渋沢栄一詳細年譜

明治37年(1904)〔 64歳 〕

最終更新日:2018年8月7日 公開日:2013年3月11日
社会の主なできごと : 2月 日露戦争勃発
身 辺 : 3月6日 国府津、国府津館へ転地療養/ 4月28日 肺炎/ 6月9日 病気御尋として天皇陛下より菓子折御下賜/ 8月11日 箱根芦の湯、松阪屋別荘へ転地療養/ 10月15日 血洗島へ


この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。(⇒凡例

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
1月14日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
第弐拾参期営業報告書を大蔵省に提出す。通常総会に引続き臨時総会を開き、監査役二名任期満了に付改選す。又浅草区駒形町三十四番地に支店を設置することに決し、その名称を株式会社東京貯蓄銀行浅草支店と定む。栄一之等に参与す。
第05巻
p.155-p.160
【DK050035k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
2月17日 【38.社会福祉施設/東京市養育院】
是日栄一、当院院長として当院収容者中の癩患者につき収容所増築の件を東京市長尾崎行雄に上申す。聴かれず。仍つて一時患者の一部を目黒慰癈園に依託す。爾後栄一当院幹事安達憲忠・医員光田健輔等と謀りて癩患者隔離所設置に尽力す。明治四十年癩予防法公布され、四十二年十月第一区府県立全生病院開院に当りて当院収容者中の癩患者悉くを同病院に移管せしむ。
第24巻
p.185
【DK240022k】
2月17日 【39.保健団体及ビ医療施設/全生病院】
是より先、明治三十五・六年頃より東京市養育院収容者中に癩患者漸次増加し、是日栄一、同院院長として東京市長尾崎行雄に同患者収容所増築の件を上申す。爾後、栄一同院幹事安達憲忠・医員光田健輔等と謀りて癩患者隔離所設置に尽力し、大隈重信・山根正次・島田三郎等の援助を得て、明治四十年遂に法律第十一号の公布を見、四十二年十月全生病院開院に当り、同院収容患者を悉く移すを得たり。
第24巻
p.463-p.515
【DK240058k】
2月26日 【33.対外事業/韓国ニ於ケル第一銀行】
第一銀行、大蔵省の内示に依り、韓国支店にて小額紙幣を発行せんとし、是日栄一、当行頭取として大蔵大臣に申請す。四月以降之を発行せり。
第16巻
p.173-p.176
【DK160027k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
3月5日 【03.手形交換所/東京手形交換所】
日露戦争中に於ける財政経済上の状況を取調べ、銀行業務上の参考に資すべき目的を以て、戦時経済調査委員会を設置す。栄一の代理として佐々木勇之助同会に出席、栄一亦時に出席す。
第07巻
p.406-p.426
【DK070058k】
3月6日 [家庭生活/健康]
是日栄一、転地療養のため東京を発し、国府津の国府津館に赴き、四月二十四日帰京す。
第29巻
p.138-p.145
【DK290043k】
3月6日 [旅行]
是日栄一、東京を発し国府津の国府津館に赴き、四月二十四日帰京す。
第29巻
p.502
【DK290171k】
3月27日 [家庭生活/同族・親族/親族]
是日、大川みつ子逝く。
第29巻
p.90
【DK290026k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
4月10日 【59.実業教育/京華商業学校】
是日栄一、当校生徒に対し「商工業ノ現況並ニ諸子ニ対スル注意」と題する演説を代読せしむ。
第26巻
p.804
【DK260135k】
4月10日 【61.一般教育関係/京華中学校】
是日当校第六回卒業式挙行せらる。栄一、病の為め欠席し「商工業ノ現況並ニ諸子ニ対スル注意」と題する演説を代読せしむ。
第27巻
p.206-p.210
【DK270081k】
4月28日 [家庭生活/健康]
是より先四月二十四日、転地先なる国府津より帰京せる栄一は、是日再度発熱し肺炎に冒されて臥床す。
第29巻
p.145-p.149
【DK290044k】
4月28日 【33.対外事業/韓国ニ於ケル第一銀行】
日露戦役に際し京城・仁川両支店及平壌・鎮南浦両出張所に於て、日本金庫事務取扱並に軍用切符に関する事務を取扱ふこととなり、是日日本銀行と約定す。
第16巻
p.176-p.183
【DK160028k】
4月-- [家庭生活/趣味/和歌]
栄一、転地先国府津より帰京後、肺炎に冒されて再び臥床、是間、和歌を詠ず。
第29巻
p.216-p.218
【DK290063k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
5月1日 【58.修養団体/財団法人竜門社】
是日、日本橋倶楽部に於て、当社第三十二回春季総集会を開く。栄一病気のため出席せず。
第26巻
p.327-p.339
【DK260060k】
5月18日 【34.経済団体及ビ民間諸会/商業会議所聯合会】
是日より二十日迄、臨時会東京商業会議所に於て開かれしが、栄一病の為め参会するを得ず。是日、早速整爾外二名同会を代表し王子別邸に栄一を慰問す。
第22巻
p.901-p.903
【DK220075k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
6月6日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、大阪・京都・横浜・神戸・名古屋・金沢各商業会議所会頭と連名にて我国へ外国人の来遊を促す為め、英・米・独・仏其他諸外国各要地の商業会議所へ勧誘状を発送す。
第21巻
p.863-p.865
【DK210148k】
6月6日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
ボンベイ紳商ゼー・エヌ・タタ死去せるにつき、是日栄一当会議所会頭として、其遺族に弔辞を送呈す。
第21巻
p.865-p.866
【DK210149k】
6月7日 【69.軍事関係/帝国軍人援護会】
是日、帝国軍人援護会発起人会開かる。栄一之が評議員たり。
第28巻
p.519-p.522
【DK280086k】
6月9日 [栄誉/恩賜・褒賞/恩賜]
是日栄一、天皇陛下より病気御尋として菓子一折を賜はる。
第29巻
p.251-p.252
【DK290076k】
6月9日 [家庭生活/健康]
是日栄一、天皇陛下より病中御尋として菓子一折を賜はる。爾後回復に向ふ。
第29巻
p.149-p.152
【DK290045k】
6月9日 [家庭生活/趣味/和歌]
是日栄一、天皇陛下より病中御尋として、菓子一折を賜はる。即ち和歌を詠ず。
第29巻
p.218-p.219
【DK290064k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
7月14日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
第弐拾四期営業報告書を大蔵省に提出す。
第05巻
p.160-p.163
【DK050036k】
7月16日 【29.貿易/匿名組合堀越商会】
是日栄一、嗣子篤二を代理人として同日開催の堀越商会総会において同会匿名組合規約の変更による営業継続承諾書に署名調印の件を委任す。
第14巻
p.430-p.432
【DK140048k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
8月11日 [家庭生活/健康]
是日栄一、転地療養のため東京を発し、箱根芦の湯松阪屋別荘に赴き、九月三日帰京、九月二十七日宮内省へ病気全快の御礼に出頭す。
第29巻
p.152-p.154
【DK290046k】
8月11日 [旅行]
是日栄一、東京を発し箱根芦の湯松阪屋別荘に赴き、九月三日帰京す。
第29巻
p.502
【DK290172k】
8月13日 【32.農・牧・林・水産業/耕牧舎】
栄一昨年末発病し、是月予後摂養のため箱根に在り、是日須永伝蔵死去す。栄一耕牧舎の計理を簡明ならしめ、尋いで事業を廃して仙石原の土地は所有するに止む。
第15巻
p.518-p.526
【DK150066k】
8月29日 【69.軍事関係/帝国海事協会】
是日当協会に於て、第一回義勇艦隊創設委員会開かる。栄一之が委員たり。
第28巻
p.467-p.471
【DK280065k】
8月-- [家庭生活/趣味/和歌]
栄一、是月中旬より九月初旬まで、箱根芦の湯に転地療養す。是間、和歌を詠ず。
第29巻
p.219-p.220
【DK290065k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
9月6日 【33.対外事業/韓国興業株式会社(朝鮮興業株式会社)】
是日韓国興業株式会社設立せられ、栄一推されて監督となる。
第16巻
p.589-p.600
【DK160096k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
10月10日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、政府は明治三十七八年戦役費たる第三回国庫債券募集を決し、民間の実業家を大蔵大臣官舎等に招きて諮る所あり。
是日栄一他の諸家と共に総理大臣官舎に会合して桂総理大臣、曽禰大蔵大臣及び松方・井上両伯と会議し、十二日大蔵省令発令さる。十四日、東京銀行集会所はその募集の件につき組合銀行協議会を開く、栄一病後初めて出席して本件を議す。
第06巻
p.568-p.575
【DK060156k】
10月14日 [家庭生活/趣味/和歌]
是日栄一、展墓のため郷里血洗島に赴き、老友と会し、その感懐を和歌に詠ず。
第29巻
p.220-p.221
【DK290066k】
10月15日 [旅行]
是日栄一、東京を発し郷里血洗島に赴く。
第29巻
p.502-p.503
【DK290173k】
10月19日 【61.一般教育関係/財団法人埼玉学生誘掖会】
是年九月三十日、牛込区砂土原町の第一寄宿舎落成し、是日木下埼玉県知事同所を参観す。栄一之に同行す。
第27巻
p.121-p.122
【DK270037k】
10月21日 [家庭生活/趣味/和歌]
是日栄一、陰暦九月十三日に当るを以て、王子飛鳥山邸に於て、後の月見の宴を開き、中村秋香を請じ、一族の婦人を招きて歌会を催す。
第29巻
p.221-p.223
【DK290067k】
10月24日 【68.政治・行政/深川区会】
是日栄一、区会議長及び議員を辞す。同年十一月十七日、区会より感謝状を贈らる。
第28巻
p.414-p.415
【DK280050k】
10月28日 【08.陸運/日本鉄道株式会社】
是日栄一取締役を辞任す。後日慰労金壱万円を贈らる。
第08巻
p.593-p.594
【DK080049k】
10月31日 【68.政治・行政/東京市区改正委員会】
是日栄一、願に依り東京市区改正臨時委員を免ぜらる。
第28巻
p.253-p.293
【DK280029k】
10月-- 【12.蚕糸・絹織業/郡山絹糸紡績株式会社】
栄一、当会社相談役を辞す。
第10巻
p.645-p.647
【DK100058k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
11月15日 【49.外賓接待(二)/明12~昭6 [外賓接待(二)]】
是日栄一、韓国公使館員等を飛鳥山邸に招く。
第25巻
p.662-p.663
【DK250083k】
11月23日 【58.修養団体/財団法人竜門社】
是日、日本橋倶楽部に於て、栄一の病気全快祝賀を兼ねて当社第三十三回秋季総集会開かる。栄一之に出席し挨拶をなす。
第26巻
p.339-p.345
【DK260061k】
11月25日 【02.銀行団体/関東銀行会】
是日第十二回集会開かれ、栄一議長として「社債権者ノ債権保護ニ関スル件」の調査委員の指名、幹事銀行改選、会の規程改正等を処理す。右集会終了の後本会と東京銀行集会所との連合懇親会開かれしが、栄一病後の為欠席す。
第07巻
p.202-p.209
【DK070032k】
11月27日 【73.碑石/平野富二記念碑】
是日、谷中共同墓地に於て平野富二記念碑建立式挙行せらる。栄一、之が建碑に賛助す。
第28巻
p.537-p.538
【DK280092k】
11月~12月 [家庭生活/趣味/和歌]
栄一、日露戦役に於て戦死せる陸軍大尉横山富三郎・陸軍中尉吉田盛三郎を悼み、又同戦役に従軍せる耳鼻咽喉科医賀古鶴所を慰問して和歌を詠ず。
第29巻
p.223-p.224
【DK290068k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
12月15日 【60.女子教育/日本女子大学校】
是より先、当校その拡張計画により資金三十万円を募集中なりしが、遂に予定金額に達せるを以て是日、朝野の名士を招き拡張案を発表し、組織を財団法人に変更する旨を明らかにす。翌三十八年五月組織変更され、栄一評議員となる。尚、第二回募金中に金五千円を寄附す。
第26巻
p.892-p.899
【DK260159k】
12月30日 【61.一般教育関係/財団法人埼玉学生誘掖会】
是日栄一、当会に貸費基金を寄附す。
第27巻
p.122-p.124
【DK270038k】
12月31日 【12.蚕糸・絹織業/京都織物株式会社】
栄一、大患後事務減省のため、是日当会社取締役を辞す。当会社より其創業以来の功労を謝して記念金品を贈らる。翌年一月二十四日当会社株主総会にて、栄一の相談役として会社に関係されんことを懇請する旨決議し、栄一その請を容れて相談役と為り、明治四十二年六月に及ぶ。
第10巻
p.624-p.628
【DK100055k】

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1904年
(明治37)
事 項 『伝記資料』
-- 【72.銅像/松田源五郎銅像】
是年、松田源五郎銅像の建設に際し、栄一発起人の一人となり、金五十円を寄附す。
第28巻
p.539-p.541
【DK280093k】

「渋沢栄一詳細年譜」凡例

この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。

  1. 日時、固有名等は、『渋沢栄一伝記資料』に再録された歴史的な資料に基づいています。
  2. ページ冒頭に付記した年齢は、当該年の誕生日における渋沢栄一の満年齢を示します。
  3. 身辺欄には、『渋沢栄一伝記資料』第29巻・第57巻より、家庭生活など主に栄一の身辺のできごとを要約・掲載しています。
  4. 事項欄の[ ]には、『渋沢栄一伝記資料』第1巻から第3巻の章名と、第29巻・第57巻収載「第3部 身辺」以下の章名を掲載しています。
  5. 事項欄の【 】には、『渋沢栄一伝記資料』第58巻「事業別年譜」の事業名を掲載し、事業一覧へリンクしています。