企画展示 詳細

企画展 「企業の原点を探る」シリーズ 終了

近代紡績のススメ ―渋沢栄一と東洋紡―

会期 2015年03月14日(土)~2015年05月31日(日)
会期中の休館日 5月4日を除く毎月曜日、3月24日(火)、4月30日(木)、5月7日(木)、30日(土・14時以降)
後援 東洋紡株式会社

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みどころ|関連事業|展示資料紹介|広報印刷物|関連情報|開催概要

みどころ

本年、創立から133年を迎える東洋紡株式会社は、渋沢栄一から贈られた「順理則裕」を企業理念としています。同社の起点となる大阪紡績会社、三重紡績会社は、いずれも栄一が創立、育成に尽力した会社です。日用の品となる綿糸、綿布の輸入量の多さを憂慮した栄一は、最新の紡績技術、機械を導入、合本会社として近代的で大規模な紡績事業を推進し、成功させました。この新しい産業は次第に成長を遂げ、綿糸・綿布は日本の主要な輸出品となっていきます。本展では、東洋紡株式会社創立期を中心に、紡績業に対する栄一の思いと会社育成への関わりを紹介します。

展示構成

  • 1. 大規模紡績を合本会社で―大阪紡績会社創立―
  • 2. 十基紡からの脱出―三重紡績会社創立―
  • 3. 紡績の時代―国を支える産業に―
  • 4. 世界を視野に―東洋紡績株式会社誕生―
  • 5. もっと、なんだかわからない会社へ。―高い技術で豊かな未来を創造する―

 

主な展示資料

  • 蜂須賀茂韶宛 渋沢栄一書簡          1879年  渋沢史料館所蔵
  • 山辺丈夫日記                 1879年  東洋紡株式会社所蔵
  • 紡績組合第六回総会議決趣旨          1881年  大阪商工会議所所蔵
  • PLAN OF SPINNING MILL            1881年  渋沢史料館所蔵
  • 渋沢栄一肖像写真               1883年頃 渋沢史料館所蔵
  • 大阪紡績株式会社精紡室            1908年頃 東洋紡株式会社所蔵
  • 銀製センターピース 1916年制作、1917年山辺丈夫が受贈  東洋紡株式会社所蔵
  • 渋沢栄一書「順理則裕」            1921年  東洋紡株式会社所蔵

無料開館

2015年5月3日(日・祝) 東洋紡株式会社創立記念日無料公開

1882年5月3日、東洋紡株式会社の源流の一つである大阪紡績会社が創立しました。東洋紡は、この日を創立記念日としています。

関連シンポジウム

第1回 渋沢栄一と大阪~関西企業との関わりを中心に~

近代日本の経済社会に大きな足跡を残した渋沢栄一は、明治時代に五代友厚、松本重太郎ら大阪財界人と協力し、大阪と東京のバランスのとれた日本経済の発展に尽力しました。このシンポジウムでは、大阪紡績(現在の東洋紡)や京阪電気鉄道など関西企業の設立・経営への渋沢の関わりに注目し、その今日的な意味を考えます。
※定員に達したため、第1回の参加受付は終了しました。

日時 2015年4月16日(木) 18:30~20:45 (開場 17:30)
会場 綿業会館(大阪市中央区備後町2-5-8)
定員 200名(事前申込・先着順)/参加費:無料
主催 東洋紡株式会社、公益財団法人渋沢栄一記念財団
後援 大阪商工会議所
司会 宮本又郎(大阪企業家ミュージアム館長、大阪大学名誉教授)
パネリスト 津村準二(東洋紡株式会社相談役、一般社団法人日本綿業倶楽部理事会長)
佐藤茂雄(京阪電気鉄道株式会社最高顧問、大阪商工会議所会頭)
阿部武司(国士舘大学政経学部教授)
老川慶喜(立教大学経済学部教授)

シンポジウム「渋沢栄一と大阪」.pdf

第2回 渋沢栄一と東洋紡

1882年(明治15)に、渋沢栄一が大阪の財界人と協力して設立した大阪紡績(現在の東洋紡)は、三重紡績と合併し、昭和初期には世界最大規模の紡績会社に成長しました。「順理則裕」という経営の基本理念を貫いた同社の歩みを振り返りながら、栄一の近代紡績業への思いを考えます。
※定員に達したため、第2回の参加受付は終了しました。

日時 2015年4月18日(土) 13:30~16:30
会場 渋沢史料館会議室(地図・アクセス)
定員 40名(事前申込・先着順)/参加費:無料(要入館料)
主催 東洋紡株式会社、公益財団法人渋沢栄一記念財団
司会 阿部武司(国士舘大学政経学部教授)
パネリスト 宮本又郎(大阪企業家ミュージアム館長、大阪大学名誉教授)
村上義幸(東洋紡株式会社社史編集室)
平野恭平(神戸大学大学院経営学研究科准教授)
大田康博(徳山大学経済学部教授)

展示資料紹介

渋沢栄一 1883年頃

shibusawa eiichi.jpg大阪紡績と三重紡績を創立、原料となるインド綿輸入の道を拓くなど、日本の紡績業を主力産業へと成長させた。大阪紡績、三重紡績、両社合併後の東洋紡績で相談役等を務めた。

PLAN OF SPINNING MILL TO BE ERECTED AT OSAKA JAPAN  1881年

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大阪の紡績工場のための計画図。大阪紡績会社1号工場のための図面か。綿繰・混綿室、打綿室、前紡室、精紡室、綛取室の各部屋に機械が配置されている。

『紡績組合第六回総会議決趣旨』 1882年 大阪商工会議所所蔵

bousekikumiai.jpg1881年12月に開催された紡績組合第6回総会の議決録。工場用地の選定と購入、器械注文、工場建築、株高出金割合、株高増募集、会社創立願書上申手続の6項目についての決定事項を記した書類。作成者は紡績組合世話掛 矢島作郎、渋沢栄一、蜂須賀茂韶。大阪紡績会社創立前の動向をうかがい知る、貴重な資料である。

銀製センターピース 1916年制作、1917年山辺丈夫が受贈 東洋紡株式会社所蔵

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イギリスの紡績機製造会社プラットブラザーズ社、紡績機用針布製造会社ジョセフサイクス社、蒸気機関製造会社ジョンマスグレーブ社が、大日本紡績聨合会会長を辞した山辺丈夫に贈ったもの。紡聯会長として日本の紡績界に尽くしたことと、同会成立以前からの先駆者であり長年業界に貢献したことを記念して制作された。

渋沢栄一書「順理則裕」 1921年 東洋紡株式会社所蔵

junrisokuyu.jpg1921年4月、聖徳太子千三百年御忌奉賛会のために関西に赴いた栄一は、東洋紡績本社に立ち寄った。重役と会談した後、社員一同に明治以降の紡績の歩みと、経済と道徳の一致について講演。その際に揮毫したのがこの「順理則裕」である。東洋紡株式会社は、栄一から贈られた「順理則裕」を企業理念とし、今もなおその思いを受け継いでいる。

展覧会図録

渋沢史料館ミュージアムショップでお求めいただけます。
近代紡績のススメ―渋沢栄一と東洋紡― : 企画展「企業の原点を探る」シリーズ

広報印刷物

● リーフレット 表面(PDF:633KB)  裏面(PDF:735KB)

関連情報

1. 『渋沢栄一伝記資料』における東洋紡績関連事項

● 大阪紡績株式会社 [1879年(明治12)~]     第10巻 【p.5-120】

● 三重紡績株式会社 [1886年(明治19)6月3日~]   第10巻 【p.121-180】

         [1911年(明治44)6月30日~]  第52巻 【p.130-133】

●大日本紡績同業聯合会 [1888年(明治21)10月~] 第10巻 【p.207-496】

●三栄綿布組合 [1906年(明治39)3月1日~]     第10巻 【p.497-524】

●東洋紡績株式会社 [1914年(大正3)6月26日~]  第52巻 【p.152-171】

事業一覧 11.綿業

2. 渋沢栄一関連会社社名変遷図

● 綿業A 〔商工業:繊維〕 変遷図典拠資料

【社名変遷図紹介】 綿業 A 〔商工業:繊維〕 →(実業史研究情報センター・ブログ)

3. 社史関連情報

東洋紡関連社史・団体史及び関連人物伝記案内(PDF:340KB)

● 渋沢社史データベース

大阪紡績(株) 『創業二十五年沿革略史』

東洋紡績(株) 『東洋紡績株式会社要覧 : 創立二十年記念』

       『東洋紡績七十年史』

       『百年史 : 東洋紡. 上』

       『百年史 : 東洋紡. 下』

開催概要

  • 会期 2015年3月14日(土)~5月31日(日)
  • 会場 渋沢史料館 企画展示室(東京都北区西ヶ原2-16-1 飛鳥山公園内)
  • 開館時間 10:00~17:00 *最終入館は16:30
  • 休館日 54日を除く毎月曜日、324日(火)、430日(木)、57日(木)、30日(土・14時以降)
  • 入館料 大人300円 / 学生(小中高生)100円 *その他、各種割引有
  • 無料入館日 5月3日(日・祝) 東洋紡株式会社創立記念日
  • 関連シンポジウム  1回 渋沢栄一と大阪~関西企業との関わりを中心に~(会場 綿業会館)
                 第2回 渋沢栄一と東洋紡(会場 渋沢史料館)
                  
  • 主催 公益財団法人渋沢栄一記念財団 渋沢史料館
  • 後援 東洋紡株式会社

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