渋沢栄一詳細年譜

明治17年(1884)〔 44歳 〕

最終更新日:2018年8月7日 公開日:2013年3月11日
社会の主なできごと : 5月 上野・高崎間鉄道開通/ 7月 華族令制定/ 松方緊縮財政
身 辺 : 5月28日 四日市、敦賀、京都へ/  11月3日 二男敬三郎誕生(翌年夭折)


この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。(⇒凡例

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
1月26日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、中山道鉄道公債発行さる。是日右に応募するの可否を諮りたるに、異議なきを以て各自の引受高を定め、日本銀行に申込むべきことに決す。
第06巻
p.73-p.76
【DK060015k】
1月-- 【33.対外事業/韓国ニ於ケル第一銀行】
栄一、韓国に於ける砂金及び地金銀買入に着眼し是月大蔵卿に韓国にては砂金、上海にてはテール銀の輸入を下命せられん事を請願す。蓋し明治十五年日本銀行設立し、爾後兌換準備のため正貨充実の必要に資せんとするためなり。十九年五月に至り大蔵省の指令により日本銀行との間に約定を締結し、以後二十二年八月迄に二百六十余万円の地金銀を日本銀行に納付す。
第16巻
p.19-p.22
【DK160003k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
2月8日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
大蔵書記官中村元雄より照会せられたる質屋帳簿の件に就き、是日栄一調査書を呈出す。
第18巻
p.76
【DK180007k】
2月17日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一当会会頭に重任す。
第18巻
p.76-p.81
【DK180008k】
2月17日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
栄一会頭として是日の定式会に於て明治十七年度予算案を報告し、可決せらる。
第18巻
p.82-p.83
【DK180009k】
2月20日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
是より先十六年三月二十八日、本局は工業会社と其性質異ならざるを以て資本金を確定すべく、以て損益及び営業成績を明かにし、其基礎となるべき営業の制限を定め、尚且十六年以降は積立金を設くべき等の意見を副長より府庁に開陳せしが、是日栄一更に局長として同趣意を以て資本金確定の儀につき東京府知事芳川顕正に上申す。
第12巻
p.558-p.564
【DK120072k】
2月21日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一、当会会頭として農商務卿西郷従道の諮問に対へ商況報告編纂に関する具体案を提出す、四月商況報告第一号、翌十八年八月第一統計報告発刊さる。前者は毎月、後者は半季又は一年毎に続刊され、共に明治二十三年十二月に至る。
第18巻
p.83-p.96
【DK180010k】
2月24日 【33.対外事業/韓国ニ於ケル第一銀行】
第一国立銀行、韓国政府との間に同国海関収税事務取扱の条約を締結す。栄一当行頭取として之に与る。
第16巻
p.22-p.34
【DK160004k】
2月26日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
「東京銀行集会所」なる名称を「銀行集会所」と改むることに決す。
第06巻
p.76-p.77
【DK060016k】
2月27日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一、当会会頭として手形取引の件に関し新潟県高田町工商会副会頭三館一郎に回答す。
第18巻
p.96-p.97
【DK180011k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
3月1日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一当会会頭として、質屋台帳印紙の件に就き大蔵書記官浦春暉に回答す。
第18巻
p.97-p.99
【DK180012k】
3月25日 【39.保健団体及ビ医療施設/社団法人同愛社】
是より先明治十二年三月、高松凌雲外十三名発起人と為り、施薬救療を目的とし、同愛社設立さる。是日栄一、当社慈恵社員幹事となり、同二十三年四月之を辞す。
第24巻
p.446-p.454
【DK240054k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
4月5日 【08.陸運/濃勢鉄道会社】
東京府・大阪府・三重県有志者と共に同会社創立発起人と為り、伊勢国四日市・美濃国垂井間に鉄道を敷設せんとし、是日三重県令岩村定高に出願す。然るに工部省之を官設と為すに決したるを以て許されず。
第08巻
p.620-p.623
【DK080054k】
4月20日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
栄一是日、向島八百松に於て開かれし春季懇親会に出席す。
第06巻
p.77-p.78
【DK060017k】
4月24日 【26.取引所/東京株式取引所 付.東京取引所】
栄一、東京株式取引所に対し、その条例・定款・申合規則等、関係諸規則の改正増補せる毎に印刷せしものの悉くを請求す。
第13巻
p.386-p.401
【DK130031k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
5月1日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一当会会頭として、生糸屑物消費の景況等に関し横浜バビイル商会に回答す。
第18巻
p.99-p.102
【DK180013k】
5月2日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是より先当会、農商務卿西郷従道の諮問に係る工場傭主と被傭者間及師弟間取締法に就き調査中なりしが、是日栄一当会会頭として右諮問案の答申書を同卿に提出す。
第18巻
p.102-p.138
【DK180014k】
5月17日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
栄一当会会頭として是日の定式会に於て明治十六年十一月より十七年一月に至る三月間の収支決算報告をなす。
第18巻
p.138-p.140
【DK180015k】
5月19日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一、当会会頭として先きに農商務卿西郷従道の諮問せる同業組合規約制定の儀に就き、規約制定を希望する旨の復申書並に同業組合設立の建議書を上呈す。十一月二十九日同業組合準則公布せらる。
第18巻
p.140-p.179
【DK180016k】
5月27日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一当会会頭として売掛金及運送賃延滞出訴期限を一ヶ年に延長せんことを農商務卿西郷従道に建議す。
第18巻
p.179-p.188
【DK180017k】
5月28日 [旅行]
是日栄一、東京を発し四日市・敦賀・京都を視察し、六月十五日大阪紡績会社の開業式に出席し、七月一日帰京す。
第29巻
p.437-p.440
【DK290126k】
5月-- 【14.製紙/抄紙会社・製紙会社・王子製紙株式会社】
製紙会社社員大川平三郎を欧洲に派遣し、木材を原料とする製紙方法を研究せしむ。
第11巻
p.67-p.71
【DK110011k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
6月10日 【59.実業教育/東京商業学校】
是より先本年三月、商法講習所東京府の管轄を離れて農商務省の直轄と為り、東京商業学校と改称す。是日栄一、益田孝・富田鉄之助と共に農商務省より当校校務商議委員を嘱託せらる。
第26巻
p.565-p.569
【DK260087k】
6月15日 【11.綿業/大阪紡績株式会社】
大阪三軒家工場に於て開業式を挙行す。栄一之に出席す。尚是月株主総会にて資本を倍加して五十六万円となし、工場の拡張を決議す。工事着手後更に明治十九年一月四万円を増資して六十万円となし、同年六月工事成る。明治二十年二月再び資本金を倍加して百二十万円となし、第二期拡張をなす。
第10巻
p.72-p.85
【DK100007k】
6月20日 【26.取引所/大阪堂島米商会所】
栄一、第一国立銀行京摂地方各支店等を巡閲中なりしが、大阪堂島米商会所・大阪株式取引所の招請を受け鴻池別荘に於ける歓迎会に臨席す。
第14巻
p.236
【DK140021k】
6月-- 【27.倉庫/敦賀・伏見・四日市ニ於ケル倉庫業】
是月栄一、第一国立銀行京摂地方支店巡廻の途次、敦賀に至り、港内倉庫設備を一覧の後、八幡銀行頭取西川貞二郎等と、同地に倉庫会社を設立せんことを協議し、伏見に至りて同地の倉庫会社を視察し、更に四日市に於て倉庫会社設置を説きしものの如し。
第14巻
p.343-p.345
【DK140032k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
7月8日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一、先きに醤油商標の件に就き質問せる銚子商法会議所岩崎朔之輔に回答し、併せて同会議所と当会との交誼を希望す。
第18巻
p.188-p.190
【DK180018k】
7月-- 【01.銀行/横浜正金銀行】
是月より栄一横浜正金銀行株主となる。同行株主たること数年に及ぶ
第05巻
p.221-p.222
【DK050050k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
8月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、大蔵卿より銅貨流通の景況取調申報すべきを命ぜらる。是日右取調の出来せる旨を告げ、原案を衆に諮りしに異議なきを以て上申のことに決す。
第06巻
p.78-p.79
【DK060018k】
8月28日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一当会会頭として銅貨流通高の過多なるに鑑み、旧銅貨中天保銭の引上を実施されたき旨大蔵卿松方正義に建議す。十月二日採可せらる。
第18巻
p.190-p.209
【DK180019k】
8月-- 【27.倉庫/倉庫会社・均融会社】
是より先、栄一均融会社及び倉庫会社の経営振興のため尽力する所多かりしが、是月均融会社営業振はずして休業、翌年七月倉庫会社も亦休業す。
第14巻
p.327-p.342
【DK140031k】
8月-- 【31.鉱業/磐城炭礦株式会社】
浅野総一郎等と共に盤城炭礦社を設立す。栄一会長たり。此後重任して明治二十六年十一月二十四日に至る。
第15巻
p.384-p.387
【DK150045k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
9月26日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是より先、本年二月一日大蔵卿松方正義は手形取引の拡充に付き当会に諮問する所あり、仍て是日栄一当会会頭として復申す。
第18巻
p.210-p.234
【DK180020k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
10月19日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
栄一是日、芝紅葉館に於て開かれたる秋季懇親会に出席す。
第06巻
p.79-p.80
【DK060019k】
10月24日 【08.陸運/日本鉄道株式会社】
是より先、明治十四年十一月日本鉄道会社創立せられ、栄一当初之に関係せざりしも、是日臨時株主総会に於て理事委員に選ばる。
第08巻
p.557-p.581
【DK080045k】

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1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
11月3日 [家庭生活/同族・親族/同族]
是日、栄一二男敬三郎生まる。翌十八年四月二十三日夭逝す。
第29巻
p.58-p.60
【DK290006k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
12月1日 【49.外賓接待(二)/明12~昭6 [外賓接待(二)]】
是日栄一、清国特命全権公使黎庶昌の一行を招く。
第25巻
p.641-p.642
【DK250062k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1884年
(明治17)
事 項 『伝記資料』
-- 【33.対外事業/韓国ニ於ケル第一銀行】
是より先、韓国に於て当五銭の鋳造を起し大いに我国の銅塊を購入せしが、是年此の鋳造を中止せしため、同国に於て商人より銅塊を抵当に取りたる第一国立銀行は大いに損害を蒙り其善後処置に努めたり。是より明治二十年前後に至る迄第一国立銀行の韓国支店は営業不振なりき。
第16巻
p.34-p.36
【DK160005k】
-- 【49.外賓接待(二)/明12~昭6 [外賓接待(二)]】
十六年初夏、朝鮮より金玉均外債募集に就いて来邦せしも成らず、栄一借款に応ぜんとしたる如きもまた成らずして是年初め帰国せり。年末に至り京城変乱あり、金は本邦に亡命す。栄一諭すに天津に行き李鴻章に頼るべきを以てせしも応ぜず。金玉均は在留十年の後、上海に去る。
第25巻
p.642-p.644
【DK250063k】

「渋沢栄一詳細年譜」凡例

この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。

  1. 日時、固有名等は、『渋沢栄一伝記資料』に再録された歴史的な資料に基づいています。
  2. ページ冒頭に付記した年齢は、当該年の誕生日における渋沢栄一の満年齢を示します。
  3. 身辺欄には、『渋沢栄一伝記資料』第29巻・第57巻より、家庭生活など主に栄一の身辺のできごとを要約・掲載しています。
  4. 事項欄の[ ]には、『渋沢栄一伝記資料』第1巻から第3巻の章名と、第29巻・第57巻収載「第3部 身辺」以下の章名を掲載しています。
  5. 事項欄の【 】には、『渋沢栄一伝記資料』第58巻「事業別年譜」の事業名を掲載し、事業一覧へリンクしています。