企画展示 詳細

企画展 終了

養育院の「院長さん」渋沢栄一 父となり祖父となり曾祖父となり

会期 2023年3月18日(土)~2023年5月28日(日)
会期中の休館日 月曜日、3月22日(水)、5月2日(火)、5月9日(火)
後援 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター

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現在、感染症拡大状況を考慮して、開館方法を定めています。
 ・団体・グループでのご見学はお受けしていません。
 ・感染症拡大などの状況により、予告なしに開館方法を変更させていただく場合がございます。
 ・事前申し込みは必要ありません。
 ・最新情報は利用案内をご確認ください。

概要|展示構成|展示資料紹介|関連講演会|印刷物|プレスリリース|開催概要

概要

 渋沢栄一は多数の企業・経済団体などの設立・育成に関わる一方で、教育・福祉・医療など数多くの社会事業にも関わりました。その中で、最も長く関与した事業は、東京の「養育院」です。栄一にとって、養育院は社会事業に関わった出発点であり、その後の活動の基盤でした。
 養育院は、子供から老人まで、さまざまな理由で生活が困難となった人々を保護し、治療や教育などを行うための福祉施設でした。栄一は養育院と明治7年(1874)から関わるようになり、明治12年(1879)から亡くなる昭和6年(1931)までの52年間にわたり、院長(時期により委員長)を務め続けました。
 栄一は養育院で保護された人々の中でも、貧困・病気・孤児・棄児などさまざまな事情を抱えた児童たちをとりわけ気にかけていました。栄一は保護児童たちへ、自身は「父」や「祖父」、「曾祖父」であると語りかけ、また児童たちからは親しみを込めて「院長さん」と呼ばれていました。
 養育院長として栄一が果たした役割は多岐にわたりますが、本展では特に保護児童たちとの関係について取り上げながら、「院長さん」と慕われた栄一の活動と想いをご紹介します。

展示構成

第1章 養育院と渋沢栄一のあゆみ
第2章 「院長さん」の活動・想い
第3章 生涯、「院長さん」として

展示資料紹介

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『院長さんの御邸へよばれて』 
昭和4年(1929) 渋沢史料館所蔵
栄一は昭和4年(1929)5月に東京市養育院感化部井之頭学校の生徒を自邸(飛鳥山邸)に招いて園遊会を催しました。この資料は、その時の様子を生徒9名が記した自筆の作文を製本し、井之頭学校から栄一に贈られた作文集です。

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渋沢栄一「最後」の写真の1枚 
昭和6年(1931)9月17日 『東京市養育院月報』363号(1931年)より
東京市養育院幹事の田中太郎は、昭和6年(1931)9月17日に写真師を連れて飛鳥山邸を訪れ、3枚の写真を撮影しました。この写真はその最後の1枚です。同年11月の栄一の葬儀後、養育院長として撮影に臨んだこれらの写真が、「最後的記念」になったと、穂積重遠(栄一孫)が田中に伝えたとされています。

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東京市養育院巣鴨分院での児童の遊戯 
大正初期ヵ  渋沢史料館所蔵
大正初期に作成されたと思われる『東京市養育院写真帖』の中の一枚です。巣鴨分院は明治43年(1910)に設立された児童専用の分院で、分院内に幼稚園・小学校が併設されていました。写真の遠景中央に見えるのが校舎で、その左は講堂。栄一は巣鴨分院を訪れるとこの講堂で児童たちに訓話を行いました。

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東京市養育院巣鴨分院での藪入会 
昭和4年(1929)9月13日 渋沢史料館所蔵
写真は昭和4年(1929)9月の巣鴨分院での藪入会で撮影されたものです。中央右が栄一、左は養育院幹事田中太郎です。

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東京市養育院巣鴨分院改築落成披露会で講演する栄一 
昭和2年(1927)4月29日 渋沢史料館所蔵 
栄一は講演会などで慈善について話す時、その精神を「論語」や「孟子」などの言葉を引き、儒教的な言葉・観念から語りました。この写真には、栄一が同年に揮毫した「博愛之謂仁」(韓愈「原道」より)の額が見えます。

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東京市養育院巣鴨分院への最後の訪問
昭和6年(1931)6月13日 渋沢史料館所蔵
渋沢栄一の最後の養育院訪問は同年6月13日のことでした。巣鴨分院を訪れると児童たちへ訓話を行っていた栄一は、最後の訪問となったこの日も児童たちへ訓話をしました。

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渋沢栄一書 待有余而済人終無済人之日
大正9年(1920)8月  渋沢史料館所蔵 小平忠生撮影
栄一が好んで揮毫した言葉の一つです。栄一は養育院創立50年を記念した扇面にこの言葉を揮毫し、また栄一の死後、社会事業団体が連名で主催した追悼会では、栄一揮毫のこの言葉の絵葉書が記念品として配布されました。

関連講演会

演題:"論語と算盤"にみる渋沢栄一の福祉事業への思い
講師:井上潤(公益財団法人渋沢栄一記念財団業務執行理事・渋沢史料館顧問)
日時:2023年5月14日(日) 13:30~15:00
会場:渋沢史料館1階 多目的室
参加費:無料(ただし、入館券が必要)
定員:30名(事前申込制、先着順)
申込方法:申込フォームにて(3/18 10:00受付開始予定)

解説パンフレット

「養育院の「院長さん」渋沢栄一 父となり祖父となり曾祖父となり」
定価300円(A4判、16頁、カラー)
青淵商店(ミュージアムショップ)、オンラインショップにて販売中。

印刷物

・リーフレット(PDF:1.09MB
・展示資料目録 (PDF:426KB

プレスリリース

プレスリリース(PDF:1.16MB

開催概要

  • 会期   2023年3月18日(土)~2023年5月28日(日)
         *新型コロナウイルス感染症の影響により、予定変更となる場合があります。
  • 開館時間 10:00~16:00 *最終入館は15:30
  • 会場   渋沢史料館 企画展示室(東京都北区西ケ原2-16-1 飛鳥山公園内)
  • 入館料  一般 300円、小中高生 100円     
  • 主催   公益財団法人渋沢栄一記念財団 渋沢史料館
  • 後援   地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター

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