱して金三万一千余円を募集し、米・麦六千二百余石・旧銅貨一百万枚・洋銀三千百五十弗を購ひて之を天津に送る。
第25巻
p.707-p.736
【DK250113k】

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1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
3月4日 【02.銀行団体/択善会】
木挽町第十五国立銀行に於て択善会第九回の会同開かる。栄一出席し訳述せしめたる「英国其資本ヲ消糜スル」と題する一篇を演説す。又その自著に係る 「読銀行雑誌」と題する一篇を演説す。
第05巻
p.474-p.479
【DK050106k】
3月4日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、栄一会議録事の体裁を改正するの議案を発したるに衆の賛同を受く。依つて是日更に第二議案を発して衆の答議を求め、自今本会議録事の刊行を日報社に委託することを決議す。日報社はその名称を「理財新報」と改む。
第05巻
p.479-p.482
【DK050107k】
3月11日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
是より先択善会は同行の提案に基き敗裂銀行紙幣交換法に関し審議中なりしが、是日同行同盟銀行の委託を受け交換法案を大蔵省銀行課に上申す。栄一之に与る。
第04巻
p.366
【DK040033k】
3月11日 【02.銀行団体/択善会】
第一国立銀行敗裂紙幣交換法に関し択善会会同に於て同盟銀行の委托を受け、各銀行の議案書を整束し別に回陳書を作りて大蔵省銀行課に開申す。再三上申の後十二年七月十二日允准の指令ありたり。然るに右は未だ上申の旨を貫達せざるを以て再度上申せしも終に允准されず、よつて其議を止む。後又敗裂銀行紙幣交換規則増補同例則改正の件に付き上申せり。
第05巻
p.482-p.495
【DK050108k】
3月12日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商法会議所】
明治十年十二月、栄一を初め商法会議所発起人等当会議所資金として毎月金二百五十円宛下附せられたき旨勧商局長河瀬秀治に請願す。是日勧商局長より一ヶ年金千円、一ヶ月金八十三円三十三銭三厘宛下附する旨達せらる。
第17巻
p.19-p.20
【DK170002k】
3月18日 【05.保険/東京海上保険株式会社(東京海上火災保険株式会社)】
是より先、麝香間出伺の華族二十六名同盟して東京鉄道組合を結び、京浜間官設鉄道払下の允許を得て政府と修約し、家禄を以て七ヶ年賦にて其払下代価三百十万円を上納せんとせしが、金禄公債証書発行条例公布及第十五国立銀行設立等に因り同盟華族中担保金額支出に差支を生じたる者ありて、第三季上納を了したる後竟に払下を中止するの已む無きに至り、政府に鉄道払下条約取消を願出で其聴許を得たり。
仍て是日東京鉄道組合第四十回会議を開き、解散を決すると共に将来の目的に付審議す。該組合総理代人たる栄一転じて海上保険業を創設すべきことを勧む。衆議之を容れ其準備調査を栄一に委嘱す。
第07巻
p.557
【DK070072k】
3月18日 【08.陸運/東京鉄道組合】
曩に鉄道払下条約取消の許可ありたるを以て、是日第四十回会議を開き前会決議に基き将来の目的に付審議す。栄一転換の事業として海上保険業を創むる事を勧む。衆議之を容れ、其準備調査を栄一に委嘱す。而して爰に同組合解散するに当り栄一に慰労金千円を贈る。
第08巻
p.543-p.556
【DK080044k】
3月27日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商法会議所】
栄一を初め会議所発起人等連名して、当会議所の議場に充つべき家屋を新築の上下附されたき旨、東京府知事楠本正隆に上申す。翌二十八日許可せられ、八月九日下附せらる。
第17巻
p.20-p.22
【DK170003k】
3月28日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
本局創業以来共有金より繰替支出せし原費の消却は、家内引用瓦斯の利益を以て之に充つることとせしが、偶々府税の内を以て補助せる瓦斯街灯予算額と実費との間に差引余金を生じたるにより、之を以て財産目録に表れたる損失勘定を填補せんことを、是日栄一、事務長として府知事楠本正隆に上申す。然れども府庁其理由を認めずして却下せり。
第12巻
p.437-p.438
【DK120052k】

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1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
4月1日 【02.銀行団体/択善会】
木挽町第十五国立銀行に於て択善会第十回の会同開かれしも栄一多忙[のた]め欠席し、須藤時一郎をして代理に銀行史略及び希児馬留土氏銀行実験論の大旨を演説せしめたり。
第05巻
p.495-p.509
【DK050109k】
4月13日 【26.取引所/大阪株式取引所】
五代友厚・広瀬宰平等十一名、大阪に株式取引所を創設すべく仮会議を開く。第一国立銀行大阪支店支配人井口新三郎・同勘定改役熊谷辰太郎も亦発起人たり、栄一の指導によるものの如し。
第14巻
p.183-p.187
【DK140015k】
4月30日 【61.一般教育関係/明治小学校】
府下学制草創の時期に当り、栄一夙に小学教育の軽忽に附す可からざるに思を致し、之が為に金二百円を寄附す。是日、其功に依り東京府より賞として銀盃一個を下賜せらる。
第27巻
p.5
【DK270001k】
4月-- 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
同行、代理店を三井物産会社の上海・香港両支店に開設し、我定位銀貨及貿易銀を清国地方に流通せしめんとす。十四年二月に至り代理店契約を改めて為替取引約定となす。栄一之に尽力す。
第04巻
p.366-p.378
【DK040034k】

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1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
5月2日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
政府産業発展の為め新たに壱千弐百五拾万円の起業公債を起すに決し、是日其募集方を同行並に三井銀行に命ず。栄一択善会会同に於て同盟銀行に応募を勧むると共に東海・東山両道及び京阪に出張し、募集勧誘に努む。
第04巻
p.378-p.394
【DK040035k】
5月6日 【02.銀行団体/択善会】
木挽町第十五国立銀行に於て択善会第十一回の会同開かる。栄一出席し、督纂する所の江戸倉廩札差小誌を衆閲に付し、且その緒言の旨を演説す。
第05巻
p.509-p.523
【DK050110k】
5月13日 【05.保険/東京海上保険株式会社(東京海上火災保険株式会社)】
旧東京鉄道組合同盟曩に鉄道払下条約取消に依り還附を受くべき既納金の運用方法として、海上保険事業を創設せんとし栄一に準備調査を委嘱したりしが、其調査草案成るを以て、是日海上保険事業開設に関する会議を設け栄一之を衆に示す。
第07巻
p.557-p.579
【DK070073k】

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1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
6月1日 【26.取引所/東京株式取引所 付.東京取引所】
東京株式取引所開業す。是より先栄一等、同所創立の允准を得しを以て、創業事務に努めつつありし処、是年五月四日新に株式取引所条例発布せられ、同七日大蔵省当局より栄一等先きに提出せる定款申合規則等を却下、あらためて新条例に拠り出願すべき旨諭達あり。茲に同十日再願、尋いで是日、遂に東京日本橋区兜町に資本金二十万円、本邦最初の株式取引所の開業を見る。
第13巻
p.280-p.358
【DK130029k】
6月8日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
同行釜山に支店を開業す。爾後明治四十二年韓国銀行の設立に至る迄同行の朝鮮金融に尽すこと頗る多し。栄一頭取として之を指導す。
第04巻
p.394
【DK040036k】
6月8日 【33.対外事業/韓国ニ於ケル第一銀行】
第一国立銀行釜山に支店を開業す。栄一当行頭取として之に与る。
第16巻
p.5-p.11
【DK160001k】
6月9日 【02.銀行団体/大阪銀行集会所】
栄一是月起業公債募集の為め下阪せしが、大阪銀行業者等に同業者の協議会の必要を説く。是日第三十二国立銀行に同業者十数名会合し、爾後毎月一回例会を開くこととせり。翌十二年八月に至り集会所を設け、九月二十八日開場式を挙行し、銀行苦楽部と称す。後、大阪銀行集会所となれり。
第07巻
p.138-p.142
【DK070018k】
6月18日 【05.保険/東京海上保険株式会社(東京海上火災保険株式会社)】
旧東京鉄道組合同盟栄一の計画に従ひ海上保険会社を創立するに決し、是日栄一を総理代人に立て創立事務一切処弁の上会社成立後始終担任あらん事を依頼せしが、栄一会社創立迄総理代人たらん事を諾す。
第07巻
p.580-p.584
【DK070074k】
6月18日 【26.取引所/大阪株式取引所】
是より先、五代友厚・広瀬宰平等大阪株式取引所設立を大蔵卿に出願し、本日十七日聴き届けらる。是日栄一、五代友厚に書を送つて第一国立銀行取締役中山信彬の辞任と併せて当取引所役員就任の旨を報ず。中山は七月八日開かれたる株主初集会に於て肝煎に選挙せられ、十九日頭取に推さる。栄一当取引所創立に関して後援する所頗る多し。
第14巻
p.187-p.224
【DK140016k】
6月24日 【02.銀行団体/択善会】
木挽町第十五国立銀行に於て択善会第十二回の会同開かる。栄一出席し訳述せしめたる「米国銀行ノ功績」「合衆国保護政事論」「銀行営業上ノ問答」の三篇を衆閲に付し、且その大旨を演説す。
第05巻
p.523-p.529
【DK050111k】
6月24日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、第一国立銀行三井銀行と共に起業公債の募集を引受け、栄一同公債の応募勧誘に尽力したりしが、是日択善会会同に於て演説して同盟銀行を勧誘するに努む。
第05巻
p.529-p.530
【DK050112k】
6月-- 【26.取引所/大阪堂島米商会所】
栄一、大阪堂島米商会所の依頼により、無記名公債証書を以て証拠金に代用することを大蔵卿大隈重信に出願するにつき斡旋す。
第14巻
p.232-p.233
【DK140019k】

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1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
7月19日 【05.保険/東京海上保険株式会社(東京海上火災保険株式会社)】
栄一去六月十八日会議に於て委嘱されたる海上保険会社創立願書及鉄道払下代価既納金還付願書の草案を起し衆の輪議に付し、是日久松定謨外二十四名連署を以て創立願書を東京府知事楠本正隆に、翌二十日既納金還付願書を大蔵卿大隈重信に提出す。
第07巻
p.584-p.594
【DK070075k】
7月22日 【02.銀行団体/択善会】
兜町第一国立銀行に於て択善会第十三回の会同開かる。栄一出席し、訳述せしめたる銀行営業上の問答を衆閲に附し、且その大旨を演説す。
第05巻
p.530-p.531
【DK050113k】
7月22日 【02.銀行団体/択善会】
栄一各国立銀行の増資、支店設置等の件に付報道す。
第05巻
p.532-p.533
【DK050114k】
7月-- 【25.土木・築港・土地会社・其他/野蒜築港会社】
宮城県桃生郡野蒜に於て内務卿大久保利通の主唱により政府一大商業港市を起さんとし、是月其築港工事に着手せり。栄一、渋沢喜作・戸塚貞輔等と謀り、同地に地面を求め倉庫家屋等を新築して経営に着手せんとす。然れども政府其築港事業を中止するに到り、栄一等亦其計画を廃す。
第13巻
p.70-p.72
【DK130013k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
8月1日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商法会議所】
是日、日本橋駿河町三井銀行に於て当会議所初集会開かれ、栄一、会頭並に内国商業事務委員に選挙せらる。爾後毎年重任、明治十六年十月当会議所解散の時に至る。明治十四年二月九日農業事務委員に選挙せらる。
第17巻
p.22-p.30
【DK170004k】
8月6日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
是より先、本局新埋布瓦斯管の線路を丸之内に延長し漸次市街へ拡張するの計画なりしが、丸之内諸官衙の需用は望み少なき情況なれば、府庁は本局をして線路の変更をなさしめ其線路を再撰し専ら市街便宜の地に延長すべしと令す。仍て是日栄一、瓦斯局事務長として細小の管を以て巨大の管と埋替へ、増産瓦斯を売捌くべき見込につき府知事楠本正隆に上申す。
第12巻
p.438-p.441
【DK120053k】
8月13日 【05.保険/東京海上保険株式会社(東京海上火災保険株式会社)】
是より先、岩崎弥太郎海上保険事業を経営せんとせしが官の允認を得ざりしを以て、栄一当同盟発起に加入せん事を説く。弥太郎全株高三分の一を保有するを条件として之に応ず。是日同盟会議を開き之を承認すると共に資本額を追増するに決す。
第07巻
p.594-p.597
【DK070076k】
8月14日 【02.銀行団体/択善会】
築地精養軒に於て択善会第十四回の会同開かる。栄一出席し、訳述せしめたる、ダンニング・マクレオド氏憑信説の大旨及び銀行営業上の問答の詳細を演説す。
第05巻
p.533-p.538
【DK050115k】
8月14日 【03.手形交換所/東京手形交換所】
栄一夙に小切手及手形取引の旺んとなるべきを洞察し、既に第一国立銀行に於ては割引手形に付請願を為し、或は同業者・商人に其使用を奨むる等之が唱道に努め来りしが、是日択善会会同に於て小切手裏書様式の議案を発し、其支払保証の方法を設け、以て小切手授受の安全を謀り、又翌年八月不渡手形処分方法を議定する等、小切手及手形の流通拡伸を主導す。
第07巻
p.231-p.233
【DK070036k】
8月26日 [旅行]
是日栄一、東京を発し上州に赴き、九月二日帰京す。
第29巻
p.436
【DK290124k】
8月~1887年2月 [家庭生活/健康]
是間に於ける芝崎確次郎日記に記載せられたる、栄一の健康に関する事項。
第29巻
p.104-p.107
【DK290034k】
8月-- 【38.社会福祉施設/東京市養育院】
是月栄一、当院窮民課役作興資金として金二百円を寄附す。
第24巻
p.68-p.69
【DK240004k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | --/ 凡例

1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
9月7日 【05.保険/東京海上保険株式会社(東京海上火災保険株式会社)】
岩崎弥太郎同盟発起に加入したるに因り資本金五十万円を六十五万円に増加し、是日再び海上保険会社創立願書を東京府知事楠本正隆に呈出す。十二月十二日許可せらる。
第07巻
p.597-p.603
【DK070077k】
9月9日 【02.銀行団体/択善会】
木挽町第十五国立銀行に於て択善会第十五回の会同開かる。栄一出席し、訳述せしめたる「代金取立ニ付銀行ノ責任」の一篇を演説す。
第05巻
p.538-p.540
【DK050116k】
9月9日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、第一国立銀行役員津田束、本会に銀行税の利害を質問する一文を投書す。是日栄一右の一文を演説し、而して之に対しては今敢て弁解せざるの旨を述ぶ。衆亦之に同じたるにより此意見を以て回答となす。
第05巻
p.540-p.543
【DK050117k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
10月7日 【02.銀行団体/択善会】
木挽町第十五国立銀行に於て択善会第十六回の会同開かる。栄一出席し「金禄公債ヲ銀行ノ株金ニ換用スルハ勉メテ其価格ヲシテ低位ニ処ラシムベキノ説」の一篇を演説す。
第05巻
p.544-p.546
【DK050118k】
10月7日 【02.銀行団体/択善会】
是より先第十国立銀行は振出手形に使用すべき印税界紙の製出を願ふの件に付書信を発して栄一の意見を問ふ。栄一該案の旨を修正し「新ニ振出シ手形ノ為メニ印税界紙ヲ製出スルヲ願フノ議」と題して衆議を求む。衆意亦議案の旨に外ならずして只連署稟請するを要せずとなす。是日栄一第十国立銀行より本会に照会せし「振出シ手形ニ使用スベキ印税界紙御新製之儀願書」の文案並に照会文等を展示し之を説明す。而して其回答は前回の決議に従ふこととし、且同盟連署を要せざることとなせり。
第05巻
p.546-p.548
【DK050119k】
10月7日 【02.銀行団体/択善会】
栄一「当座預リ金小切手印税ノ儀ニ付願書」の文案を発議し衆議を求む。衆議一決したるを以て十月二十二日上申せり。
第05巻
p.548-p.550
【DK050120k】
10月7日 【02.銀行団体/択善会】
是より先第一国立銀行は割引手形印税の儀に付き大蔵省に上申す。頃日允准ありたるに依り、是日栄一該願書並に裏書文例等を展示しその要旨を演述す。
第05巻
p.550-p.552
【DK050121k】
10月7日 【02.銀行団体/択善会】
是より先安田善次郎同盟各行間に振出手形等を流用すべきを談論す。栄一未だその期に非ざる旨を述ぶ。而して時勢漸くその流用を促すに至りたるを以て、栄一当座預り金小切手裏書式様の議案書を発し、衆議して之を決定せんとす。是日栄一再度議案を発し衆議を求む。衆議一決せるを以て各行連署して十月九日上申したる処、十一月二十七日允准せられたり。
第05巻
p.552-p.558
【DK050122k】
10月7日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商法会議所】
曩に当会議所規則並に議事規則議決されしを以て、是日栄一会議所会頭として之を内務卿兼大蔵卿伊藤博文及び東京府知事楠本正隆に上呈す。
第17巻
p.30-p.35
【DK170005k】
10月16日 【01.銀行/第十六国立銀行】
是より先、岐阜第十六国立銀行は栄一の指導の下に簿記等第一国立銀行の伝習を受け、明治十年十月一日を以て開業したりしが、国立銀行条例違反の廉を以て処分せられんとす。是日、栄一書を大蔵卿大隈重信に贈りて救解す。
[『渋沢栄一伝記資料』第5巻目次p.5には明治10年とあるが、正しくは明治11年(1878)]
第05巻
p.313-p.317
【DK050068k】
10月(?)-- 【01.銀行/第七十七国立銀行(七十七銀行)】
是より先、明治十一年二月、第七十七国立銀行創立発起人総代二人上京して栄一に会見し、銀行設立に関し指導を受けたりしが、是月栄一、渋沢喜作と共に仙台に到り、第七十七国立銀行の創立を指導し、株主と為る。同年十月十七日同行創立総会を開き、同年十一月七日開業免状を下付せられ、十二月九日を以て開業せり。以後本行の発展に尽力する所多し。
第05巻
p.294-p.306
【DK050066k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
11月30日 【26.取引所/大阪株式取引所】
栄一、井口新三郎名儀の大阪株式取引所株式五十株の譲替を受け同所株主となる。
第14巻
p.224-p.227
【DK140017k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
12月2日 【02.銀行団体/択善会】
築地精養軒に於て択善会第十七回の会同開かる。栄一出席し、訳述せしめたる「所持人払ノ小切手ニ特別ノ裡書ヲ為ス事」の一篇を理財新報第八号に掲載せしむべき旨を述ぶ。又二陸巡回報告書の中「陸前陸中地方商情概略」の一項を演説す。
第05巻
p.558-p.562
【DK050123k】
12月2日 【02.銀行団体/択善会】
是より先種田誠一は為替広通の方法を設くべしとの議案を発す。栄一之が参考としてゼエボンス「通貨論憑信之部」を訳述せしめ其要旨を述ぶ。後同氏は亦「交換所設立及『コルレスポンデンス』広通法議案」を発し衆議を求む。衆亦本案に同じ。而して本案を修整し他日再議を開く可しと云ふ。よつて栄一後会に於て紙幣交換法のことを述べ衆議を求む。衆議一致を見たるを以て是日栄一「国立銀行発行紙幣交換法設置之儀ニ付建白」の議案を朗読し再び衆議を求む。原案一部修正の後衆議一決す。よつて第一国立銀行に於て清本を作り十二月二十五日上申す。
第05巻
p.562-p.574
【DK050124k】
12月2日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、栄一貸倉創設のことを稟請せんとするの旨を述ぶ。衆の賛同を得たるを以て栄一貸倉建設の申文並に方法条案を起草して衆議を求む。討議の後同盟連署して上申す。是日栄一「前稟貸倉法創設ニ拠リ再ビ其批載ヲ要求スルノ議案」及び米票旧法彙述を展示して衆の閲覧を乞ふ。
第05巻
p.574-p.594
【DK050125k】
12月2日 【02.銀行団体/択善会】
栄一頃日東京株式取引所より本会に照会せし諸銀行株式売買委托状案を示し、尚不日輪札を以て回達すべき旨を述ぶ。
第05巻
p.595
【DK050126k】
12月11日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商法会議所】
是より先新潟県人遠藤吉平、荷造改良の急務なる所以を内務卿大久保利通に建言せしが、個人にては目的の達せざるを思ひ当会議所の助力を求む。是日栄一、会議所会頭として荷造改良に関する遠藤吉平の建白を採用されたき旨内務卿伊藤博文に建議す。
第17巻
p.35-p.40
【DK170006k】
12月16日 【02.銀行団体/択善会】
木挽町商法会議所に於て択善会第十八回の会同開かる。栄一出席し、訳述せしめたる「欧米四ヶ国銀行会景況」の一篇を演説す。又「全国々立銀行金銀盈〓比較合表」を示し、且其要旨を演説す。
第05巻
p.596-p.600
【DK050127k】
12月16日 【02.銀行団体/択善会】
栄一各行の捐費に依り田口卯吉をして理財新報並に銀行雑誌を合併し一雑誌を創刊せしめんことを諮る。衆異議なくよつて第一国立銀行外二行委員となりて此の事務を処理するに決す。明治十二年一月二十九日「東京経済雑誌」創刊され、第十九回以降の録事は同誌に掲載さる。
第05巻
p.601-p.603
【DK050128k】
12月16日 【02.銀行団体/択善会】
栄一本会に加盟を乞ひたる各国立銀行を衆に紹介し、且衆と共に之が加盟を肯諾す。
第05巻
p.603-p.605
【DK050129k】
12月20日 【01.銀行/第六十九国立銀行(六十九銀行)】
是より先、三島億二郎、岸宇吉に諮り金禄公債を利用して長岡に国立銀行を設立せんとし、共に上京して栄一を訪ひ、意見を叩きたるを以て栄一、懇切に指導す。是日長岡第六十九国立銀行開業す。
第05巻
p.317-p.323
【DK050069k】
12月25日 【02.銀行団体/択善会】
大阪銀行会本会に銀行紙幣交換法の処置を照議す。栄一同盟の総代として答翰を裁す。
第05巻
p.605
【DK050130k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1878年
(明治11)
事 項 『伝記資料』
下半季 【26.取引所/東京米商会所】
是より先明治九年十月、米商会所条例に準拠して東京商社を改組せるを東京兜町米商会所とす。栄一その改組に関せしや否やは詳らかならざるも、此季に到りて福地源一郎・益田孝・渋沢喜作・田中平八・大倉喜八郎等と共に三井次郎右衛門所有の同所株式の譲渡を受け、株主名簿に名を列す。
第14巻
p.6-p.27
【DK140002k】

「渋沢栄一詳細年譜」凡例

この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。

  1. 日時、固有名等は、『渋沢栄一伝記資料』に再録された歴史的な資料に基づいています。
  2. ページ冒頭に付記した年齢は、当該年の誕生日における渋沢栄一の満年齢を示します。
  3. 身辺欄には、『渋沢栄一伝記資料』第29巻・第57巻より、家庭生活など主に栄一の身辺のできごとを要約・掲載しています。
  4. 事項欄の[ ]には、『渋沢栄一伝記資料』第1巻から第3巻の章名と、第29巻・第57巻収載「第3部 身辺」以下の章名を掲載しています。
  5. 事項欄の【 】には、『渋沢栄一伝記資料』第58巻「事業別年譜」の事業名を掲載し、事業一覧へリンクしています。