ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信)

第21号(2009年8月11日発行)

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☆      □■□ ビジネス・アーカイブズ通信 □■□

☆       No.21 (2009年8月11日発行)

☆   発行:財団法人渋沢栄一記念財団 実業史研究情報センター

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この通信では海外(主として英語圏)のビジネス・アーカイブズに関する情報をお届けします。

今号は行事情報1件です。

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◆ 目次 ◆

[掲載事項の凡例とお願い]

■行事情報:米国アーキビスト協会(SAA)第73回年次大会 8月11日-16日 
                    オースティン(米国テキサス州)
  ◎大会テーマ:「持続可能なアーカイブズ:オースティン2009」

☆★ 編集部より:次号予告 ★☆

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[掲載事項の凡例]

・日本語で読みやすいものになるように、タイトルははじめに日本語訳を、続いて原文を記します。
・人名や固有名詞の発音が不明の場合も日本語表記を添えました。便宜的なものですので、検索等を行う場合はかならず原文を用いてください。
・行事情報では、セッションの番号、タイトル日本語訳、タイトル原文を掲載します。本通信編集部注目のセッション、また説明が必要と思われるセッションには適宜「編注」として編集部による一行解説を付けます。
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[お願い]
・受信時にリンク先を示すURLが途中で改行されてしまう場合があります。お手数ですがコピー&ペーストで一行にしたものをブラウザのアドレス・バーに挿入し、リンク先をご覧ください。

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■行事情報:米国アーキビスト協会(SAA)第73回年次大会 8月11日-16日 
                    オースティン(米国テキサス州)
      
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◎大会テーマ:「持続可能なアーカイブズ:オースティン2009」
Sustainable Archives: Austin '09

Joint Annual Meeting of the Society of American Archivists and the Council of State Archivists (CoSA)
August 11-16, 2009
Hilton Austin

大会プログラム(PDF)
http://www.archivists.org/conference/austin2009/prelim-prog/AM09-PrelimProg.pdf

今年のSAAの年次大会は州アーキビスト評議会(Council of State Archivists: CoSA)との合同会議です。テーマは「持続可能なアーカイブズ」。このテーマはすでに昨年8月のサンフランシスコ大会時には決定していましたが、直後にアメリカ経済を直撃し今日まで続く金融危機という状況の中で、ますます時宜に適ったテーマになってきた感があります。SAAビジネス・アーカイブズ部会のメーリングリストへの投稿をみると、少なからぬ企業アーキビストが、所属企業の支出削減方針のもと、オースティン大会への参加を見合わせる様子がうかがえます。例年、SAA大会期間中半日を充てて開催される、ビジネス・アーカイブズ・コロキアムも、今年は多くの企業アーキビストが正式なプレゼンテーションを準備する余裕がないという理由から、オープン・フォーラムへと形式を変更する旨ディーン・ウェバー(Dean Weber)部会長(フォード社アーキビスト)より発表されました(6月17日)。テーマも当初予定されていた「より少ない(リソース)でより多く(Doing more with less)」から「生き残り戦略:できることを行う(Survival strategies: doing what we can)」へ変更されるとのことです。

さて、大会全体のテーマとプログラムに戻りましょう。大会プログラム委員会の説明によると、今大会の多くの教育セッション(分科会に相当)は大会テーマ「持続可能なアーカイブズ」とSAA、CoSAそれぞれの戦略的優先目標を取り入れたものです。SAAの戦略的優先目標は「技術(technologies)」「多様性(diversity)」そして「社会的関心とアドボカシー(public awareness/advocacy)」、CoSAのそれは「いまある実行可能性を確保する(Ensuring ongoing viability)」、「財源確保(Securing funding)」、そして「サービス提供(Providing service)」です。

今号では教育セッションのタイトルをご紹介します。

■□■ セッション・タイトル紹介 ■□■

◆8月13日(木)◆

◇101
オンライン・コミュニティを立ち上げ、管理し、参加する:オンラインのカルチャー・ショックを避ける
Building, managing, and participating in online communities: avoiding culture shock online
編注:フリッカー・コモンズやウィキペディアに関わる経験を参加者が語る。

◇102
あなたの猫を一か所に集める:持続可能な博物館記録管理を実行する
Herding your cats: implementing sustainable museum records management

◇103
州全体にわたる持続可能性:共同コレクション管理におけるアリゾナの経験
Statewide sustainability: Arizona's experiment in collaborative collection management

◇104
真のアーカイブズ2.0:ウェブ2.0のための利用、見方、潜在力研究
The real Archives 2.0: studies of use, views, and potential for Web 2.0
編注:どのような種類のウェブ2.0的なサービスを利用者は有益であると考えているか?ウェブ2.0のどの部分をアーカイブズは既に実行しているか?アーカイブズにおいてすでに存在するウェブ2.0への利用者の関わり方の特色は何か?

◇105
動産占有回復訴訟:州アーカイブズの見解
Replevin: the view from state archives
編注:本来は州が所有するはずの資料類が盗難や不注意からオンライン・オークションに出品されることは日常茶飯事である。どう対処すべきか。

◇106
アーカイブズ専門職を評価選別する:専門家の持続可能性問題に関わる多様な見解
Appraising the archives profession: multiple outlooks on professional sustainability issues
編注:低賃金、臨時雇い、昇進の機会がほどんどない、といった誰もが認識しているけれども、話したがらない重要問題を論じる。

◇107
練り直された教育を通じてグローバルそしてローカルなアーカイブズ専門職を支える
Sustaining the global and local archival profession through re-conceptualized education

◇108
植民地主義から協力へ:国際的収集に関する見方
From colonialism to collaboration: perspectives on collecting internationally
編注:米国のアーカイブズはこれまで政治不安や戦争などの状況下にある海外のアーカイブズ・コレクションを収集してきた伝統がある。このような海外資料を収集する際における、アメリカのアーキビストの適切な役割とは何か?フーバー研究所アーカイブズのブラッド・バウアー(Brad Bauer)「90年におよぶ国際的な収集:フーバー研究所アーカイブズの経験(90 years of international collecting: the experience of the Hoover Institution Archives)」、末日聖徒イエス・キリスト教会図書館アーカイブズのマシュー・K・ヘイス(Matthew K. Heiss)の「記録を管理する:海外における末日聖徒イエス・キリスト教会を記録するための進化しつつあるプログラム(Keeping records: the LDS Church's evolving program to document the Church around the world)」、テキサス大学オースティン校ベンソン・ラテンアメリカン・コレクションのクリスチャン・ケレハー(Christian Kelleher)「人権アーカイブズと国際的なアーカイブズの収集と開発のための現代的モデル」(Human rights archives and a modern model for international archival acquisition and development)」、以上3つの発表がある。

◇109
もう調査は結構!州全体にわたるコレクションの調査の管理とニーズ評価
Not another survey! Managing statewide collections inventories and needs assessments

◇110
ひとつ屋根の下で:アーカイブズを組織し直し、ひとつにまとめる
Under one roof: reorganizing and merging archives

◇111
あなたの音程を完璧にする:持続可能な視聴覚コレクションのための助成金申請書類作成と予算計上
Perfecting your pitch: grant writing and budgeting for sustainable audiovisual collections

◇201
ビデオゲーム・アーカイブズ:複雑なデジタル物を収集保存して継続的なアクセスを提供する
Videogame archives: collecting, preserving, and providing sustained access to complex digital artifacts

◇202
アイデンティティを表現し、記憶を構築する:ローカル、グローバル、そしてオンラインのコミュニティをアーカイブする
Expressing identities and constructing memories: archiving local, global, and online communities

◇203
わたしはいかにしてくよくよするのを止めて電子記録保存を愛することを学んだのか
How I learned to stop worrying and love electronic records preservation

◇204
大洪水に対応する:限られた資源でデジタル・コレクションを責任をもって管理する
Keeping up with the deluge: managing digital collections responsibly with limited resources

◇205
動産占有回復訴訟:あらゆる方面から自由に討議する
Replevin: an open discussion from all sides

◇206
みんなどこ?小人数スタッフで時代に取り残されないようにする
Where is everyone? Staying current with a small staff

◇207
データを保存し、関係を築く:分散型デジタル保存に関わる二つの経験
Preserving data, building relationships: two experiences with distributed digital preservation
編注:分散型デジタル保存とは、デジタル・コレクションと電子記録保存に関するアプローチの一つ。LOCKSS (Lots of Copies Keeps Stuff Safe: たくさんのコピーがモノを守る)という考え方に基づく。

◇208
プライベートな文化と公共アーカイブズ:文化的プライバシーとは何であり、なぜそれが重要なのか?
Private cultures and public archives: what is cultural privacy and why is it important?

◇209
調査によると...:4つのアーカイブズ機関調査から得られた意欲、方法、知見
Survey says...: motivations, methodologies, and findings from four archival repository surveys

◇210
カネ、カネ、カネ:アーカイブズへの資金調達に成功した提唱者から得る教訓
Money, money, money: lessons from successful advocates for archives funding

◇211
焼け跡/洪水から立ち上がる:アーカイブズのためのCOOP計画
Arising from the ashes/flood: COOP planning for archives
編注:COOPとはcontinuity of operations(業務継続)のこと。

◆8月14日(金)◆

◇301
コンソーシアム:持続可能な協力を創り出すためのモデル
Consortia: models for creating sustainable collaborations

◇302
SAAフェローがアーカイブズ・プログラムのための提言に関してずばり語る
SAA Fellows speak out on advocating for archives programs

◇303
敵と同衾する:カトリック、フリーメーソン、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・クイアー資料保存機関におけるヘイト・コレクション
Sleeping with the enemy: hate collection in Catholic, Masonic, and LGBTQ repositories
編注:ヘイト・コレクション(またはbias collection、ヘイト[hate]は「憎しみ、憎悪、嫌悪」の意味)とは、マイノリティや歴史的に中傷を受けたコミュニティに関する資料保存機関がしばしば収集しているもので、これらマイノリティや歴史的に汚名を被ったコミュニティを攻撃したり破壊することを意図する側の個人、団体によって作成された資料。

◇304
もしわたしたちが記録/非記録を超えたら、次に何が来るか?
If we go beyond record/non-record, what comes next?

◇305
一日の仕事を終えた後のアーカイブズ(アーカイブズの軽くて、文学的で、好色な面)
Archives after hours (the light, literary, and lascivious side of archives)
編注:アーカイブズに関連する小説に描かれたセクシュアリティ、アーカイブズに関連する俳句(Archival Haiku)、アーキビストと彼らのブログのテーマについて三つの発表。俳句に関する発表を行うワイオミング州オルバニー郡公共図書館のキャシー・マーキス(Kathy Marquis)は来日経験を持つ。

◇306
オメカ:デジタル・コンテンツを引き立たせるためにウェブ2.0技術を利用する
Omeka: using Web 2.0 technologies to enhance digital content
編注:オメカとはオンラインでのオープンソースの展示・プレゼンテーション用のツール。ソーシャル・タギングやブログといった機能をサポートしている。

◇307
アーカイブズにおいて身体的な機能障害を持つ人々を受け入れるための戦略
Strategies for accommodating people with physical impairments and disabilities in archives

◇308
ヘルス・サイエンスにおけるデジタル研究データの保存
Preserving digital research data in the health science

◇309
オーラル・ヒストリー実施中:組織の知識と機関の記憶を持続させる
Oral history in action: sustaining organizational knowledge and institutional memory

◇310
小規模組織においてデジタル記録の保存研究を実施する:インターパレス3
Implementing digital records preservation research in small organizations: InterPARES 3

◇311
倫理入門講座
Ethics 101
編注:SAAの倫理規範(SAA Code of Ethics)と貴重書、手稿資料、特殊コレクションを扱うライブラリアンのための倫理的行動基準(standard for ethical conduct for rare book, manuscript, and special collection librarians)を用いて、セッション聴講者も参加して「倫理的なジレンマ」とそれへの対応を考える。

◇401
コレクション発展のためのウェブ2.0の可能性
The potential of Web 2.0 for collection development
編注:ウェブサイトのハーベスティングやコレクション寄贈者とのコミュニケーションの手段としてウェブ2.0を活用している事例、そして大学とソーシャル・ネットワーキング・サイトの間での論争・紛争の記録事例の発表と討議。

◇402
認定アーキビスト協会20周年:認証の進化、挑戦、将来
ACA at 20: the evolution, challenges, and future of certification

◇403
損失と回復:コレクションと組織に対する内部的窃盗の損害を理解する
Loss and recovery: understanding the toll of insider theft on collections and organizations

◇404
アーカイブズにおける共同的な指導と学習:評価と洞察
Collaborative teaching and learning in the archives: assessment and insights

◇405
あなたの観客をローカル、そしてグローバルに増やす
Expanding your local and global audiences

◇406
森を見る:環境上の持続可能性とアーカイブズ
Seeing the forest: environmental sustainability and archives

◇407
持続可能な情報管理戦略の一部として一過性記録の予定を立てる
Scheduling transitory records as part of a sustainable information management strategy
編注:電子的な環境において「一過性の記録」という言葉は、行動や意思決定を記録していない非記録データ(non-record data)を、組織の記録管理システムにおいて分類されファイルされるべき情報から区別する。一過性の記録に対する米国とカナダのレコードマネジャーのアプローチには相違があるかどうか、といった点を探る。

◇408
アドボカシー、教育、そしてお金:州歴史記録諮問委員会はいかに支援できるか
Advocacy, education, and money: how State Historical Records Advisory Board can help

◇409
日曜大工による煉瓦:21世紀におけるカリブ海地域アーカイブズの維持
Brick by bricolage: sustaining Caribbean archives in the 21st century

◇410
分割されたコレクション、相容れない使命
Divided collections, divergent mission
編注:本来は一つのものであったコレクションがさまざまな理由から複数の機関で保存されることになった事例を検討する。

◇411
新進アーキビスト研究発表セッション
Emerging archivists paper session

◆8月15日(土)◆

◇501
「多くの成果を少ない整理過程で」再訪:あなたの機関とコレクションのための正しい整理戦略を選択する
More product, less process revisited: choosing the right processing strategy for your repository and collections

◇502
わたしの顔/公共的な空間:ウェブ2.0世界における写真とフィルムのためのプライバシー問題
My face/public space: privacy issues for photographs and film in the Web 2.0 world

◇503
アーカイブズと記録管理プログラム:地方政府職員にその問題を明らかにする
Archives and records management programs: making the case to local government officials

◇504
ちょっとした知り合い以上:DACSと随伴的な標準
More than just passing acquaintances: DACS and companion standards
編注:DACSは2004年にSAAの標準として認定されたアーカイブズ資料の記述標準で、国際標準であるISAD(G)、ISAAR(CPF)を米国国内向けに手直ししたもの。

◇505
伝統的なフォーマットからデジタル配信へ:インターネット時代において研究のために維持される視覚コレクション
From traditional formats to digital delivery: visual collections sustained for research in the internet age

◇506
わたしたちが忘れるといけないから―わたしたちが忘れるといけないから!ポスト・コロニアルなアーカイブズにおいて記憶を維持する
Lest we forget--lest we forget! Sustaining memory in post-colonial archives
編注:かつて従属的な地位にあったカリブ海地域とハワイ諸島の記憶を守るための取り組み事例。

◇507
レオナード・ラポートを記憶にとどめる
Remembering Leonard Rapport
編注:レオナード・ラポートは昨年(2008年)95歳で亡くなった著名な著名なアーキビスト。アメリカ独立戦争期の資料の専門家で長くNARAに奉職した。

◇508
ファイル・キャビネットからパブリック・アクセスへ
From file cabinet to public access

◇509
アーカイブズを町に連れ出す:持続可能なアーカイブズを創り出す
Taking archives to the streets: creating sustainable archives

◇510
わたしたちの評価選別方法:理論が現実に出会う時
How we appraise: when theory meets reality

◇601
流れに乗る:デジタル化を統合するための持続可能なモデル
Going with the flow: sustainable models for integrating digitization

◇602
広角レンズの焦点を合わせる:視覚資料コレクションの最低限の整理
Focusing the wide-angle lens: minimal processing of visual materials collections

◇603
「イイもの」をつかむ:連邦政府の最も機微に触れる記録を公開する
Getting at the "Good stuff": declassifying the most sensitive records of the federal government

◇604
完璧な嵐か停滞する天候か?大学院レベルでのアーカイブズ教育の持続可能性
The perfect storm or a stalled weather system? The sustainability of graduate archival education

◇605
デ・ニーロの下着をとっておく:舞台芸術アーカイブズを共同で維持する
Saving De Niro's boxing trunks: sustaining performing arts archives collaboratively

◇606
難問に対処する:共同収集を通じて少数派であるコミュニティや話題を記録する
Meeting the challenge: documenting under-represented communities and topics through cooperative collecting

◇607
ギャップを埋める:スタッフの異動を管理する
Bridging the gap: managing staff transition

◇608
消えない記憶:悲劇に関するコレクションの持続的な利用
Lasting memories: sustained use of collections of tragedy

◇609
合理化時代の地方政府アーカイブズ
Local government archives in an age of cutbacks

◇610
「全世界がじっとみている」:EAC-CPFを用いた記述システムの文脈上の情報
"The whole world is watching": contextual information in descriptive systems with EAC-CPF
編注:EAC-CPFとはEncoded Archival Context-Corporate bodies, Persons and Families 1.0 (符号化記録史料脈絡―組織体、個人、家族1.0)の略。

◇611
データの海の中で立ち泳ぎをする:評価選別に対する3つのリスク・ベースの接近
Treading water in a sea of data: three risk-based approaches to appraisal

◇701
イギリス人がやってくる! 変わりゆく世界における新しい見方
The British are coming! New perspectives in a changing world
編注:ヨーロッパのアーキビストたちが取り組む、アーカイブズとその作成者に関する標準データを統合する革新的なアプローチの事例報告。グラスゴー大学アーカイブズ・サービスのビクトリア・ピータース(Victoria Peters)による「利用者を力づける:フレーザーが建てたアーカイブズの館(Empowering the user: the House of Archives that Fraser built.)」と題した企業史料関連プロジェクトに関する発表を含む。

◇702
歴史的な理性と21世紀の技能を育てる
Fostering historical reasoning and 21st century skills

◇703
新たな世界に挑戦する:デジタルという未知の土地を往くアーカイブズ探検家
Braving the new world: archival explorers in digital terra incognita

◇704
図書館、アーカイブズ、そして博物館:本気でひとつにまとまる
Libraries, archives, and museums: converging for real

◇705
あなたの職場の首席情報官を記録のリテンション(保管)とアクセスに関わらせる
Engaging your chief information officer in records retention and access

◇706
"残すに値するすべてのニュース":デジタル時代におけるニュース保存の挑戦
"All the news that's fit to keep": the challenges of news preservation in the digital age

◇707
内部告発者倫理:いつ、いかに不正行為を報告するか?
Whistle blower ethics: when do you report wrongdoing and how?

◇708
ボーン・デジタル記録のために持続可能な保存環境を構築する:三つの事例研究
Building sustainable preservation environments for born-digital records: three case studies

◇709
実効性ある民主主義のためのアーカイブズ
Archives for effective democracy

◇710
マッシュアップ(混ぜ合わせる):アーキビストと地理情報システムの実務家:変わりゆく世界の中で地球の足跡を記録する
Mash up - archivists and GIS practitioners: capturing earth's foodprints in a changing world

◇711
COSTEP事例研究:現実世界における全州規模の緊急準備体制
COSTEP case studies: statewide emergency preparedness in the real world
編注:COSTEPとはCoordinated Statewide Emergency Preparedness(組織的な全州規模の緊急準備体制)の略。

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[略称一覧]
ACA: Association of Canadian Archivists(カナダ・アーキビスト協会)
ASA: Australian Society of Archivists(オーストラリア・アーキビスト協会)
BAC: Business Archives Council(ビジネス・アーカイブズ・カウンシル)
BACS: Business Archives Council in Scotland
(スコットランド・ビジネス・アーカイブズ・カウンシル)
DCC: Digital Curation Center(英国デジタル・キュレーション・センター)
ICA: International Council on Archives(国際文書館評議会)
LSE: London School of Economics and Political Science
(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)
MLA: Museums, Libraries and Archives Council
(英国博物館、図書館、アーカイブズ評議会)
NARA: National Archives and Records Administration
(米国国立公文書館記録管理庁)
RIKAR: Research Institute of Korean Archives and Records
(韓国国家記録研究院)
SAA: Society of American Archivists(米国アーキビスト協会)
SBL: Section for Business and Labour Archives
(企業労働アーカイブズ部会、ICA内の部会)
SoA: Society of Archivists(イギリス・アーキビスト協会)
TNA: The National Archives(英国国立公文書館)

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☆★ 編集部より:あとがき、次号予告 ★☆

6月半ばにテーマと形式の変更がアナウンスされたビジネス・アーカイブズ・コロキアムに関して、今月5日ディーン・ウェバー部会長から、「インターネットでコロキアム!!!!!(Colloquium on the internet!!!!!)」という投稿がメーリングリストにありました。ネットを通じて画像やプレゼンテーションを共有し、音声については電話回線によってホテルの会場と遠隔地にいる参加者をつなぐということです。同部会長は、オースティンでの大会に参加できないビジネス・アーキビストが多い状況から、インターネットを利用してどこでも参加できるようなコロキアムにできるようしたい、という考えを6月の段階で表明していました。そしてついにスポンサーを獲得することができたということです。インターネットを利用した今回の試みは、SAA内では初めてのものです。

SAA内ではさまざまなグループが活発に活動しています。今年のビジネス・アーカイブズ・コロキアムに関するメールのやり取りからは、部会長らグループのリーダーたちがメンバーの利益になるよう、知恵を出し合い工夫しながら動いている様子が伝わってきました。

SAAのメーリングリストには一般に公開されているもの(public lists)と、メンバーズ・オンリーの非公開のもの(private lists)があります。ビジネス・アーカイブズ部会のリストは非公開のものです。メーリングリストに関する詳細は次のURLをご覧ください。
http://www.archivists.org/listservs/

次号は『ビジネス・アーカイブズ 理念と実践』最新号に関する文献情報を予定しております。2009年9月上旬配信予定です。どうぞお楽しみに。

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◆◇◆バックナンバーもご活用ください◆◇◆

http://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bn/index.html

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◆◇◆配信停止をご希望の方は次のメールアドレスまでご連絡ください◆◇◆

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◆◇◆〈渋沢栄一記念財団からのお知らせ〉◆◇◆

□「企業史料ディレクトリ」:企業アーカイブズと企業史料の所在・概要ガイド

2008年7月22日公開いたしました。日本を代表する企業を中心とした企業アーカイブズと史料保存・学術研究機関合わせて30企業・団体・機関の概要、所蔵資料に関する情報を掲載しております。ぜひご覧ください。
http://www.shibusawa.or.jp/center/dir/index.html

□実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」

「今日の栄一」「渡米実業団」「栄一情報」「栄一関連文献」「センターニュース」「今日の社史年表」「社史紹介(速報版)」「ビジネス・アーカイブズ通信(速報版)」「アーカイブズニュース」「図書館ニュース」をお届けしております。
http://d.hatena.ne.jp/tobira/

「アーカイブズニュース」では政府の「公文書管理の在り方等に関する有識者会議」の動向やアーカイブズのデジタル化、資料の発見・公開に関わるニュースを随時ご紹介しております。

ブログ画面右側の「カテゴリー」にある「アーカイブズニュース」をクリックしてください。「アーカイブズニュース」として掲載した記事をまとめて一覧することができます。

・カテゴリーの紹介
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20080203

実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」はほぼ毎日更新しております。どうぞご利用ください。

□「渋沢栄一関連会社社名変遷図」

渋沢栄一がどのような会社に関わったか、それが今にどうつながっているのか、一目でわかるように業種別にまとめて変遷図にしました。現在59図掲載中です。社名索引もありますので、どうぞご覧ください。
http://www.shibusawa.or.jp/eiichi/companyname/index.html

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ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信) No.21
2009年8月11日発行 (不定期発行)
【創刊日】2008年2月15日
【発行者】財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター
【編集者】財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター
      「ビジネス・アーカイブズ通信」編集部
【発行地】日本/東京都/北区
【E-Mail】
【サイト】http://www.shibusawa.or.jp/center/ba/index.html

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