渋沢栄一詳細年譜

明治10年(1877)〔 37歳 〕

最終更新日:2018年8月7日 公開日:2013年3月11日
社会の主なできごと : 2月 西南の役起る/ 8月 第一回内国勧業博覧会開催
身 辺 : 1月26日 上海へ(2月26日帰朝)


この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。(⇒凡例

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
1月7日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
株主総会に出席し、栄一頭取として九年下半季の営業状態を報告す。
第04巻
p.314-p.319
【DK040026k】
1月26日 [旅行]
是日栄一、益田孝と共に東京を発し上海に赴き、二月二十六日帰朝す。
第29巻
p.436
【DK290123k】
1月26日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
是より先、清国政府我政府に壱千万円の借款を要請す。栄一之に応ぜんことを大蔵卿大隈重信に慫慂し、其方法を建案す。此に基きて政府は栄一並に三井物産会社長益田孝に借款の交渉を委任し、同行名儀を以て契約すべき旨を命ず。更に清国招商局よりも借款の交渉ありしかば政府は之をも両人に委託せり。
是日栄一益田孝と共に上海に赴く。二月十二日海関銀弐百五拾万両を政府へ貸付くるの約成立して調印を了せるも、招商局への借款は、不調に終り二十六日帰朝す。後清国政府も前約を破棄す。
第04巻
p.319-p.351
【DK040027k】
1月26日 【44.外遊/清国行】
是より先、清国政府は我政府に一千万円の借款を要請す。栄一之に応ぜんことを大蔵卿大隈重信に慫慂し、政府は第一国立銀行頭取たる栄一と、三井物産会社長益田孝とにその交渉を委任す。更に清国招商局よりも借款の交渉あり、政府は合せて之を両人に委託せり。
是日栄一、益田孝と共に上海に赴き、二月十二日調印を了せしも、招商局の借款は不調に終り、二十六日帰朝す。後清国政府も前約を破棄す。
第25巻
p.5
【DK250001k】

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
2月16日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
従来家内引用瓦斯は料金一千立方尺につき金三円七十五銭を以て販売せしが、其内五十銭を減じ金三円二十五銭に低価すべきことを、是日府庁に伺出づ。許されて其旨市民に広告す。栄一瓦斯局事務長として之に与る。
第12巻
p.416-p.417
【DK120048k】
2月24日 【30.諸商工業/朝陽館】
是より先明治九年九月、五代友厚政府より借入れたる低利資金を以て大阪府北区堂島浜通に朝陽館を創立し、製藍販売事業に従事す。栄一朝陽館創立以前より五代と郷里の親戚の製藍に従事する者との間に斡旋する所ありしが、是日栄一対清借款の事を以て上海に赴く途次、大蔵書記官岩崎小次郎と共に同所の見学を希望する旨の書翰を送る。
第15巻
p.226-p.236
【DK150018k】

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
3月1日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
本局開業以来瓦斯街灯費は其点火費徴集困難にして到底瓦斯建設原費を減却し得ざるのみならず、共有金を以て之を支弁し居たり。因て瓦斯供給設備を増設拡張し以て点火費の低減を図り、或は家内引用瓦斯の売却利益を街灯点火費に補填せんことを画して既に其増築工事に着手せり。又曩に東京会議所に諮問して点火費賦課方法を更正したりしが、是年一月太政官布告第二号公布に依り本局維持及び賦課方法に支障を生ぜり。是に於て栄一瓦斯局事務長として瓦斯増築を廃停すべき事を府庁に建言す。依て府庁其措置に関して会議所に下議する所あらんとす。然るに二月に至り府知事楠本正隆該入費を府税の内より支出せんことを内務卿大久保利通に伺出で許さる。仍て是日以後、民費賦課方法を設くる迄府税を以て瓦斯街灯費毎月千百三円五十九銭を支出すべきことを達せられ、以て該入費を補償せらるるを得て、本局増設工事を継続し、明治十二年十二月十五日に至りて竣功す。
第12巻
p.417-p.425
【DK120049k】
3月21日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
曩に決定せる瓦斯製造供給の設備拡張に要する器械買入の為め本局傭技師ペレゲレンを欧洲へ派遣するにつき、右器械代金及び其運搬方入費金額下渡され度旨、ペレゲレン命令状案並に大倉組との約定書案を添へて、是日栄一、事務長として府庁に伺出づ。許さる。
第12巻
p.425-p.430
【DK120050k】
3月26日 【08.陸運/東京鉄道組合】
前議に依り華族督部長岩倉具視に同組合を華族銀行に併合の事を諮るに可否する所なし。然後具視の考案あり、即ち禄券全額を以て華族銀行に加入し、同行創立の上は鉄道払下年賦金を一時に上納し以て衆華族の共有と為すべき内命ありたり。仍て是日第三十一回臨時会議を開き該考案を審議に付す。栄一夫れの組合に不利なる所以を説き、反案として同行より毎季上納金を借入れ以て完納後衆華族の共有と為すを得策と為す。次会に於て衆議之を可とし、且同行との交渉を栄一及肝煎林厚徳に委ぬ。
第08巻
p.503-p.513
【DK080039k】

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
4月1日 【40.災害救恤/明5~大8 [災害救恤]】
是日、深川区富吉町に出火あり、栄一、救恤金百円を寄す。
第24巻
p.566-p.567
【DK240067k】

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
5月2日 【01.銀行/第五十九国立銀行】
青森地方の富商資本を合併して同地に第一国立銀行支店開設を請ふ。是日栄一書を青森県官渡辺和威に致して指示する所あり。以後数次に亘つて懇切に銀行創設に付き指導し、明治十二年一月二十日を以て弘前第五十九国立銀行開業す。
第05巻
p.269-p.283
【DK050062k】
5月14日 【23.瓦斯/東京府瓦斯局】
本局創業以来家内引用希望者無きは、寧ろ瓦斯取付費の一時多額の出金を要するによるものとなし、是日栄一、瓦斯局事務長として引用家持費用金百円以上瓦斯使用量一ヶ月二千立方尺以上にして且身元確実なる者に限り、別に瓦斯引用取付入費月賦納付の方法を設け度旨府庁に伺出づ。依て府庁之を認許し、取付費の半額を即納し余金は六ヶ月月賦割にて完了すべきことと定む。同年八月更に右月賦上納証書案を府庁に上申す。其後明治十五年八月之が廃止案出たるも姑く見合せることと決し継続せり。
第12巻
p.430-p.437
【DK120051k】
5月-- 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
同行荷為替貸附の業を拡張せんが為め銀行受合状の業を開き、売買品受合営業規則を制定す。次いで受合状及び巡回手形の制を設く。
第04巻
p.351-p.356
【DK040028k】

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
6月1日 【29.貿易/蚕卵紙輸出問題】
是日栄一、益田孝・原善三郎と共に蚕種会議局委員宛に書翰を送り、前年蚕種紙輸出の成績宜しからず、且つ欧洲の蚕病減退のため日本産蚕卵紙の需用減少せるを以て其輸出に期待することなく製産の制限に努むべき旨を勧告す。
第14巻
p.627-p.636
【DK140068k】
6月4日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
同行、当座預金通帳の印税を低減せんことを請願す。許されず。
第04巻
p.356-p.357
【DK040029k】

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
7月1日 【08.陸運/東京鉄道組合】
前議を以て栄一林厚徳と共に第十五国立銀行(華族銀行)創立事務所に抵り、同行より毎季の上納金を借継ぎ、満期完納の上は払下鉄道を衆華族一般の所有と為すべき約定取結に付交渉を開始せしが、同行の拒否する所となり、其後屡次折衝を重ぬ。然るに上納期近迫せるを以て、是日第三季上納金二十一万四千円の借款のみ成立す。同月五日此上納を了す。
第08巻
p.513-p.525
【DK080040k】
7月2日 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
銀行業者の親睦を目的とし択善会組織せらる。栄一同行を代表して之に加はる。
第04巻
p.357
【DK040030k】
7月2日 【02.銀行団体/択善会】
昨九年八月改正国立銀行条例の公布後、国立銀行の創立漸く増加す。栄一銀行業者の親睦を図り兼ねて営業上の利害を商議するために一会を設くることの必要を唱へ、同業者の賛同を得て択善会を組織す。是日兜町第一国立銀行に於て第一回の会同開かれ、栄一出席して本会の趣旨を述ぶ。
第05巻
p.432-p.437
【DK050094k】
7月2日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、栄一大蔵省に他店紙幣を準備に充つ可き旨の意見を上申す。是日、栄一右の旨を述べ衆の意見を問ふ。衆論亦概ね本案に外ならず。よつて他日其批朱を得て報知すべきことを約す。
第05巻
p.437-p.438
【DK050095k】
7月11日 【01.銀行/第二十国立銀行(二十銀行)】
是より先、栄一伊達宗城の依頼により国立銀行創立に付き指導するところありしが、是日第二十国立銀行開業免状を下付せられ、同年八月十日開業せり。開業後にも援助するところ多し。
第05巻
p.284-p.285
【DK050063k】
7月11日 【26.取引所/横浜洋銀取引所】
栄一外十一名、明治九年太政官布告第百五号米商会所条例に準拠して横浜に洋銀取引所を設立せんことを計り、是日、神奈川県庁を経て内務省に出願す。
第14巻
p.110-p.111
【DK140010k】

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
8月2日 【33.対外事業/日韓通商保護要請】
是日栄一、大倉喜八郎と連名にて韓国との貿易を拡張せん為め、政府より資金十万円を貸下げ且つ毎月二三回の定期航路を開かれんことを、大蔵卿大隈重信に請願す。許されず。
第16巻
p.639-p.642
【DK160108k】
8月18日 【08.陸運/東京鉄道組合】
是日第三十七回会議に於て、栄一過般来第十五国立銀行に対し上納金連季貸借約定に付交渉を為せども之に応ぜず、而して毎季殊別を以て之を約定すべしと云ふを告げ、斯の如くなれば同組合の存廃を決すべき極に到りたるを以て須らく討議あらん事を求む。仍て衆議先づ華族督部長岩倉具視に内稟して其善処方を請ふに決す。
第08巻
p.525-p.529
【DK080041k】
8月-- 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
同行、栄一の唱導に基き荷為替物品の海上受合を開始す。蓋し本邦に於ける海上保険業の嚆矢なり。
第04巻
p.357-p.363
【DK040031k】

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
9月3日 【02.銀行団体/択善会】
是日、日本橋区小舟町第三国立銀行に於て択善会第三回の会同開かる。栄一商工業に低金利の必要なる所以を演説す。
第05巻
p.438-p.440
【DK050096k】
9月3日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、第一国立銀行より当座預金印税低減の儀を申請したるに、規則に抵触するの故を以て却下せらる。然るに此のことは商取引の発達に関する重要事なるを以て、是日栄一他の諸行に図つて再度上申の儀を決す。後、再び却下せらる。
第05巻
p.441-p.442
【DK050097k】

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1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
10月1日 【02.銀行団体/択善会】
是日、蠣殻町第五国立銀行に於て択善会第四回の会同開かる。栄一出席し、訳述せしめたる「銀行本分ノ職務」の一篇を演説す。同論文の後篇は、後、須藤時一郎をして演説せしむ。尋いで奇零紙幣制限のことを述べ衆議を求む。
第05巻
p.442-p.448
【DK050098k】
10月1日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、第三回会同に於て安田善次郎は現貨受授立会の方法及び手形の流通に関して議案を発せしも異論ありて容易に決せず、依て栄一後会を約す。是日、栄一該案の行はれ難き旨を説明す。他亦之に同じたるを以て同案は之を否決す。
第05巻
p.448-p.449
【DK050099k】
10月1日 【31.鉱業/足尾銅山組合】
是より先二月、古河市兵衛・志賀直道、鉱山組合を組織し、副田欣一所有の足尾銅山を譲受けんとす。銅山の債権者岡田平馬異議を唱ふ、栄一三者の請に依りて仲裁し銅山を組合に譲渡さしむ。是日、工部卿伊藤博文より仮坑区券を下付せらる。
第15巻
p.366-p.368
【DK150039k】
10月10日 【01.銀行/第十九国立銀行】
是より先、栄一長野県南佐久郡の富豪早川重右衛門、黒沢鷹次郎等国立銀行創立を企画するに当り、指導・援助するところありしが、是日上田第十九国立銀行開業免状を下付せられ、早川重右衛門頭取となり、同年十一月八日開業す。
第05巻
p.285-p.290
【DK050064k】
10月16日 【01.銀行/第十六国立銀行】 ⇒ 1878年10月16日参照  
10月-- 【12.蚕糸・絹織業/富岡製糸場払下問題】
是より先、原六郎在英中、同地にありし井上馨等と本邦貿易振興策として生糸の生産改良の急なるを論じ、富岡製糸場の払下げを画す。依つて是年五月、原は急遽帰朝して該件につき奔走す。
是月井上馨は、横山孫一郎に托して、富岡製糸会社設立に当つては栄一並に益田孝を加入せしめ、栄一を頭取、益田孝を支配人となすべき旨を伝ふ。然れども当会社は遂に設立を見るに至らず。
第10巻
p.648-p.667
【DK100059k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
11月5日 【02.銀行団体/択善会】
是日、栄一木挽町第十五国立銀行に於て開かれたる択善会第五回の会同に出席し「銀行者ハ殖産ニ注意セザルベカラザルノ説」と題して一場の演説をなす。
第05巻
p.449-p.452
【DK050100k】
11月5日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、本会の要項を記録し、各行の参考に備へては如何との議あり、他又之に同じたるを以て、是日栄一第一回より第四回までの記録を綴集刊行するの旨を述ぶ。かつ一同の希望により自今その編輯には第一国立銀行当ることとなれり。
第05巻
p.452-p.453
【DK050101k】
11月5日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、択善会は銀行敗裂紙幣交換方法に関して連署稟候したるが、本月二日銀行課の内示あり、依つて是日第五回会同に於いて栄一衆議に諮り、第一銀行・第十五銀行・三井銀行の三行を理事委員とし、方案の草創を第一銀行に委嘱す。尋いで十二月三日銀行敗裂紙幣交換規則並に例則図式を示して会議に附す。
第05巻
p.453-p.464
【DK050102k】
11月7日 【27.倉庫/倉庫業創設運動】
是日栄一、大蔵卿大隈重信に、私信と共に貸庫設立に関する銀行業者の意見書を非公式に送る。
第14巻
p.278-p.288
【DK140027k】
11月29日 【08.陸運/東京鉄道組合】
前議に依り栄一華族督部長岩倉具視宛内稟書案を草し輪議に付す。文草縷縷鉄道組合の歴由を述べ而して組合維持の方策として具視教誨の如く第十五国立銀行より連季上納金借入れ満期完納の上は衆華族の共有と為すべく裁理あらん事を陳請す。十一月七日之を上す。然るに具視禄券実値の低下に因り同行資本の減少を招来し上納金連季貸付の儀は応じ難き事情あるを以て組合に於て然るべく処分すべき旨回指あり。爰に於て是日衆議竟に鉄道払下条約の取消を政府に請願するに決し、年賦既納金資途の良策に付ては之を栄一に托す。
第08巻
p.529-p.536
【DK080042k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
12月3日 【02.銀行団体/択善会】
兜町第一国立銀行に於て択善会第六回の会同開かる。栄一出席し、訳述せしめたるグルーム氏「紙幣ヲ是トスルノ説」一篇の文義を演説す。後ウエストン氏の之に対する反駁を訳述せしめ衆閲に附す。
第05巻
p.464-p.471
【DK050103k】
12月3日 【02.銀行団体/択善会】
是より先、第一国立銀行に於ては保険業務を兼営す。是日第二国立銀行頭取原善三郎自行に於ても保険業務を営まんとするの旨を述ぶ。栄一保険業務経営上の注意に付き述ぶ。
第05巻
p.471-p.472
【DK050104k】
12月13日 【08.陸運/東京鉄道組合】
是日第三十九回臨時会議に於て栄一起草の鉄道払下条約取消請願書案を審議決定し、又既納金の還附を受けたる時は他日更に一事業を起すべく其金額を保存する事を約す。同年十二月十九日右請願書を大蔵卿大隈重信・工部卿伊藤博文に呈出す。明年三月九日允許さる。
第08巻
p.536-p.543
【DK080043k】
12月27日 【34.経済団体及ビ民間諸会/東京商法会議所】
是より先内務卿伊藤博文・大蔵卿大隈重信東京府下に商工業者団体の無きを憂ひ栄一等に商法会議所の設立を勧誘す。是に於て栄一、益田孝・福地源一郎・大倉喜八郎等と共に東京商法会議所を設立せんとし、是日其旨を東京府知事楠本正隆に請願す。十一年三月十二日に認可せらる。
第17巻
p.5-p.19
【DK170001k】
12月28日 【26.取引所/東京株式取引所 付.東京取引所】
是より先、諸公債証書の売買日に増し、就中、明治九年八月国立銀行条例改正に伴ふ国立銀行の簇生、明治十年二月西南役の勃発等よりして需給激増し、之が売買を円滑ならしむべき公開市場の成立一日も早きを要請せらるるに至る。茲に於て栄一等、一方には株式取引所条例の改正を建言し、他方には東京に株式取引所を創立せんことを出願し、是日、大蔵卿大隈重信の允准を受く。但し定款及申合規則は詮議の次第あるを以て他日の指令を俟つべき旨達せらる。
第13巻
p.262-p.280
【DK130028k】

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | -- / 凡例

1877年
(明治10)
事 項 『伝記資料』
-- 【01.銀行/第一国立銀行・第一銀行】
栄一上海に同行の支店を設けんとし、英人アレクサンダー・アーレン・シヤンド Alexander Allen Shand の勧告により中止す。
第04巻
p.363-p.366
【DK040032k】

「渋沢栄一詳細年譜」凡例

この詳細年譜は、『渋沢栄一伝記資料』綱文を年月日順に配列したものです。

  1. 日時、固有名等は、『渋沢栄一伝記資料』に再録された歴史的な資料に基づいています。
  2. ページ冒頭に付記した年齢は、当該年の誕生日における渋沢栄一の満年齢を示します。
  3. 身辺欄には、『渋沢栄一伝記資料』第29巻・第57巻より、家庭生活など主に栄一の身辺のできごとを要約・掲載しています。
  4. 事項欄の[ ]には、『渋沢栄一伝記資料』第1巻から第3巻の章名と、第29巻・第57巻収載「第3部 身辺」以下の章名を掲載しています。
  5. 事項欄の【 】には、『渋沢栄一伝記資料』第58巻「事業別年譜」の事業名を掲載し、事業一覧へリンクしています。