渋沢栄一詳細年譜

明治31年(1898)〔 58歳 〕

最終更新日:2018年8月7日 公開日:2013年3月11日
社会の主なできごと : 5月 東京商業会議所、鉄道国有建議書提出/ 6月 第一次大隈重信内閣成立
身 辺 : 4月23日 韓国へ(5月30日帰京)


この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。(⇒凡例

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1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
1月13日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
第拾壱期営業報告書を大蔵省に提出す。通常総会に引続き臨時総会を開き監査役一名満期に付改選す。栄一之に参与す。
第05巻
p.101-p.106
【DK050020k】
1月13日 【59.実業教育/大倉商業学校・大倉高等商業学校】
是より先、大倉喜八郎、その還暦並に銀婚を記念して一商業学校設立の意あり。乃ち是年一月四日石黒忠悳に諮りて実行の約成るや、栄一、渡辺洪基と共に之を補佐せんことを請はる。仍つて之を諾し、是日大倉邸に会同して、石黒忠悳他数名と共に協議員に列し、次いで同年三月五日協議員会の決議に依り、学校設立委員に推挙せらる。
第26巻
p.721-p.726
【DK260114k】
1月14日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
同行に於て臨時総会を開き本店営業所移転のことを決議す。
第05巻
p.106-p.109
【DK050021k】
1月26日 【18.窯業/日本煉瓦製造株式会社】
当会社営業状態漸く順境に入り、連年の損失を補填し負債を消却し、始めて年一割の利益配当を行ふ。此の間栄一、会長として尽力する所多し。
第11巻
p.553-p.556
【DK110080k】
1月-- 【22.化学工業/東京人造肥料株式会社】
是月当会社は取締役会長たる栄一の多年の功労を謝し、金盃一組を贈る。
第12巻
p.177-p.189
【DK120026k】

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1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
2月3日 【08.陸運/北越鉄道株式会社】
栄一当会社の資金調達に尽力し来りしが、是日兜町の私邸に開かれたる取締役会に於て、直江津・沼垂間工費に充つる資金調達の為の社債募集を協議し、その募集要領を決す。爾来数次に亘り取締役会に出席して、地方における応募促進に力を致す。
第09巻
p.51-p.70
【DK090006k】
2月10日 【26.取引所/東京銀塊取引所】
東京銀塊取引所創業総会開かれ、栄一等五名に相談役を委嘱することを決す。栄一諾す。
第14巻
p.265-p.273
【DK140025k】
2月11日 【61.一般教育関係/八基尋常高等小学校】
是日栄一、埼玉県八基尋常高等小学校同窓会の為めに扁額を揮毫す。
第27巻
p.41
【DK270010k】
2月17日 【18.窯業/浅野セメント株式会社】
浅野セメント工場其組織を改め資本金八十万円の浅野セメント合資会社を設立す。栄一、出資社員と為り、是日第一回社員総会に於て監査役に選ばれ、此後重任して同四十二年六月に至る。明治四十年三月当会社資本金を五百万円に増加す。
第11巻
p.569-p.572
【DK110084k】
2月28日 【35.政府諸会/農商工高等会議】
是日栄一、第三回当会議の議長を仰付らる。十月二十日より十一月四日迄、第三回当会議農商務省会議室に於て開かれしも、栄一病気の為出席せず。東京商業会議所副会頭中野武営仮議長たり。
第23巻
p.549-p.580
【DK230048k】
2月28日 【74.祝賀会・歓迎会・送別会・追悼会/奠都三十年祝賀会】
是より先、奠都三十年祝賀の議起り、是日、栄一等東京府庁に会し協議をなす。次いで三月八日、日本橋倶楽部に於て発企人会開かれ、栄一座長として議事に与り、且つ当会副会長に推薦せらる。
第28巻
p.664-p.668
【DK280104k】

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1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
3月8日 【33.対外事業/京仁鉄道合資会社】
是より先、モールス、京仁鉄道を三百万円にて仏国シンジケートに転売せんことを同鉄道引受組合委員会に提議す。是日栄一、総理大臣侯爵伊藤博文に報告、政府の指揮を請ひ、十二日組合は転売を拒絶す。
第16巻
p.538-p.542
【DK160085k】
3月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
関東銀行会に提出すべき議案として証券印税規則改正案、並に補助貨幣発行程度の件を決議し、且調査委員をえらびて之が調査に当らしむ。
第06巻
p.429-p.431
【DK060127k】
3月20日 【62.学術及ビ其他ノ文化事業/専修学校理財学会】
是日栄一、当学会大会に臨み「経済社会ノ将来」と題し、一場の演説をなす。
第27巻
p.348-p.354
【DK270103k】
3月22日 【74.祝賀会・歓迎会・送別会・追悼会/奠都三十年祝賀会】
祝賀会当日会場に天皇・皇后両陛下並に皇太子殿下の臨御を仰ぐため、是日当会より宮内大臣に宛て右執奏を請ふ。栄一副会長として之に与る。
第28巻
p.668-p.675
【DK280105k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
4月1日 【74.祝賀会・歓迎会・送別会・追悼会/奠都三十年祝賀会】
是日当会より警視総監に対し、寄附金募集届を提出す。栄一発企人として金五百円を寄附す。
第28巻
p.675-p.677
【DK280106k】
4月6日 【08.陸運/日本鉄道株式会社】
是より先、同会社に於て職員の公金私消、定款改正認可申請の却下及従業員の罷業等諸事件ありて社長小野義真以下理事委員検査委員一同其責を負ひて辞任す。是日臨時株主総会開催され委員の補欠選挙を為す。栄一議長に推されたるが、株主中に改革派ありて遂に投票に依りて決す。栄一再び理事委員に当選す。
第08巻
p.581-p.590
【DK080046k】
4月10日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日奠都三十年祝賀会挙行せらる。栄一当会議所会頭として賀表を朗読す。
第21巻
p.297-p.298
【DK210047k】
4月10日 【74.祝賀会・歓迎会・送別会・追悼会/奠都三十年祝賀会】
是日二重橋前に於て奠都三十年祝賀会挙行せられ、天皇・皇后両陛下臨御あり、栄一副会長として参列し、且つ東京商業会議所会頭として祝賀表を朗読す。
第28巻
p.677-p.691
【DK280107k】
4月17日 【58.修養団体/財団法人竜門社】
是日栄一、当社第二十回春季総集会に出席し、渡韓の挨拶を兼ねて「韓国ノ経済的観察」と題する演説をなす。
第26巻
p.231-p.236
【DK260045k】
4月19日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
栄一韓国視察旅行に赴くに就き、当会議所会員等芝紅葉館に於て送別会を開く。副会頭中野武営送辞を述べ、栄一答辞を述ぶ。
第21巻
p.298-p.300
【DK210048k】
4月23日 [旅行]
是日栄一、東京を発し韓国視察の途に上り、五月三十日帰京す。
第29巻
p.453
【DK290145k】
4月23日 【44.外遊/韓国行】
是日栄一、東京を発して韓国視察の途に上る。五月七日京城に於て韓国皇帝に謁し、同月三十日帰京す。
第25巻
p.6-p.11
【DK250002k】
4月28日 【08.陸運/京北鉄道株式会社】
是日当会社創業総会開かれしが、栄一朝鮮旅行中にて出席せず、且つ創立中止の意ありしも、総会にて創業決議せられ、栄一相談役を嘱託さる。翌三十二年三月免許状下附せられしも、株金徴収困難となり、三十五年九月免許失効して止む。
第09巻
p.100-p.113
【DK090011k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
5月3日 【33.対外事業/京仁鉄道合資会社】
是より先栄一、夫人同伴東京を発して二日仁川に着し、是日京仁鉄道線路を視察し京城に入る。
第16巻
p.542-p.546
【DK160086k】
5月7日 【33.対外事業/韓国ニ於ケル第一銀行】
是より先二月、韓国政府刻印付円銀の通用を禁止するに至る。栄一四月二十三日名を商工業視察に藉りて韓国に赴き、加藤公使と共に之が解除斡旋に努め、是日韓国皇帝に謁見す。七月に至り右禁令解除さる。
第16巻
p.70-p.84
【DK160013k】
5月16日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日当会議所副会頭中野武営、会頭栄一の代理として、内閣総理大臣侯爵伊藤博文・大蔵大臣伯爵井上馨・農商務大臣金子堅太郎・逓信大臣男爵末松謙澄・外務大臣男爵西徳二郎に建議書を呈出し、政府に於て外国人の本邦会社株式を所有するの自由なる旨を公認せんことを要望す。
第21巻
p.300-p.305
【DK210049k】
5月16日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日当会議所副会頭中野武営、会頭栄一の代理として今回清国より収受せる償金を以て内国公債を償還し、以て民間資金の運転を円滑ならしめんことを内閣総理大臣侯爵伊藤博文・大蔵大臣伯爵井上馨・農商務大臣金子堅太郎に建議し、貴族院議長公爵近衛篤麿・衆議院議長片岡健吉に請願す。
第21巻
p.305-p.314
【DK210050k】
5月20日 【34.経済団体及ビ民間諸会/商業会議所聯合会】
是日より二十四日迄、第七回定期会横浜商業会議所に於て開かる。池田謙三・関根親光の両名東京商業会議所を代表して之に参会し、帰京後議事の顛末を同会議所に報告す。栄一東京商業会議所会頭として之に与る。
第22巻
p.365
【DK220026k】
5月20日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日より二十四日迄、第七回商業会議所聯合会横浜商業会議所に於て開かる。池田謙三・関根親光の両名当会議所を代表して之に参会し、帰京後議事の顛末を報告す。栄一会頭として之に与る。
第21巻
p.314-p.320
【DK210051k】
5月23日 【59.実業教育/大倉商業学校・大倉高等商業学校】
是日、大倉喜八郎還暦・銀婚の祝賀会を開催するに当り、栄一及び渡辺洪基・石黒忠悳の連名を以て学校設立の趣旨を来賓に披露する所ありしが、栄一、偶々韓国地方旅行中の為め、嫡子篤二を代理として之に参列せしむ。
第26巻
p.726-p.731
【DK260115k】
5月30日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
栄一韓国視察旅行中なるにより、是日当会議所副会頭中野武営、会頭栄一の代理として、政府が目下帝国議会に提出中の鉄道公債・事業公債及び北海道公債を、外国に於て募集する場合に関する法律案に就き修正を加へんことを、大蔵大臣伯爵井上馨に建議し、貴族院議長公爵近衛篤麿・衆議院議長片岡健吉に請願す。
第21巻
p.320-p.331
【DK210052k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
6月6日 【75.各種団体/社団法人日本倶楽部】
是より先、栄一、近衛篤麿・岡部長職等と共に社交機関たる日本倶楽部を創立せんと謀り、屡々協議をなす。是日、貴族院議長官舎に於て発起人会開かれ、栄一副会長に選ばる。以後引続き当会のため力を尽す。
第28巻
p.825-p.830
【DK280145k】
6月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、朝鮮旅行より無事帰朝す。是日組合銀行会員等栄一を両国亀清楼に招待す。栄一出席し一場の演説をなす。
第06巻
p.431-p.434
【DK060128k】
6月23日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
アメリカ合衆国フイラデルフイア商品陳列館通信部副長シー・エー・グリーン、栄一を兜町の私邸に訪ひ、一八九九年六月同陳列館の斡旋によりフイラデルフイアに開催すべき万国商業聯合会に当会議所より委員を派遣せんことを請ふ。栄一、委員の派遣は個人としては賛成なるも会員の衆議を経るに非ざれば明言し難き旨を述ぶ。
第21巻
p.331-p.334
【DK210053k】
6月23日 【49.外賓接待(二)/明12~昭6 [外賓接待(二)]】
是日栄一、東京商業会議所会頭として、アメリカフィラデルフィア商品陳列館通信部副長シー・グリーンを兜町邸に引見し、翌三十二年六月同市に開かるべき万国商業聯合会へ委員派遣の事並に両国間貿易の事に就いて談ず。
第25巻
p.647
【DK250072k】
6月-- 【59.実業教育/高等商業学校】
是月当校生徒、新校長清水彦五郎の就任を懌ばず排斥運動を為す。栄一、同窓会の懇請に因り前校長小山健三と共に斡旋、静穏に帰せしむ。
第26巻
p.602-p.613
【DK260098k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
7月14日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
第拾弐期営業報告書を大蔵省に提出す。
第05巻
p.109-p.112
【DK050022k】
7月24日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
経済界の反動猶改らず、金融の渋滞愈甚しきも、着着改善の実を挙げ営業を拡張す。是日株主総会を開き、兵庫・伏見各出張所の開設其他に伴ふ定款変更及び本店新築費予算を議決す。栄一議長として議事を司宰す。
第04巻
p.555-p.560
【DK040057k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
8月9日 【08.陸運/日本鉄道株式会社】
是日開かれたる通常株主総会に於て栄一議長と為り、営業報告の後配当率を年五分五厘に引下ぐべしと陳述す。株主中之に反対する者ありしが、栄一調停して終に其原案を通過せしむ。続て臨時総会を開き理事委員検査委員の改選を行ひ、栄一理事委員に再選され、子爵曾我祐準社長と為る。
第08巻
p.590-p.592
【DK080047k】
8月20日 【16.製糖/八重山糖業株式会社】
当会社は創立以来成績挙がらずして毎期損失を重ね、更に事業拡張の為資本金増加を計りたるも資金を得ること困難なるにより、遂に是日株主総会を開き事業の整理を議決す。栄一之に出席して所感を述ぶ。後明治三十五年四月に至り当会社解散す。
第11巻
p.222-p.243
【DK110040k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | --/ 凡例

1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
9月8日 【33.対外事業/京釜鉄道株式会社】
是日、当会社創立発起人、韓国政府と京釜鉄道合同条約を締結す。
第16巻
p.373-p.381
【DK160051k】
9月16日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先当会議所、農商務次官柴四朗より、政府に於て清国に視察員を派遣するに就き視察事項に関する意見を諮問せらる。是日栄一会頭として、当会議所の意見を復申す。
第21巻
p.334-p.338
【DK210054k】
9月18日 【14.製紙/抄紙会社・製紙会社・王子製紙株式会社】
是より先、当会社の重役中三井家を代表する一派と栄一等の一派との間に紛争あり、栄一仲裁斡旋に努めたれども効なく、専務取締役大川平三郎遂に辞職す。因りて是日栄一も亦取締役会長を辞す。
第11巻
p.92-p.107
【DK110016k】
9月19日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、清国に於ける実業視察の為め調査員派出の件に付き農商務次官より照会あり、是日右の件は之を見合せる旨復申す。
第06巻
p.434-p.435
【DK060129k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
10月7日 【01.銀行/東京貯蓄銀行】
臨時総会を開き麹町区麹町五丁目拾六番地に同行支店設置のことを決議し、その名称を株式会社東京貯蓄銀行麹町支店と定む。栄一之に参与す。
第05巻
p.112-p.117
【DK050023k】
10月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、民法第三百四十九条外二条修正の件に付き日本銀行より照会ありしを以て、委員を選定し之が調査に当らしむ。是日委員の報告書に基き協議せる結果法典調査会に意見書を提出すべきことを決議す。
第06巻
p.435-p.438
【DK060130k】
10月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、当集会所狭隘のため増築の議起る。是日工費概算二万円を以て二階建九十余坪の増築をなすことを決議す。
第06巻
p.438-p.439
【DK060131k】
10月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、政府は第十二議会に印紙税法案を提出したるも成立せず。是日同法案修正意見書を提出することを決議す。後三十二年三月十日法律第五十四号を以て印紙税法公布せられたり。
第06巻
p.439-p.451
【DK060132k】
10月22日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
当会議所、明治二十九年十二月以来、会員佐久間貞一の建案により委員を選びて職工の保護及び取締の件を調査中なりしが、三十一年九月二十九日に至り、農商務次官柴四朗より同省立案の工場法案に関し当会議所に諮問ありたるを以て、新に委員会を設けて審議し、是日栄一会頭として、工場法は単に工場の設備及び取締に関する規定のみに止め、職工・徒弟に関する規定は必要なき旨を復申す。
第21巻
p.338-p.348
【DK210055k】
10月22日 【40.災害救恤/明5~大8 [災害救恤]】
是年九月、北海道地方の水害甚し。是日栄一、豊川良平・大倉喜八郎等と共に発起人と為り、義捐金募集に尽力す。
第24巻
p.588-p.593
【DK240074k】
10月28日 【39.保健団体及ビ医療施設/博愛社(社団法人日本赤十字社)】
是日栄一、金千円を当社に寄附し、佩有功章特別社員に推薦さる。
第24巻
p.443-p.445
【DK240053k】
10月31日 【33.対外事業/京仁鉄道合資会社】
是より先、京仁鉄道敷設工事に関し紛議頻出す。モールス因りて現形のまま引渡さんことを京仁鉄道引受組合に提議す。組合之に応じ、是日栄一、他の委員と共に其資金百八十万円の即時貸下を外務大臣大隈重信・大蔵大臣松田正久に請願して内諾を得。仍ち十二月十七日モールスとの間に出来形取引契約を締結す。
第16巻
p.546-p.552
【DK160087k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
11月29日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先豊川良平、日本銀行兌換券保証準備無税発行額制限拡張の件に付き、委員をえらびて之が調査に当らしむることを建議す。即ち委員等屡々委員会を開きて右に付討議す。是日委員長園田孝吉右の経過を栄一に報告す。
第06巻
p.451-p.461
【DK060133k】
11月-- 【15.製革/依田西村組(桜組)】
日清戦役起るに際して製品の需要激増し、事業大いに拡張せり。依りて是月、栄一等十七名の出資により合資会社組織となす。出資総額三十四万円なり。
第11巻
p.158-p.164
【DK110031k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1898年
(明治31)
事 項 『伝記資料』
12月5日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、農商務省所管に係る外国貿易拡張費中に特に外国商業実修補助費の一項を設け、毎年実修生五十名を派遣し継続十年総員五百名を養成するの目的を以て、一ケ年十五万円宛を支出せんことを農商務大臣曾禰荒助・大蔵大臣伯爵松方正義に建議し、貴族院議長公爵近衛篤麿・衆議院議長片岡健吉に請願す。
第21巻
p.348-p.356
【DK210056k】
12月7日 【08.陸運/鉄道国有問題】
是より先、五月三十日東京商業会議所は副会頭中野武営の名を以て私設鉄道を国有と為すの議を政府に建議請願せしが、議会解散し内閣更迭せし為是日栄一、同会議所を代表して同伴につき内閣総理・大蔵・農商務・逓信各大臣並に貴衆両院議長に宛て再び建議請願す。
第09巻
p.546-p.563
【DK090058k】
12月7日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先五月三十日、副会頭中野武営、当会議所を代表して、私設鉄道を国有にせんことを政府に建議し議会に請願せしが、議会解散し内閣更迭せし為め、是日栄一当会議所会頭として、再び同件につき内閣総理大臣侯爵山県有朋・大蔵大臣伯爵松方正義・農商務大臣曾禰荒助・逓信大臣子爵芳川顕正に建議し、貴族院議長公爵近衛篤麿・衆議院議長片岡健吉に請願す。
第21巻
p.356-p.365
【DK210057k】
12月10日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、財政の基礎を鞏固ならしむる為め地租を増徴せんことを貴族院議長公爵近衛篤麿・衆議院議長片岡健吉に請願す。
第21巻
p.365-p.367
【DK210058k】
12月11日 [財政経済問題]
是日栄一、岩崎久弥・大倉喜八郎等六名と共に発起人となり、内山下町帝国ホテルに於て侯爵伊藤博文を招待し、清国漫遊に関する所見を聴聞す。栄一発起人を代表し開会の趣旨を述ぶ。
第23巻
p.678-p.692
【DK230068k】
12月15日 【34.経済団体及ビ民間諸会/地租増徴期成同盟会】
是月十三日東京・京都・大阪・横浜四市の実業家聯合して地租増徴期成同盟会を組織するに決し、是日発会式を挙げ栄一会長に選ばる。次いで十七日帝国ホテルに招待会を催し、栄一、一場の挨拶をなす。
第23巻
p.38-p.61
【DK230007k】
12月17日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、所得税法改正案中の公債利子課税に就き之を修正削除せんことを大蔵大臣伯爵松方正義・農商務大臣曾禰荒助に建議し、貴族院議長公爵近衛篤麿・衆議院議長片岡健吉に請願す。
第21巻
p.367-p.369
【DK210059k】
12月19日 【59.実業教育/大倉商業学校・大倉高等商業学校】
是より先五月二十六日の協議員会に於て採決せる寄附行為証書の定むる所に従ひ、是日、栄一等委員三名、設立者大倉喜八郎より創立資金本年度出資学金十万円の引渡を受け、尚、同日更めて協議員・理事及び監事決定され、栄一、協議員兼監事に就任す。
第26巻
p.731-p.734
【DK260116k】
12月23日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先当会議所、第四回商業会議所聯合会の議決に係る商品陳列船の構成及び万国博覧会開設の儀に就き調査中なりしが、是日の会議に於て、其必要なき旨を議決す。栄一会頭として之に与る。
第21巻
p.369-p.370
【DK210060k】
12月23日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先当会議所、第五回商業会議所聯合会の議決に係る統計条例制定の儀に就き調査中なりしが、是日の会議に於て制定の必要なき旨を議決す。栄一会頭として之に与る。
第21巻
p.370-p.371
【DK210061k】
12月23日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先当会議所、第五回商業会議所聯合会の議決に係る、海外に於ける我商工業者及び漁業者の生命財産保護の儀に就き調査中なりしが、是日の会議に於て、目下のところ保護の必要なき旨を議決す。栄一会頭として之に与る。
第21巻
p.371-p.372
【DK210062k】
12月23日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是より先当会議所、日本銀行保証準備兌換券発行制限拡張並に課税問題可否に就き調査中なりしが、是日の会議に於て、本件は政府に於て既に帝国議会に法律案を提出したるを以て建議又は請願せざることに決す。栄一会頭として之に与る。
第21巻
p.372-p.376
【DK210063k】
12月24日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、納税其他の納金に銀行小切手及び預金手形を代用せんことを大蔵大臣伯爵松方正義に建議す。
第21巻
p.377-p.378
【DK210064k】
12月24日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商業会議所】
是日栄一当会議所会頭として、商法修正案中検査役に関する規定は会社の紛擾を招く虞あるに就き削除せんことを内閣総理大臣侯爵山県有朋・司法大臣清浦奎吾・農商務大臣曾禰荒助に建議し、貴族院議長公爵近衛篤麿・衆議院議長片岡健吉に請願す。
第21巻
p.378-p.381
【DK210065k】

「渋沢栄一詳細年譜」凡例

この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。

  1. 日時、固有名等は、『渋沢栄一伝記資料』に再録された歴史的な資料に基づいています。
  2. ページ冒頭に付記した年齢は、当該年の誕生日における渋沢栄一の満年齢を示します。
  3. 身辺欄には、『渋沢栄一伝記資料』第29巻・第57巻より、家庭生活など主に栄一の身辺のできごとを要約・掲載しています。
  4. 事項欄の[ ]には、『渋沢栄一伝記資料』第1巻から第3巻の章名と、第29巻・第57巻収載「第3部 身辺」以下の章名を掲載しています。
  5. 事項欄の【 】には、『渋沢栄一伝記資料』第58巻「事業別年譜」の事業名を掲載し、事業一覧へリンクしています。