渋沢栄一詳細年譜

明治16年(1883)〔 43歳 〕

最終更新日:2018年8月7日 公開日:2013年3月11日
社会の主なできごと : 7月 鹿鳴館落成。 上野・熊谷間鉄道仮開通
身 辺 : 1月18日 かね子と結婚


この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。(⇒凡例

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
1月1日 【07.海運/共同運輸会社】
是日東京風帆船会社・北海道運輸会社・越中風帆船会社の三社共同運輸会社に合併し、同社開業す。栄一常に会社背後に在りて之を援助す。然るに翌十七年に入るや郵便汽船三菱会社との間に競争を生じ、漸次熾烈を加ふるに到る。
第08巻
p.80-p.104
【DK080003k】
1月18日 [家庭生活/同族・親族/同族]
是日栄一、伊藤八兵衛五女かね子を娶る。
第29巻
p.57-p.58
【DK290005k】
1月-- 【38.社会福祉施設/東京市養育院】
是月、当院府下行路病人の収容を始む。栄一、院長として之に与る。
第24巻
p.105-p.108
【DK240008k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
2月6日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
是日栄一瓦斯局長として、営業資金並に家内瓦斯引用枝管埋布の儀につき府庁に上申す。仍て府庁区部会に諮りたるに前項の上申は否決され後項の上申は取付費金三千円は本局経費定額の内に組込むことに修正可決され、其予算金額を目途に取付方は都て本局に委任する旨達せらる。
第12巻
p.542-p.543
【DK120067k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
3月12日 【11.綿業/大阪紡績株式会社】
栄一相談役と為る。是年七月五日三軒家工場操業を開始す。
第10巻
p.54-p.72
【DK100006k】
3月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
第四十五国立銀行救済のことを決議す。
第06巻
p.32-p.33
【DK060006k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
4月4日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
上海瓦斯会社技師英人ヨー日本来遊を機とし、凡二十日間招聘致度旨副長より府知事芳川顕正に上申す。又明年一月十一日実地研究のため局員一名を上海瓦斯会社に派遣致度旨伺出で、工事部所谷英敏を派す。栄一局長として之に与る。
第12巻
p.543-p.548
【DK120068k】
4月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
向島八百松に於て開かれたる春季懇親会に出席す。
第06巻
p.33
【DK060007k】
4月16日 【18.窯業/浅野セメント株式会社】
是日工部省工作局深川セメント工場貸下浅野総一郎に許可せらる。此件に付栄一、政府当局者に交渉斡旋を為す。明年七月八日更に同人に払下許可せられ、浅野セメント工場成立す。栄一其経営を援助す。
第11巻
p.560-p.569
【DK110083k】
4月28日 【01.銀行/日本銀行】
栄一、日本銀行開業式に臨み国立銀行総代として一場の祝詞を述ぶ。
第05巻
p.199-p.204
【DK050046k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
5月15日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、国立銀行条例の改正あるや各国立銀行は開業後二十年を以て営業満期とし、満期の後には普通銀行に組織を変更するか、又は鎖店するを要することとなり、従つて其迄に発行紙幣全額を消却する必要を生じたり。よつて是日右に付き大蔵卿より下付されたる命令書の趣旨に基きて協議せる結果、紙幣消却方法には合同法を用ふるを可とするに決し、後之を上申して許されたり。
第06巻
p.33-p.57
【DK060008k】
5月19日 【01.銀行/日本銀行】
大蔵卿松方正義国立銀行改正条例第百十二条に拠り、此月十日各国立銀行に対し国立銀行紙幣消却方法を命令すると共に、日本銀行に対しては之に関し各銀行毎に協議を遂げ約定を結ばしむ。然るに栄一該消却方法の頗る煩雑に渉るを以て各銀行合同消却方法を採らんことを東京銀行集会所同盟銀行に提唱し、賛同を得、是日同集会所之を日本銀行に提出す。依て日本銀行大蔵卿に請願し、容るる所となる。
第05巻
p.204-p.209
【DK050047k】
5月30日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
政府日本銀行を設立して兌換制度を確立せんとし、五月五日国立銀行条例の改正を布告す。是に於て国立銀行の営業期間は開業許可日より向ふ二十年後と制定され、其期間内に銀行紙幣を銷却することとなれり。同行此変革に処して合同紙幣銷却法を提唱し、是日政府の容るる所となる。栄一本件に尽力する所多し。
第04巻
p.446-p.450
【DK040042k】
5月-- 【29.貿易/蚕業諮問会】
是月、農商務省農務・商務・工務三局相謀り、各府県蚕糸業者を招集して蚕業諮問会を開く。栄一会員に選任さる。
第15巻
p.129-p.130
【DK150007k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
7月7日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
瓦斯の需要漸次増加の趨勢にあり、仍て設備の拡張を局長代理藤本精一より東京府知事芳川顕正に上申し、是日許さる。尋いで翌年に至り多少該工事の模様替をなせり。栄一局長として之に与る。
第12巻
p.548-p.552
【DK120069k】
7月27日 【14.製紙/製紙所聯合会(日本製紙聯合会)】
是より先、会員中紙価の低落に関し聯合会の之を防遏する能はざるを見て会の解散を唱ふる者あり。栄一等之に反対し、是日大阪・梅津両製紙所の脱会を承認し、条規を改正し以て当会の維持に努む。
第11巻
p.140-p.141
【DK110028k】
7月-- 【03.手形交換所/東京手形交換所】
是月、栄一手形取引所委員に推選せらる。
前年手形条例の布告ありしを以て、是月十五日為替取組所加盟銀行は為替取組所を廃し東京手形取引所を設くる儀につき大蔵卿に稟候、同取引所は九月二十日開業せり。
第07巻
p.263-p.280
【DK070039k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
8月16日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
是日本局職制を更に改定す。栄一局長として之に与る。即ち新に副長を加へ、従来の幹事を廃して会計・工事両部長を置き、府庁の允許を経て執行すべきものは経費の予算、定額外費用の支出、定額中各費目の流用支弁、瓦斯製造所の変換、瓦斯線路の変更並に新設、瓦斯価格の変更、局員賞与、例規なき事項の契約にして、其他は局長直に処分することを得等なり。
第12巻
p.552-p.555
【DK120070k】
8月18日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
各国立銀行より日本銀行へ納付すべき紙幣消却元資金を以て買入るべき払下公債価格の件に付き日本銀行に依頼す。しかるに後大蔵省よりの払下不可能となりたるを以て、大蔵省より各国立銀行へ下付せらるる公債を日本銀行へ売却すべきことに決したり。
第06巻
p.57-p.68
【DK060009k】
8月-- 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
発行紙幣消却による銀行税逓減のことに付き上申したるも却下されたり。
第06巻
p.68-p.69
【DK060010k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
9月20日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
是より先、同盟銀行有志を以て為替取組所を設けたりしが、是日右を廃し、銀行集会所附属手形取引所を設置す。
第06巻
p.69
【DK060011k】
9月22日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
東京府知事芳川顕正、東京市中の商工業者代表を木挽町旧明治会堂に招集し、聯合商工会の設立を誘導す。栄一当集会所代表として出席す。
第06巻
p.69
【DK060012k】
9月22日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是年五月十六日太政官第十三号布達を以て各地に勧業諮問会並に勧業委員を設置するを得る旨公布せらる。是に於て是日東京府知事芳川顕正、東京市中の商工業者代表を木挽町旧明治会堂に招集し聯合商工業会の設立を誘導す。栄一席上創立委員に推薦せらる。
第18巻
p.5-p.20
【DK180001k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
10月11日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商法会議所】
当会議所、東京商工会将に成らんとするを以て、先づ自ら解散し且其所有財産一切を商工会に譲渡するに決し、是日栄一、会議所会頭として之を東京府知事代理銀林綱男に上申す。
第17巻
p.832-p.842
【DK170065k】
10月14日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
芝紅葉館に於て開かれたる秋季懇親会に出席す。
第06巻
p.69
【DK060013k】
10月15日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
栄一等創立委員により起草せられたる当会規程及び議事規則、十三日の創立会議に於て議定せらる。是日創立委員は当会設立願書に右の規程及び議事規則を添へ之を東京府知事芳川顕正に提出す。翌十六日認可せらる。
第18巻
p.20-p.46
【DK180002k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
11月2日 【02.銀行団体/東京銀行集会所・東京銀行倶楽部】
敗裂紙幣を大蔵省に上納し、代り金として政府紙幣を受取り、之を紙幣消却の一部に充てたき旨を稟請したるに、一部修正の上許可されたり。
第06巻
p.69-p.73
【DK060014k】
11月20日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日木挽町旧商法会議所に於て当会創立総会開かる。農商務卿西郷従道・東京府知事芳川顕正臨席して祝詞を述べ、栄一答辞を述ぶ。栄一会頭に選挙せらる。
第18巻
p.46-p.64
【DK180003k】
11月21日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一、当会会頭として旧東京商法会議所より其所有に係る建物・什具・経費残金並に蔵書・諸簿冊を受領す。
第18巻
p.64-p.73
【DK180004k】
11月21日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商法会議所】
是日栄一、旧東京商法会議所会頭として其所有に係る建物・什具・経費残金並に蔵書及諸簿冊を東京商工会に譲渡す。
第17巻
p.842
【DK170066k】
11月22日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
是日、瓦斯代延滞処分内規の儀につき局長代理副長藤本精一より東京府知事芳川顕正に伺出づ。明治十七年一月十四日再申す。
第12巻
p.555-p.558
【DK120071k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
12月4日 【31.鉱業/足尾銅山組合】
是日古河市兵衛・志賀直道の間に特約成立し、栄一その約定書に承諾の記名調印をなす。
第15巻
p.373-p.375
【DK150041k】
12月8日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是日栄一当会会頭として横浜外国人商法会議所会頭ティー・ピー・モリソン T. P. Mollison 兵庫外国人商法会議所会頭アール・ヒユース R. Hughes 並に大阪商法会議所会頭五代友厚外各府県商法会議所会頭宛当会規程及役員会員姓名書を送り併て将来の通信と諸報告類の交換を希望す。
第18巻
p.73-p.74
【DK180005k】
12月19日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商工会】
是より先、松盛豊四郎外三名青森商法会議所の設立を企図し、東京商法会議所及び当会の規則書を栄一に求む。是日栄一当会会頭として右書類を送付して其設立を激励す。
第18巻
p.74-p.76
【DK180006k】

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1883年
(明治16)
事 項 『伝記資料』
-- 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
是より先、同行生糸米穀の荷為替取扱の為め仙台外四ヶ所に支店を設けたりしが、是年福島出張所を支店に改め、翌十七年更に秋田地方に出張所を設け、租税徴収の任に当り、以後東北を始め北陸、東海、近畿各地方に支店出張所を設けて開拓に努む。後明治二十六年以後東北、北陸地方の支店を整理す。
第04巻
p.451-p.460
【DK040043k】
-- 【59.実業教育/共立統計学校】
是年、大書記官杉亨二当校を設立するや、栄一その趣旨に賛し、資金を拠出して之を援助せしが、後漸く経営困難となり、十八年三月遂に東京統計協会に合併せしめられたり。
第26巻
p.768-p.775
【DK260126k】

「渋沢栄一詳細年譜」凡例

この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。

  1. 日時、固有名等は、『渋沢栄一伝記資料』に再録された歴史的な資料に基づいています。
  2. ページ冒頭に付記した年齢は、当該年の誕生日における渋沢栄一の満年齢を示します。
  3. 身辺欄には、『渋沢栄一伝記資料』第29巻・第57巻より、家庭生活など主に栄一の身辺のできごとを要約・掲載しています。
  4. 事項欄の[ ]には、『渋沢栄一伝記資料』第1巻から第3巻の章名と、第29巻・第57巻収載「第3部 身辺」以下の章名を掲載しています。
  5. 事項欄の【 】には、『渋沢栄一伝記資料』第58巻「事業別年譜」の事業名を掲載し、事業一覧へリンクしています。