ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信)

第50号(2014年6月4日発行)

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☆      □■□ ビジネス・アーカイブズ通信 □■□

☆       No.50 (2014年6月4日発行)

☆ 発行:公益財団法人 渋沢栄一記念財団 実業史研究情報センター

☆                        〔ISSN:1884-2666〕
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この通信では海外(主として英語圏)のビジネス・アーカイブズ(BA)に関する情報をお届けします。

海外BAに関わる国内関連情報も適宜掲載しております。

今号は企業団体情報1件です。

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◆ 目次 ◆

[掲載事項の凡例とご注意]

企業団体情報:国際アーカイブズ評議会(ICA)2014年選挙
 ◎ICAの新しい会長

☆★ 編集部より:次号予告 ★☆

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[掲載事項の凡例]

・欧文の場合、日本語で読みやすいものになるように、タイトルははじめに日本語訳を、続いて原文を記します。
・人名や固有名詞の発音が不明の場合も日本語表記を添えました。便宜的なものですので、検索等を行う場合はかならず原文を用いてください。

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[ご注意]
・受信時にリンク先を示すURLが途中で改行されてしまう場合があります。通常のURLクリックで表示されない場合にはお手数ですがコピー&ペーストで一行にしたものをブラウザのアドレス・バーに挿入し、リンク先をご覧ください。

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■企業団体情報:国際アーカイブズ評議会(ICA)2014年選挙

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◎2014年選挙:ICAの新会長
Election 2014: New President for ICA

http://www.ica.org/15542/secretariat-news-and-events/elections-2014-new-president-for-ica.html

当センターもメンバーである国際アーカイブズ評議会(ICA)では今年4月に会長、副会長の選挙が行われました。デイビッド・フリッカー(David Fricker)オーストラリア国立公文書館館長が新会長に選出されました。副会長にはアンドレアス・ケラーハルス(Andreas Kellerhals)スイス連邦公文書館館長(財務担当の副会長)とアンリ・ズュベール(Henri Zuber)フランス国鉄アーカイブズ・ドキュメンテーション部門長(プログラム担当)の2人が再選されました。3人の任期は2018年後半に予定されているICA総会までです。


■□■フリッカー新会長■□■

〈経歴〉
http://www.ica.org/download.php?id=3279(英語)
http://www.ica.org/download.php?id=3280(フランス語)
http://www.ica.org/download.php?id=3281(スペイン語)
フリッカー新会長は大学でコンピュータ科学を学んだ後、1979年にオーストラリア税関局に入局し、出入国手続きと貨物管理に関する革新的な国境管理プロジェクトを指揮、1987年に民間セクターに転じました。IT企業であるCSCで上級コンサルタント、顧客アカウントマネージャーとして顧客である防衛、科学、移民関係ならびにオーストラリア首都特別地域政府の各部門の情報管理、戦略立案、プロジェクト管理に携わりました。1993年にはBusiness Syneticsという会社を自ら設立し、財務、保健、移民、インテリジェンス(諜報)機関を含む連邦政府各機関に対して、戦略立案、情報システム構築、業務過程改善に関するコンサルテーション・サービスを提供しています。2002年に同社を離れ、オーストラリア保安情報機構(Australian Security Intelligence Organisation;略称ASIO)に加わりました。ASIOは国の諜報機関です。5年間CIO(最高情報責任者)を務めています。2007年7月に同組織の副長官に就任し、人的資本構造(human capital framework)、諜報・情報政策、法律改正、安全保障政策における一連の改革、新館建設といった課題を指揮しました。

2012年1月にオーストラリア国立公文書館長に就任しています。政府全体のデジタル記録情報管理への移行、紙、視聴覚、デジタル各記録の保存能力の拡大、機微に触れるアーカイブズ文書の公開促進、アーカイブズ資源に対する国民のアクセスを容易にするための新技術利用といった点を戦略的に重視しています。2012年にはICAブリスベン大会のホスト役もつとめました。2013年より国立公文書館長フォーラム会長も務めています。

〈政策声明〉
http://www.ica.org/download.php?id=3282(英語)
http://www.ica.org/download.php?id=3283(フランス語)
http://www.ica.org/download.php?id=3284(スペイン語)
ICAブリスベン大会と国立公文書館長フォーラムの2つのイベントは、一方では「情報戦略」(infostrategic)課題として、デジタル化、ビッグ・データ、グローバル化したデジタル経済の問題が存在し、他方では「情報政治」(infopolitical)課題として、オープン・ガバメント、国家安全保障、情報に対する権利、プライバシーとデータ保護の問題という、いずれも複雑な課題があると述べています。

フリッカー会長はこのような課題を前にして、世界は「技術」にばかり気を取られているが大切なのは、その技術がより根本的・中核的価値である「アーカイブズの価値」─この価値はその時々の技術を超越している─によって方向づけられねばならない、進歩するためには技術は時代遅れになる必要があるのだが、アーカイブズは永久に持続するものでなければならないとも述べています。そして、技術の取り入れ方は世界中で一様でないことにも注意を促しています。(下記に英文を引用します。)

"I believe that, unfortunately, too much of the world's focus on these pivotal issues is devoted to technology. Of course technology is important and I am confident that new and emerging technology will continue to deliver exciting solutions for the Archival community, but our use of technology must be shaped by the more fundamental core values - Archival values - that transcend the technology of the day. In order to advance, technology must become obsolete but Archives must endure forever. And let's not forget that across the international community the uptake of technology is quite uneven. A large part of the world's records are still being created on paper, film and other analogue material."

アーキビストは「人類の記録の世話役」であり、その責任は途方もなく、アーキビストによる決断は将来にたいして不可逆的な結果をもたらすであろうとも指摘します。

"Archivists are the stewards of the records of humanity. This responsibility is immense. Decisions we make now will have irreversible consequences for the future."

ICAとはアーカイブズ的価値の重要性を理解する真にグローバルな組織であり、そのプロフェッションの発展に深く関わっている。そしてこの発展とは、21世紀の「記録」「アーカイブ」「アクセス」コンセプトを自信をもって受け入れつつ、伝統的な実務における最善の部分を保ち続けることなのであるとも語っています。

"The ICA is the one truly global organisation that understands the importance of Archival values and is committed to the development of the profession. I believe this development means keeping the very best of our traditional practices while confidently embracing 21st century concepts of "record", "archive" and "access"."

このような考えに基づいたフリッカー新会長の政策は下記の5点です。

・地域支部の強化
・専門部会の強化
・国立公文書館館長フォーラムの活性化
・ICAブランドを卓越の象徴として打ち立てて、倫理的で適切な実業界とのパートナーシップを通じて収入を生むこと
・アーキビストのプロフェッション固有の価値と倫理性を反映した高レベルのガバナンスを維持しつつ、ICAの資源を会員に対して効果的に用いて、ICAブランドの価値を徐々に向上させること。


□■ケラーハルス副会長(財務担当)■□

〈経歴〉
http://www.ica.org/download.php?id=3285(英語)
http://www.ica.org/download.php?id=3286(フランス語)
ケラーハルス副会長は1954年生まれ。1985年にベルン大学で歴史、建築史、憲法を学びlicentiateの学位を取得して卒業、同年ベルン大学の歴史研究所学術助手となりました。1991年にスイス連邦公文書館理事会補佐となり、1995年同館副館長に。2004年から同館館長を務めています。

2010年に開催された第8回デジタル・アーカイビングに関する欧州会議組織委員会議長を務めたほか、ICAではプログラム委員会(PCOM)メンバー、ヨーロッパ地域支部(EURBICA)メンバーです。フランス語圏国際アーカイブズ・ポータル(PIAF)では館長会議のメンバーでもありました。

〈政策方針〉
http://www.ica.org/download.php?id=3292(英語)
http://www.ica.org/download.php?id=3287(フランス語)
財政状況改善のためには、注意深い予算編成が必要であるが、創造性豊かなアイデアとリスクをいとわないことも求められており、活動分野を絞り込み、成功に対するリスクを部分的なものとするのがよい、と述べています。


□■ズュベール副会長(プログラム担当)■□

〈経歴〉
http://www.ica.org/download.php?id=3288(英語)
http://www.ica.org/download.php?id=3289(フランス語)
ズュベール副会長は1958年生まれ。フランス国立古文書学校卒業後、フランス政府公文書館局(1984-1987)、フランス外交アーカイブズに勤務。パリ交通公団でアーカイブズを立ち上げて指導的役割を果たしました(1990-1997、2000-2004)。1997年から2000年にかけてはフランス国立公文書館の閲覧室責任者、2004年から2006年まではフランス法務省アーカイブズ長でした。2006年からはフランス国鉄のアーカイブズ&ドキュメンテーション部門を率いてきました。今年2014年からは防衛省アーカイブズの幹部に就任しています。フランス・アーキビスト協会(AAF)で30年にわたり活動してきました。企業アーカイブズ部会長(2001-2004)を経て、2004年から2007年までの間AAF会長。AAFを代表してICAの専門職団体部会(SPA)の運営委員を務め、2009年から2012年までは同部会会長を務めました。2012年よりICA本体のプログラム担当副会長です。


〈政策方針〉
http://www.ica.org/download.php?id=3290(英語)
http://www.ica.org/download.php?id=3291(フランス語)
ICA内の各組織間でのプロジェクトの調整と活動内容の評価がICAの効率化を進める方法である、と述べています。ICAは専門的な経験と実践共有において中心的な役割を果たし、プログラム委員会は、プロジェクトを評価し、また資金を配分する点において、ICA組織の中の主要な支柱としてこれに寄与するものであるというのがズュベール副会長の考えです。すべての地域支部と専門部会がICAの活動とプロジェクトに貢献することが自分の目的であり、2013年に立ち上げた専門家チームが、専門性とアドボカシー分野でのリーダーとしてのICAの役割と、専門職としての結束をうまくつなげるであろうとしています。


==企業労働アーカイブズ部会(SBL)運営委員会新議長も==

一方、企業労働アーカイブズ部会(SBL)運営委員会の議長(Chair)選挙も5月末に行われました。レズリー・リッチモンド(Lesley Richmond)グラスゴー大学アーカイブズ・サービス部長が立候補し、オーストラリアのアーカイブズ・コンサルタントであるブルース・スミス(Bruce Smith)現議長の推薦による信任投票の結果、過半数を獲得し新議長に選出されました。併せてアレックス・ビエリ(Alex Bieri)ロッシュ社歴史アーカイブズ&コレクション部門キュレーターが、議長から副議長に推薦され、就任が決まりました。副議長に関する規定は部会規約bylawにありませんが、部会の運営を円滑に行うために必要という現部会の考えによるものです。議長・副議長は、ICA本体の各種会議に部会を代表して参加するため、所属機関からのサポートを受けられるかどうかも大切な条件となります。

SBLの議長、副議長の任期は2014年10月から2016年9月までです。

SBL運営委員会メンバーのリスト
http://www.ica.org/2696/steering-committee/sbl-steering-committee.html


▼リッチモンド新議長に関連するウェブページ

財団法人渋沢栄一記念財団(当時)実業史研究情報センター主催
「レスリー・リッチモンド氏を囲むビジネス・アーキビストの集い」
(2010年2月17日)関連ページ
http://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bn/20100201.html
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20100201/1265003862

「ビジネス・アーカイブズ通信」23号(2009年10月6日発行)
http://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bn/20091006.html

グラスゴー大学スタッフ・データベース
http://www.gla.ac.uk/stafflist/?action=person&id=4cdde6e48391

グラスゴー大学スコットランドにおける経営史センター
http://www.gla.ac.uk/schools/socialpolitical/research/economicsocialhistory/businesshistory/members/lesleyrichmond/

グラスゴー大学デジタル・ヒューマニティーズ・ネットワーク
http://www.digital-humanities.glasgow.ac.uk/members/?id=15

経営史学者協会サイトにおけるグラスゴー大学ビジネス・アーカイブズ紹介記事
レズリー・リッチモンド執筆
http://www.abh-net.org/archive8.htm


▼ビエリ新副議長関連ページ

公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター・ブログ
「情報の扉の、そのまた向こう」ビエリ関連記事
http://d.hatena.ne.jp/tobira/searchdiary?word=%A5%D3%A5%A8%A5%EA

公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター編E-book
Leveraging Corporate Assets:New Global Directions for Business Archives
http://www.shibusawa.or.jp/english/center/network/01_icasbl/Tokyo/leveraging.html


[関連ページ]

ICAサイト
http://www.ica.org/

オーストラリア公文書館
http://www.naa.gov.au/

オーストラリア保安情報機構
http://www.asio.gov.au/

スイス連邦文書館
http://www.bar.admin.ch/?lang=en

フランス国立古文書学校
http://www.enc.sorbonne.fr/

フランス国鉄のアーカイブズ&ドキュメンテーション部門
http://www.evenement.sncf.com/sncf.com/archives-documentation.sncf/

フランス防衛省アーカイブズ
http://www.servicehistorique.sga.defense.gouv.fr/

SBLメンバーのリスト
http://www.ica.org/?lid=2744&group1=25

ロッシュ社
http://www.roche.com/index.htm

ロッシュ社アーカイブズ関連ページ
http://www.roche.com/about_roche/milestones.htm

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[略称一覧]
ACA: Association of Canadian Archivists(カナダ・アーキビスト協会)
ARA: Archives and Records Association(アーカイブズとレコード協会)
ARC: ARC magazine: archives - records management - conservation
(SoAが発行する月刊ニュースレター)
ASA: Australian Society of Archivists(オーストラリア・アーキビスト協会)
BAC: Business Archives Council(ビジネス・アーカイブズ・カウンシル)
BACS: Business Archives Council in Scotland
(スコットランド・ビジネス・アーカイブズ・カウンシル)
BAS: Business Archives Section
(ビジネス・アーカイブズ部会:SAA内の部会)
CITRA: International Conference of the Round Table on Archives
(アーカイブズに関する国際円卓会議:ICAの年次会議)
CoSA:Council of State Archivists(米国・州文書館長評議会)
DCC: Digital Curation Center(英国デジタル・キュレーション・センター)
EDRMS:Electronic Document and Record Management System
(電子文書記録管理システム)
ERM:Electronic Record Management(電子記録管理)
ICA: International Council on Archives(国際文書館評議会)
LSE: London School of Economics and Political Science
(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)
MLA: Museums, Libraries and Archives Council
(英国 博物館、図書館、アーカイブズ評議会)
NAGARA: National Association of Government Archives and Records Administrators
(米国・全国政府アーカイブズ記録管理者協会)
NARA: National Archives and Records Administration
(米国 国立公文書館記録管理庁)
RIKAR: Research Institute of Korean Archives and Records
(韓国国家記録研究院)
RMS:Record Management System(記録管理システム)
SAA: Society of American Archivists(米国アーキビスト協会)
SBL: Section for Business and Labour Archives
(企業労働アーカイブズ部会、ICA内の部会)
SoA: Society of Archivists(イギリス・アーキビスト協会)
TNA: The National Archives(英国国立公文書館)

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☆★ 編集部より:あとがき、次号予告 ★☆

6月9日は国際アーカイブズの日です。ICAの地方自治体アーカイブズ部会では、この日を記念するために、地域的資料を展示する特設サイト http://www.internationalarchivesday.org/ を6月9日(月)に立ち上げることを計画しています。同部会では、世界中のアーカイブズに、地域ゆかりの資料とお祝いメッセージの提供を呼びかけています。詳しくは日本の国立公文書館の下記ページを参照してください。
http://www.archives.go.jp/archivesnews/140520.html

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4月13日のSBL運営委員会にて、来年のSBL国際シンポジウムはイタリア・ミラノのレオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館を会場に6月15〜16日に開催されることが決まりました。これは2015年5月1日から10月31日に「地球に食料を、生命にエネルギーを」のテーマで開催されるミラノ万博 http://www.expo2015.org/en/index.html に合わせての開催です。

詳細は決まり次第本通信でお伝えします。

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現在当財団ではホームページリニューアルに向けて準備を進めております。リニューアル後は本通信を含む、ビジネス・アーカイブズ関係の新セクションを開設予定です。ご期待ください。

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次号は2014年6月下旬発行予定です。どうぞお楽しみに。

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◆◇◆バックナンバーもご活用ください◆◇◆

http://www.shibusawa.or.jp/center/ba/bn/index.html

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◆◇◆配信停止をご希望の方は次のメールアドレスまでご連絡ください◆◇◆

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◆◇◆〈渋沢栄一記念財団からのお知らせ〉◆◇◆

□「渋沢社史データベース」(略称:SSD) NEW!!
当財団実業史研究情報センターでは、2014年4月23日に「渋沢社史データベース」を公開しました。
http://shashi.shibusawa.or.jp

SSDは渋沢栄一が関係した会社の社史を中心に、社史の目次・索引・年表・資料編を検索することができるサイトです。今回は第1弾として約1,000冊の社史から抽出した約140万件のデータを搭載、2015年に第2弾として約500冊分を追加し、全部で約220万件のデータを搭載する予定です。データベースをさまざまな視点から紐解いて、経済活動や研究調査にご活用ください。


■『渋沢栄一を知る事典』(東京堂出版、2012)

2012年10月19日に公益財団法人渋沢栄一記念財団編『渋沢栄一を知る事典』が刊行されました。本書は渋沢栄一の事績を網羅的に解説した初めての事典となります。第1部では栄一の生涯と活動を100の項目に分けてわかりやすく紹介し、第2部では栄一をより深く理解するための資料と情報をまとめました。

なお、実業史研究情報センターでは、項目の執筆のほか第2部「資料からみた渋沢栄一」の編集を担当いたしました。ご高覧いただければ幸いです。
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20121102/1351818423


□「企業史料ディレクトリ」:企業アーカイブズと企業史料の所在・概要ガイド

日本を代表する企業を中心とした企業アーカイブズと史料保存・学術研究機関合わせて30企業・団体・機関の概要、所蔵資料に関する情報を掲載しております。ぜひご覧ください。(2008年7月22日公開)
http://www.shibusawa.or.jp/center/dir/index.html


□実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」

渋沢栄一、社史を始めとする実業史、アーカイブズや図書館に関連する情報をご紹介しています。文化資源に関わる東日本大震災と復興についての情報は「震災関連」カテゴリーに集約しています。
http://d.hatena.ne.jp/tobira/

「アーカイブズニュース」では公文書管理法に関する動向やアーカイブズのデジタル化、資料の発見・公開に関わるニュースを随時ご紹介しております。ブログ画面右側の「カテゴリー」にある「アーカイブズニュース」をクリックしてください。「アーカイブズニュース」として掲載した記事をまとめて一覧することができます。

・主なカテゴリーの紹介
http://d.hatena.ne.jp/tobira/20080203


□「社史に見る災害と復興」

2011年3月の東日本大震災に際し実業史研究情報センターでは、センター・ブログに「社史に見る災害と復興」というカテゴリーを新設しました。そこでは現在構築中の「社史索引データベースプロジェクト」の蓄積データを検索し、「災害と復興」に関する記事を含む社史について紹介しています。
http://goo.gl/WUE3b

災害の中で特に関東大震災についての社史記述をまとめたものが2012年12月にピッツバーグ大学図書館発行の電子ジャーナル「社史」に掲載されましたのでご紹介します。

The Great Kanto Earthquake as Seen in Shashi / Yuriko Kadokura
(社史に見る関東大震災 / 門倉百合子)
〔Shashi: the Journal of Japanese Business and Company History〕
http://shashi.pitt.edu/ojs/index.php/shashi/article/view/7

実業史研究情報センター・ブログ「情報の扉の、そのまた向こう」はほぼ毎日更新しております。どうぞご利用ください。


□「渋沢栄一関連会社社名変遷図」

渋沢栄一がどのような会社に関わったか、それが今にどうつながっているのか、一目でわかるように業種別にまとめて変遷図にしました。現在122図掲載中です。社名索引もありますので、どうぞご覧ください。またセンター・ブログのカテゴリー「社名変遷図紹介」も併せてご覧ください。なお上記『渋沢栄一を知る事典』第2部には、この社名変遷図のうち100図を掲載してあります。
http://www.shibusawa.or.jp/eiichi/companyname/index.html

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★渋沢栄一記念財団は2010年9月1日に「公益財団法人」になりました★

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ビジネス・アーカイブズ通信(BA通信) No.50
2014年6月4日発行 (不定期発行)
【創刊日】2008年2月15日
【発行者】公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター
【編集者】公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター
      「ビジネス・アーカイブズ通信」編集部
【発行地】日本/東京都/北区
【ISSN】1884-2666
【E-Mail】
【サイト】http://www.shibusawa.or.jp/center/ba/index.html

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Copyright (C)
公益財団法人渋沢栄一記念財団
2007- All Rights Reserved.

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