編著者 | 周見 著 |
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発行所 | 日本経済評論社 |
発行年 | 2010年 |
ページ数 | 378p |
概要 | |
目次情報 | 日本語版によせて. 周見氏著作まえがき. 序. 序章 研究の目的、方法と構成. 第1節 研究の目的と意義. 第2節 研究方法. 第3節 内容構成. 第1章 中日両国近代企業家の発生およびその構成上の差異. はじめに. 第1節 江戸時代の商品経済の発達と商人. 1 商品経済の発展とその原因. 2 江戸時代の商人. 第2節 工業化と近代企業家集団の形成. 1 殖産興業と工業化の組織者としての新政府の役割. 2 日本の近代企業家の特徴. 3 政商の形成とその財閥への転換. 4 専門経営者の早期出現とその企業経営における役割. 5 指導者型企業家と商工庶民型企業家について. 第3節 アヘン戦争前の中国社会構造と商人. 1 清朝の経済基盤. 2 清代商品経済の発展水準. 3 アヘン戦争以前の中国商人. 第4節 中国封建社会の転換と近代企業家の形成. 1 洋務運動の勃興と甲午(日清)戦争後の政策転換. 2 買弁型企業家の形成. 3 官僚型企業家の出現. 4 紳士および工商庶民型企業家. 第5節 近代中日両国企業家集団の比較. 1 買弁型企業家はなぜ近代日本で大きな集団を形成しなかったのか. 2 近代中国にはなぜ日本型の政商が出現しなかったのか. 3 近代中国の専門経営者について. 第2章 近代日中企業家の代表人物-渋沢栄一と張謇. はじめに. 第1節 日本の著名な企業家-渋沢栄一. 1 企業家になる前の渋沢栄一. 2 商工業界に身を投じたのちの渋沢栄一. 第2節 近代中国の企業家-張謇. 1 青少年時代の張謇と彼の士大夫への道. 2 商工業界に身を投じた後の張謇. 第3節 渋沢栄一と張謇の経歴と近代日中社会. 1 渋沢栄一の「早年出仕」と張謇の「大器晩成」. 2 渋沢栄一と張謇が官を辞して商工業に従事した共通の原因. 3 渋沢栄一の訪欧と張謇の訪日. 4 渋沢栄一と張謇の政治に対する姿勢と社会背景. 第3章 渋沢栄一と張謇の実業思想. はじめに. 第1節 渋沢栄一の実業思想. 1 賎商思想に対する批判と『論語』の新解釈. 2 道徳経済合一思想の主な内容. 3 道徳経済合一思想と日本の儒教資本主義. 第2節 張謇の実業思想. 1 『代鄂督条陳立国自強疏』に現れる実業思想. 2 張謇の綿鉄主義. 第3節 張謇と渋沢栄一の実業思想の比較. 1 張謇と渋沢栄一の儒教思想の特徴. 2 張謇と渋沢栄一の儒教思想の違いとその原因. 第4章 張謇、渋沢栄一と中日両国における株式会社制度の形成. はじめに. 第1節 渋沢栄一と日本における株式会社制度の確立. 1 株式会社制度の知識の啓蒙と『立会略則』. 2 日本最初の株式会社-第一国立銀行の創立. 3 株式会社の制度上の健全さと渋沢栄一の役割. 第2節 中国における近代株式会社の形成と張謇. 1 初めての株式会社-郵船招商局の誕生 2 官督商弁企業の初志と失敗. 3 張謇の株式会社創設の実践. 4 張謇と中国の会社法. 第3節 中日両国の株式会社が異なる発展を遂げた原因. 1 株式会社の形成発展における両国政府それぞれの役割. 2 官利制度について. 3 中国の株式会社の普及におけるその他の阻害要因. 第5章 渋沢栄一と張謇の企業経営および商工業界における活動. はじめに. 第1節 渋沢栄一の企業経営と商工業界における活動. 1 渋沢栄一と第一国立銀行の経営. 2 渋沢栄一の多種多様な企業活動. 3 渋沢栄一の経済団体活動. 4 渋沢栄一の企業活動と井上馨. 第2節 張謇の企業経営と商工業活動. 1 大生紗廠創設の過程. 2 中国近代紡績企業の状況と大生紗廠の成功. 3 張謇の経営多角化戦略. 4 張謇の商工業界活動. 5 張謇と張之洞の人的結合. 第3節 張謇と渋沢栄一の企業活動の比較. 1 官職と経歴の企業活動への影響. 2 「通官商之郵(官商ノ郵ヲ通ズ)」活動の異なった性格. 3 経営活動における異なる特徴と理念上の要因 第6章 張謇と渋沢栄一の異なった歴史的結末と教訓. はじめに. 第1節 大生企業グループの成功から失敗へ. 1 大生企業グループの拡張. 2 債務危機の発生と大生企業グループの解体. 3 企業経営失敗の個人的要因. 第2節 張謇と渋沢栄一との比較からの啓発. 1 張謇と渋沢栄一の企業活動の成否と社会環境. 2 いかに失敗者としての張謇を評価するのか. 3 張謇と渋沢栄一の精神遺産. 主要参考文献. あとがき |