研究センターだより

15 4大学での寄附講座(慶應大学、東京大学、関西大学、華中師範大学)について

『青淵』No.714 2008(平成20)年9月号

4大学での寄附講座

(慶應大学、東京大学、関西大学、華中師範大学)について

2004年度春学期からスタートしました5年間の慶應義塾大学法学部での寄附講座は7月8日に無事終了しました。最終年度は「地球的課題と個人の役割」というテーマで、多彩な講師をお招きしました。例年を上回る人気で、1,000名以上の履修者が毎回2つの教室に分かれ、講演を聴講しました。いまや三田キャンパスの超人気講座になりました。特に6月27日には、第4回アフリカ開発会議に出席するため来日したロック歌手のボノ氏が、慶應大学創立150周年記念事業の一環として、慶應大学から名誉博士号を授与され、寄附講座では約1,000名の学生に対して、感動的な講演を行いました。その様子はテレビのニュースや新聞各紙で大きく取り上げられました。

今年度から2つの新しい寄附講座が始まりました。一つは東京大学大学院法学政治学研究科での「ヘボン−渋沢講座」です。今から90年前の1918(大正7)年に、米国東海岸の銀行家ヘップバーン氏からの寄附金により、東京大学法学部に「ヘボン講座」として、米国の憲法・歴史および外交の寄附講座が開設されました。現在、講座名はなくなりましたが、90周年を記念して、今年から3年間米国から著名な学者を招へいし、同大学大学院生を対象に、約1週間の夏期集中講義(英語)を行うことになりました。今年はクライド・ウィルコックス:ジョージタウン大学教授が、アメリカ選挙における利益団体の果たす役割について講義します。それに先立ち、第1回「ヘボン−渋沢」記念公開講座シンポジウム「大統領選挙とアメリカ外交の今後」が下記のとおり開催されました。

日時 7月29日(火) 14時30分〜17時
場所 東京大学法学部弥生会館3F
パネリスト 「大統領選挙の分析」 クライド・ウィルコックス:ジョージタウン大学教授
「アメリカ外交の動向」 マイケル・マスタンドゥーノ:ダートマス大学教授
「日米関係への含意」 北岡伸一:東京大学教授
司会・コメンテーター 久保文明:東京大学教授(同時通訳有り)

もう一つは関西大学文学研究科での寄附講座です。9月24日から来年1月14日まで、毎週水曜日13時から14時30分に同大学千里山キャンパスで開講されます。公開講座ですので財団からの聴講者も大歓迎です。プログラムの詳細はこちら(http://www.icis.kansai-u.ac.jp/shibusawa2008.html)をご覧下さい。

昨年から始まりました中国武漢市華中師範大学での寄附講座は、12月9日に同大学内で、エズラ・ヴォーゲル:ハーバード大学名誉教授が講演を行います。演題は、「第二次大戦後の日中関係」です。

(研究部・木村 昌人)


一覧へ戻る