渋沢栄一記念財団は、これまで「可能性を求めて」ということで、広範な事業展開を進めてまいりましたが、本年4月に渋沢栄一が新しい紙幣の肖像に決まり、また、9月にはNHKが渋沢栄一を主人公とした大河ドラマ制作を発表したことで、渋沢栄一に対する注目がより一層高まるといった状況の中で、渋沢栄一に対する評価が変化しつつあり、それをしっかり見つめ直す時と考えて、この先の事業の見直しをすることとなりました。併せて、渋沢史料館常設展示のリニューアル、施設をリノベーションする必要にせまられ、その資金を確保するという側面からも、特に国際的な事業の見直し、実行すべき事業の絞り込みを行うという判断にいたりました。

　その見直し事業の一つに、助成事業があります。これまで多くの方にご活用いただき、様々な分野の研究促進、文化発展に寄与してまいりましたが、先に述べました事情により、2020年度より、当面の間停止するという判断に至りました。皆様のご期待にそえないことに対して申し訳なく存じますが、ご理解いただければ幸いに存じます。

　多くの学術文化事業が、ますます発展することを願って止みません。

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